転生したら神でした~ある神の記憶~1話 サザナギ
どうも久しぶりです!今回から第一話!どうぞ!
1話 サザナギ
・・・いつまで眠っていたんだろうか。
少し前までの記憶がないが…死んだのは覚えているという不思議な感覚だ。
で、今漂っているのはどこだろう。
周りは暗闇で、何も見えず、まるで宇宙空間を漂っているような…
ん?
少しピンときて、周りを目を凝らしてみてみると、点々と光るものが見えた。
・・・あ、星だ。
ってことは…
もしかしてホントにここ宇宙?
…死んだからこういうこともあるもん…なのか?
『変な感じ…』
ありゃ。しゃべれないわ。
…ふと思ったんだけど、点々と光る星の中になんかほかの星より大きい光が…
しかもなんか迫ってくる!?
だんだんと白い星…月か⁉
視界全体が月で埋め尽くされる。
ていうかこの光景どっかで見たような…
別にいいや。
というかそれよりもよ⁉
月に吸い込まれそうになってんだけど!?
ちょい?
あ~~~~~~~!
「おい、早く起きろ」
「まだ寝てんのか?おい紅蓮、こいつが本当に神か?」
「あっている…はずだ」
なんか気づいたらおっさんたちがこっち凝視してくるんすけど。
しかも俺浮いてるし。
さっきも浮いてたか。
「誰ですかあなたたちは。通報しますよ」
少し切れ気味に起きると
「やっと起きたか…ってなんだお前!開口一番にそれか⁉」
「あ、話せるようになってる」
「聞けぃ!」
「…なるほど。俺は神に選ばれた…と」
あの後いろいろと紅蓮…天照の神に聞いてみるとどうやら俺は神に選ばれ、
ちょうど誰とも関りがない人間を見つけたからどうすると話していると
運良く死んでここへ連れてきた…らしい(切れ気味)
「いや何で勝手に殺してんだ!」
「殺してねぇ!運よくお前が死んだだけだ!」
「運よくとか言うな!あと誰とも関りがないってつまり俺は陰キャってことか⁉」
「いやそうだろ!」
なんてこった。神にも陰キャ認定されてしまった。
「もういい。死のう」
「ちょい待て!冗談だ!お前は死にたがりすぎるぞ!」
「俺だって死にたくなかったよ‼‼」
俺だって別に死ぬ気はなかったのだ。
絶望はしていたが死ぬ気なんて…
「…はぁ、で?俺の役割は何だ?」
こういう感じで空気が悪くなったときは話題をそらすに限る。気になってたし。
「人間」
そう紅蓮が呟く。
「…はぁ⁉人間?」
…少なくとも月とかならよかったんだが…
「人間は無理だ。他を当たれ」
俺がそう拒否すると、
「なんでだよ!お前みたいな適任、なかなか…」
「俺は人間が嫌いだ」
「…何故?」
「人間は俺からすべてを奪った存在だから」
俺がそう答えると
「…なんだろうが関係はない。お前は『人』を司る神だ。だから人間となり、無知な人間を
見守ってやってくれ」
俺の答えに対してこいつ(紅蓮)バカな提案をしてきやがって…
…まあ神なら人間を滅ぼせばいいか…
「あ、そんな思考が実現しないように力は制限させてもらう」
「…まあそうだよな。…制限は?」
流石にそれが分からないと宝の持ち腐れだ。
「2つ。一つは『人間を自分の目的のために攻撃してはならない』、
次に、これは八百万の神共通の制限。『神の力は全開で生涯に2発しか使ってはならない』だ」
実質制限は1つか。
だが一つ疑問がある。
「何故生涯に2発だけなんだ?」
「それはな、神は『神力』と呼ばれる力を使って神の力を使うんだが」
ややこしいな
「もし3回以上前回を出すと、実体…要するに体だな。
その実体が耐え切れず、魂の存在となってしまう」
魂とかあるのかと思ったが実際死んでいるんだしあるのか。
