7.消えない記憶
本作では、
愛情に飢えている2人の嘆きを
テーマにした、
心痛い、でも、なんだか、暖かくなる
ヒューマンラブストーリー、サスペンスで
お互いの傷跡、嘆き、生い立ちのせいで、
交差する恋愛が描かれている
夕方の空の中、
古いアパートの階段を駆け上がって行く8歳の
女の子
扉を開けても、真っ暗........
「ただいま.....」と小さく、呟く
何も聞こえない....
寝室に行くと、母が寝ている
「ママ....」
起きない母に、寂しくて、泣きたくなる....
買って貰った、ゲーム機に、スイッチをつけながら、冷蔵庫をあさる
ご飯と、食べれそうな物を出し、一人寂しく食べる
母が起きてきて
「ママ~」と呟くが、薬で、
眠い母には届かない
又、寝室に帰って行く母を眺める.....
お婆ちゃんの、遺影を見て、泣きながら、
「寂しいよ....」
「帰ってきてよ.....」
泣きながら、ご飯を一緒に、食べる
お婆ちゃんは5歳のとき
精神病で突然、56歳という、若さで、亡くなった........
それも、会った、次の日に......
「オト、じゃあ、もぅ、婆ちゃん、逝くからね」
その言葉に、変に、5歳ながらも、もぅ、会えないと
悟る
泣き出し、狂うオトを必死に、抑える、母.......
「バイバイ、もぅ......」
お婆ちゃんに、駆け寄るオトだが、
引き離されてしまう
暴れても、子供の力じゃ無理だった......
オトの予感が、的中し、次の日に、亡くなった.....
涙が、でないほど、悲しかった
母も、隠れて、泣いていた......
それ以降、オトは、片親もあり、
母を守ると心に決めた.......
時々、幻聴に、悩まされていたオト
頭の中で、沢山の人が、一声に、笑い出す
耳をふさぎ、その場で、うずくまる
でも、これは、誰にでも、起きる事と、
思っていた.......
離婚、死別、孤独、不安、そんな中で、
5歳のオトには、辛すぎた出来事.......
夜中は、居間で、誰かが、話してるのが、聴こえる
私達を殺す計画を笑いながら、話してる
これは、何日も、続いた
暗い中、4人の、男性が、話をしていて、
恐くて、見れない........
恐怖で、寝てる、母にふっつく
赤ちゃんの頃に買って貰った、熊のぬいぐるみと
共に........
だんだんと、幻聴が、無くなったが、
母が寝てると、不安や寂しさで、泣いて、母の周りをグルグル周り、うるさくて、寝られない母は、
寝室のドアを締め切り、
「寝てるから、静かにして!」と怒鳴る
それも又、オトの不安を大きくする
泣きながら、居間をグルグルするオト......
きっと、おかしくなってしまってたのだろう.......
寂しくて、不安で、押し殺されそうな苦しみで.........
何度も、幼少期に、抱っこして、
微笑む、母の写真を見続けるオト.......
この頃に戻りたいと強く願った......
「ねー大丈夫?」
「オトちゃん!」
「すいません、考え事してました」
「考え事というか、思い出してたのかな(笑)」
「オトちゃん」
「もぅ、仕事、仕事、」
黙々と、作業する、オト
重い商品を運びながら、一人、呟く
「あれから、2週間か....」
「色々あったのも、あるけど」
「サクの、風邪移ったりしたし、疲れたな」
「もぅ、帰りたくなってきた....」
マナーモードが鳴る.....
休憩入ったら見るか....
仕事が、一段落し、
休憩に入るオト
再び、電話が、鳴る
サクだ
「もしもし」
「どした~?」
「会いたい....」
「まだ、駄目?」
「いや、」
「今日の夜、久しぶりに、会お!」
「マジ?」
「うん(笑)」
「え!」
「じゃあ、どうしたらいいんだろう?」
「えっと.....」
「(笑)」
「じゃあ、今日の夜、迎えに、来て」
「行くよ」
「じゃあね」
「いや、まだ、いいでしょ......」
「昨日も、話はしたじゃん(笑)」
「いや、したくないなら、いいけど......」
「拗ねた?」
「.............」
「サク、今日楽しみにしてる!」
「サクに、会えるのを」
「それは、わかってる....」
「わかってるんだね(笑)」
「ねぇ」
「どした?」
「今日、泊まりたい.....」
「駄目?」
「いいよ、全然」
「もぅ、大丈夫だから」
「やった!」
「サク、仕事は?」
「入った、入った、もぅ、終わって、
帰ってるけど....」
「除雪ね、早朝だったから、眠い」
「お疲れ様」
「サクは偉いな」
「いや、偉くないよ(笑)」
「それより、早く、オトに会いたい........」
「今日、会える」
「うん........」
「オトに、早く、会いたい.......」
「わかってる」
「サク、もう少し、待ってて、、」
「うん......」
電話を切り、昼ごはんを食べる.....
