自慰
読んで戴きましたら、嬉しいです。
女の名前は美咲と言った。
一ヶ月前に、道路脇に座り込んで動けなくなった隆一朗を拾って家に連れ帰ったのが美咲だった。
ベラドンナのホステスをやって二年になる。
隆一朗が、ピアノが弾けると言うのでベラドンナの店長に口をきいてピアノ弾きとして雇わせたのも彼女だ。
帰ると隆一朗はソファーに座り、文庫本を読み始めた。
美咲は地べたに胡座をかき、テーブルに頬杖をついて文庫本を取り上げた。
「あんた、ほんとに面白みの無い男ね
喋らないし、不能だし
顔は綺麗なんだけどね
不能でも女を喜ばせる方法はあるんだよ
あんた、それすらできないんだから、ほーんとつまんない」
美咲はシミーズ姿で、せんべいをぽりぽり食べながらテレビを見始めた。
隆一朗は押し入れから毛布を出してソファーに横たわった。
「あら、もう寝るの?
しゃあない、あたしも寝るか」
美咲は電気を消すと、部屋の奥にあるベッドに入って寝た。
瑞基は部屋の電気が消えるのを見届けて、その場を離れた。
駅前のビジネスホテルにチェックインし、部屋に入るとバッグすら開かずにベッドに寝転がった。
瑞基には自分を無視した隆一朗が理解できなかった。
墓参りをした日、あんなにも求め合い、何度も口唇を重ね合ったのは何だったのか。
瑞基は寝返りを打つ度、隆一朗の愛撫の感触を想い出した。
自分の口唇に触れると、隆一朗の口唇の甘い感触がよみがえる。
隆一朗も同じ気持ちの筈だった。
だから、あんなにも切なくなるほど抱き合ったのだ。
瑞基の手は自然とズボンのジッパーを下ろしていた。
読んで戴き有り難うございます。
あまりにも短いので、もう一話行きます。笑
金爆のバラードは、キツいなあ。
私、バラードダメなんですよお。
苦手……………。




