26回目
目が覚めると自分の部屋にいた。最後に見たそらなの表情がまだ頭にやきついてる、もうあんな顔はさせたくないな………
ツ「起きたか……」
快「………ツクヨミ……様?」
ツ「無事……ではなかったか……もう何度も死んどるからの……」
ツクヨミは申し訳なさそうに頬に触れて優しく撫でて快が生きていることを実感する。それと同時に自分の無力感に苛まれていた。
ツ「………先の戦い、余はなにもできなかった……それどころか守るべき相手に守られて……」
快「ツクヨミ様がいなかったらあいつに何度も殺されてましたよ!だから助かりました、ありがとうございます」
ツ「………!!……世辞はいらん!とにかくこれからは余が快を守ってやるからな!」
快「ツクヨミ様……」
ツ「とは言っても月を消されたからほとんどなにもできんがな……」
快「いてくれるだけでも心強いですよ!これからよろしくお願いします!」
ツ「勘違いするなよ!余は気になっただけじゃ!」
快「え?」
ツ「氷の……雪女がなぜここまで気に入ってるのか知りたいからいてやるだけじゃ!別に気に入ったとかそういうことではないからな!わかったか!!!」
快「は、はい!」
ツンデレか?なんて思った瞬間、腹を殴られて数分間うずくまることになった。これから一緒に過ごすと思うと先が思いやられるな……
…………………………………
その頃ルシファーは地獄から抜け出し自分のアジトへと戻っていた。逃げ出せたとはいえ身体中ボロボロで火傷だらけになっていた。
ル「………うぐっ……まだうずくか……」
マ「ずいぶんボロボロだな……」
ル「………なんのようだマモン」
マ「いや?ただベルゼが死んだみたいだったからなんか知らねえかと思ってよ」
ル「………さあな、私は部屋に戻る」
マ「………」
ルシファーはまるで興味がないかのように去っていった。
ア「……いじめちゃダメ」
マ「今回はあいつとサタンの落ち度だろ……アスモデウス」
ア「それでもルシファーに悪気はない……それに私はあなたの目論見も知ってる」
マ「………はぁ、いいぜ、今回は目を瞑ってやる」
ア「それでいい……」
マモンはアスモデウスを睨んだ後静かに部屋へ帰っていった。アスモデウスはため息をつきながらソファへ腰を下ろす。
………サタンがいなくなってからかなりの年月が経った、最初はルシファーが統率をとってくれていたが最近では部屋にこもってばかり……外出したかと思えば帰ってきたらすぐ部屋に戻る。マモンのこともあるしこのままじゃ私達は終わる………
ア「………サタンがいれば」
レ「アスちゃん……」
落ち込んだ様子でソファに崩れるアスモデウス。レヴィアタンはそれを見てなにかを決意するのだった。
…………………………………
今日は学校に行こうと外へ出たのだが………
快「ついてくるんですね」
ツ「当たり前じゃ!!外出を許してやったんだからこれぐらい我慢しろ!」
快「いやーでもこんなとこ誰かに見られたら……」
ツ「そこは安心しろ………今日は誰とも会えん」
快「それって……」
プルルルル………
空が急に暗くなり、一通の電話が鳴る。電話の相手は不明だった。無視していたが一向に鳴り止む様子はなく仕方なく電話に出る。
ガチャ……
快「………もしもし」
メ「私メリーさん……その子………誰?」
ツ「快!早く捨てろ!!!」
ブンッ
ツクヨミ様の声に驚いて慌てながらスマホを捨てる、すると画面から手が伸びて首をかすった。
メリーさん……あの日僕を殺したあいつがまたやってきたか……それに以前に比べ、声がとても暗い。
メ「誰!!!その子誰!!!」
快「………メリーさん」
ツ「余はツクヨミ……神じゃ」
メ「ツクヨミさん……今あなたの後ろにいるの」
快「なっ!?」
ガシッ
ツクヨミ様の首が掴まれる、とっさにその腕を掴もうとするがものすごい殺気で体が硬直してしまう。
前とメリーさんの性格がまるで違う、いったいなにがあったんだ?
ツ「ずいぶん乱暴者なんじゃな」
メ「………死ぬ前に教えてよ、あなたは快ちゃんの何?」
ツ「………余は快の守護者じゃ」
メ「ずっとそばにいれるってことでしょ?………そんなの……許せない!」
ツ「快!余のことはいい!先に行け!」
スッ……パァァ
体が動く、僕がやるべきことは……そんなこと迷う必要はない!
グイッガシッ
僕はツクヨミ様を引っ掴み逃げ出す。なんであんなにキレてるんだ?メリーさんに何があった?
走って逃げてる間メリーさんの追ってくる様子はなかった。しばらくするとまたあの日の洞窟の前に来ていた。
快「………ツクヨミ様、ここって………!?」
メ「どうかした?快ちゃん」
ツクヨミ様とメリーさんを間違えた?そんなはずは……というかこの状況そうとうまずいんじゃ………
快「メリーさん……なんでそんな怒って」
メ「私が先に見つけたもん!!!」
快「えっ?」
メ「あんな子より私の方が!」
快「僕はツクヨミ様の所に行くメリーさんもまたね!」
早く逃げなきゃ……絶対今のメリーさんは正気じゃない。
メ「そんなにツクヨミさんが大事ならいらない!」
グサッ
26/100、僕は死んだ。だけどこれでツクヨミ様の元に………
メ「やっぱりここに戻るんですね!」
快「どうして……」
メ「さようなら!快ちゃん!」
そう言ってメリーさんは自身の携帯を僕に見せると吸い込まれるように意識を失った。
ハクマです
やっと書けた………最近忙しくてなかなか書けなかったからよかった!