その頃サクは、
オトの真似をし、ブロックを組み立てるサク
「これは、こうで、わかんないよ」
「オトー!!」
説明書を見る
「これは、こうで、」
「ハァー」
好きな電車を組み立てたいが、サクには難しい
「俺には、無理だわ」
「ハァー、」
簡単な部分は、出来るが、細かい部分が、中々
わからない
ベットに、横になる、サク
「これ、今日持ってくか」
「オトに、教えて貰お!」
夕方になり、仕事が、終わったオト
イヤホンで、音楽を聴きながら、
バスを待ち、思い出に浸る
この町は、オトが、5歳の頃に、
引っ越してきた場所
すべての、景色が、思い出に残っている町
良いことも、悪いことも、
サクからのメールを見て、
「2週間会えないのは、辛すぎる」
動物の涙スタンプ
「会いたい(泣)」
「見て、これ」
「わかんないよー」
写真が、添付されている画像を見る
「あー、この部分ね」
「教える」
バスに乗り、景色を眺める
スマホの、ゲームをすると、気づいたら、
乗り過ごす手前で、慌てて、降りる
「すいません」
「降ります!」
乗車賃を支払い、家まで歩く
再び、サクが送ってきた、添付された写真を眺めるオト
きちんと、出来てるじゃん.....
電車の細かいブロックの、配置が、わからないというが、サクはすぐ、教えれば、わかる、
いや、出来るかな?出来ないサクも可愛いな
しばらく、家まで歩いて
家に着き、
支度をする、オト
チャイムが、鳴り、玄関に向かう
「はい」
「俺」
「開いてるよ(笑)」
ドアが開く、めっちゃお洒落してる、サク
「いいね~!」
「決まってる!」
「でしょー」
オトに、持ってきた、ブロックのおもちゃを渡す
「これはね、後で、おしえる」
「ソファー座って、待ってて」
「うん」
オトの、熊のぬいぐるみを抱き締めたり、
可愛がったりして、ソファーに横になる、サク
オトは
薄いピンク色で、短めの、
コールテンのスカートに、
ベージュのセーター、
その上に、黒の猫耳がついた、もふもふのアウター
サクは
ダボっとした、ジーパンに、
高そうなブランドの、黒のセーター
その上に、黒のお洒落な
ダウンジャケットを着ている
「サク、お洒落だね」
「いや、ふつうだけど....」
「オトも、いいじゃん!」
と言いながら、オトの熊のぬいぐるみを
撫でるサク
「もぅ、行こ」とサクに言い、ぬいぐるみを
サクの、手から、放す
「うん」
「もぅ、行く」
車に乗り、
サクが、運転席に座る
あくびをしながら、助手席に座るオト
「どこ行くの?」
「何食べたいとか、ある?」
「うーん」
「肉?それとも、寿司とか?」
「サクは?」
「俺は、うーん、肉とか」
「だけど、オトに合わせる」
サクの運転してる姿が、カッコいい
ウルフの髪型が、より、際立つ
「いいよ、そこにしよ」
「眠いの?」
「眠い」
「寝てていいよ」
そのまま、うとうとするオト
サクがスマホで、話し出す
「はい、お疲れ様です」
「あー、そうですね」
「いや、天候は、一応雪だけど、」
「降ったら、うん、」
「明日の夜ですね、」
「わかりました」
「今日は、休んで下さい(笑)」
「お疲れさまでした」
「明日宜しくお願い致します」
サクの話し声に、安心して、眠ってしまう
気づくと、もぅ、着いていた
「オト.....」
「着いたよ」
「わかってる」
「雪が、冷たい」
フードを被せてくれるサク
雪が、降る中、2人で、焼き肉屋さんに、入る
「何名様でしょうか?」
サクが答える
「2人」
案内された、座席に、向かい合わせに、座る
「オト、何食べる?」
「うんとね、カルビ定食」
「俺は、サガリ」
「オトこの次どうする?」
眠たい目を擦るオトだが、
「映画みよ!」
「え?」
「なんの、映画?」
「ホラー映画」
ビクッ!とするサク
「怖い?」
「怖くないよ」
「じゃあ、調べるわ」
「やっぱり、怖い.....」
「トイレ行けなくなる....」
「じゃあ、止めるか」
「ちょっとだけなら、観れるかもしれない」
