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命の扱い方

「つい」

「――やっぱり、そういう言われ方は気になるのか?」

「おかしいですからね。以前と感覚は同じですし、体は何も変わっているも思えないですし。僕にとってはこれが本来の姿と言ってもいいですよ」

「そのはずなんだよな。それが普通だったのに捉え方がいつの間にかおかしくなってきている」

「まったく失礼な話ですよ。こういう所から差別ができるんですかねえ?」

「歴史的にもそうだろう。わずかな違いや差をわざわざあげつらう。そして新しいものや考えが増えればいくらでも差別は生まれてくるはずだ」

「まったく、なげかわしい」

「だからそういうわざとらしい言い方が」

「最近の若い者はー」

「……はいはい」

「本当に若い人と言うか、これから大きくなってく子供たちって、もう『ダブル』でない世界が想像しないと分からなくなるんでしょうね。そんで一回死んだ後は、いきなり何の保険もない世界に放り出されるんですよ。怖いでしょうねー」

「……怖いのか?」

「ぬるま湯につかってたような『ダブル』だった時よりは少しだけですね。ほんの少し。これが元々普通でしたし。そうですねー、そう考えると今の世代だけじゃないですか? 『ダブル』前を知っている」

「何が?」

「予備の命を粗末に扱えるのは」

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