「そうなるとどうなるんだ?」
「魂の存在になると、やがては人の世界…物質世界が神の魂に反応して
世界ごと消滅する。そうなると残るのは無とこの神界だけだ。やがてここも消えるがな」
ひえええ。怖すぎる。
…ん?だがそうなると…
「今の俺は?」
何か知らない神が着る服みたいなのを着ているし、
魂だと思うのだが…
「あ、ここの世界、神界は魂の状態でも崩壊しないから大丈夫だ。
現に俺らも今は魂だからな」
「ふ~ん」
意外と神ってルール多いんだな。
「…って今からその物質世界に行くの?」
「ああ。」
「いや急すぎない⁉第一まだ実体も…」
「用意してある」
「用意周到だな!?」
「てかそこら辺に落ちてた」
「資源ゴミかよ⁉
いやそこらへんに死体落ちてるその世界もやばいな!?」
「だから見守るんだろーが」
自分の体なのだからもう少しちゃんとした奴がいいな…
「なあ流石にそこら辺に落ちてる死体とかじゃなくて…ん?」
そういえば…
「魂の状態って人間にも見えるのか?」
それが分からなければ…
「見えるが…だが魂のまま行こうとしてるなら世界が破滅するからな?」
そう警告してくる紅蓮。
まあさすがに無理…
「暇。供物でも食うか」
そういった途端、俺に正面から体当たりをしてきた。
「急になにすんだよ!」
「…お前マジか⁉」
「はい⁉」
急に驚かれたのでこちらも驚いた。
「久しぶりだから気づかなかった。まさか…おい千里!」
「うっせえな…って、おいお前さん!」
千里と呼ばれ出てきたのは白いひげをはやしたハゲのおじいさんだった。
口調はまるでニートだが。
「おぬし、今何と言った」
「え?」
「ハゲといったな!?」
「なんでわかるんだよ!」
「心を読んだのじゃ」
恐らく指摘はしていないがニートと言われたことも傷ついたのか、少し
神っぽい口調になっている。
次から考えないようにしよ…
「で、なんですか?」
急に驚かれた事情が知りたいので早々に聞いてみる。
「ああそのことじゃった。お主、2つの神になっておるぞ。」
「はい?」
何言ってんだこのバ…ひと…
「なんか考えたか?」
「いえなにも」
危なかった。
「で、二つの神というのは?」
嘘とは思えないので聞くしかない。
「お主はここに来るとき、大きな月を見たんじゃな?」
「あ、知ってましたか」
「心を読めば大抵わかるわい」
チートだな。
「その月はお主を選んだのじゃ」
「はい?」
急に月に選ばれたといわれましても…やっぱこの人バ…やめとこう。いつ読まれてるかわかんないしな。
「月というのはだな。この世界ではすべてを生み出した存在として知られておる。
そしてこの間月の神、影狼が遠くへ旅行に行ってしまってな。その代理を探していたら月がお主を選んで、
お主は月の力を手にした。だから月の神の力、『物質創造』でその服と実体を無意識に
『創造』したから、先ほど紅蓮がお前をすり抜けて通ろうとした時、ぶつかったのじゃ。
神は魂の時にも物質を触れるからのう」
「な…るほど?」
よくわからないが2つの神になってしまったということは分かる。
「あれ?ってことは…」
実体も作れ
「実体も作れるな」
「うん」
くやしい。紅蓮に思考する前に言われた。
「じゃあ、試しに…」
そう呟き、試しに剣をイメージしてみた。
「うおっ!?」
目の前にきらびやかに光る剣が出てきた。
「おお~これは使える」
そう考えたので、面白いものを出すことにした。
「死ね。影山―――――
…ということで!次回!「影山、死す」!デュエルスタンバイ!…まあうそだけど、これ元ネタわかる人いる?というわけでそれじゃ!




