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 夜。


 見慣れた帰り道。

 街灯の光が、規則的に足元を照らしては消えていく。


 その繰り返しの中で、

 二人の影も、伸びては離れる。


 並んで歩く。


 距離は、もう変わらない。

 埋めようとする気配も、ない。


「ねえ」


 凛が言う。


 風に溶けそうな、小さな声。


「なに」


 視線は前のまま。


「終わりにしよっか」


 あまりにも自然で、


 あまりにも静かだった。


 重いはずの言葉なのに、


 どこにも引っかからずに、胸に落ちてくる。


「……」


 足音だけが続く。


 驚いているはずなのに、


 どこかで納得している。


(ああ、やっぱり)


 そう思ってしまう自分がいる。


「……ああ」


 短く返す。


 否定できなかった。


 引き止める理由も、


 言葉も、


 もう、残っていなかった。


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