「サクは違うとこ見てればいいんじゃない?」
「ショッピングモールだし」
「嫌だ....」
「じゃあ、怖いときは、目を背ける」
「これでどう?」
「いや、」
「オトと、頑張って見る」
頼んだ商品が、来て、
喜ぶサクに、微笑むオト
「以上に、なります」
「ごゆっくり、どうぞ」
可愛くて、サクを見る
肉を焼いてるなか、一人アイスを食べてるサク
「可愛いね、サク」
ううんと、横に首を振るサク
オトは、肉やご飯、スープなど、食べてるが、
サクは、2個目のアイスを食べ始めてる
「ね、オト」
「やっぱり、ホラー映画はさ、」
「うん(笑)」
「もうちょいさ、」
「うんうん」
「一回、お試し体験みたいな、」
「いいよ」
「じゃあ、ごはん食べた方がいいと思う」
「冷めちゃうよ」
「わかってる....」
ゆっくり、食べるサクを見ながら、
スマホで、サイト動画を見るオト
「オト.....」
動画に夢中で、気づかないオト
「もぅ、オト!」
「はい」
「見て、こんぐらい、食べた」
「うん、あと、もうちょいだね」
急いで、食べるサク
眠いオト
「食べたよ!」
「ほら、」
「あー凄いね!」
「サクは凄い!」
「ほんとに?」
「なんか、嘘っぽい」
「ほんとだよ」
「ほんと」
そこに、
「アイスクリームお持ちしました」
「どちら様ですか?」
サクがオトの方へ、指さす
「え、私?」
「食べてみ」
「上手いから」
アイスクリームを食べるオト
「美味しい」
「だろ?」
「どこのアイスクリームも美味しいけどね(笑)」
「だけど、このアイスは、柔らかい、味が濃厚」
「そう、濃厚なんだよ」
「俺も又食べるかな~」
「ちょっと、レモンアイスがいい」
「りょーかい」
「こんなに、アイスクリーム頼んでる人居るの?(笑)」
「居るしょ」
「居る」
「ここに(笑)」
「あーやっぱり、オトと居ると、幸せだ」
「ちょっと、大きな声で、止めて」
「俺、もぅ」
「ちょっと、来るよ!」
「お店の人」
サクが、オトの横に、座る
「アイスクリームお持ちしました」
「ごゆっくり、どうぞー」
サクが、オトの肩に寄りかかる
「来たよ」
レモンアイスを食べながら、
サクのほっぺたを触るオト
「ううん......」
嫌な顔をするサク
男女二人組が、案内され、隣に座った
「ちょっと、オトじゃない?」
「サクくん、甘えてる~」
気づくサク、オトに寄りかかるのをやめる
「タイセイ、リナ!」
「こんなこと、ある?」
タイセイが話し出す
「奇遇だよな」
サクが、挨拶する
「こんばんは」
「この間は、なんか、すいません」
リナが話し出す
「いや、サクくんのせいじゃない」
「ヒューゴだよ」
オトが、リナに話しかける
「その話なんだけど、本当なの?」
「いや、悪い奴っていうのは、本当」
「だけど、それを本当にやるかは、わからない」
「初耳だったし、」
「オトの知らない部分がもしかしたら、あっても、おかしくない」
「それくらい、ヤバイ奴」
タイセイが話し出す
「うーん、まずい仕事をしてることは、
前にあった」
「友達も、居すぎて、わからないし」
「オトもサクも、気を付けろよ」
「何かあったら」
「俺に、直接電話して」
正直、なぜ、あんなことで、こうなるのか、
意味がわからない
嘘もあり得るだろう
その反対も.........
その夜、焼き肉屋さんから、
真っ直ぐ、オトの家に、帰り、
サクと二人で、ホラー映画を鑑賞することに......
「オト、やって....」
「ブロックは又明日にしよ」
「ううん....」
「じゃあ、この部分やったら、映画ね」
オトが、説明書を見ながら、組み立てていく
ずっと、みてる、サク
「これ、大人用だし、ムズいな」
説明書を一緒に、見るサクだが、
サクの頭が、影になり、見えなくなる
「ちょっと、サク、一旦下がって」
「うん....」
30分くらいで、ようやく、
電車の難しい部分を組み立てた
「凄い!」
「見れば、わかる、こういうのは、」
「会社のは、理解できないんだけどね(笑)」
「ありがとー、ありがとー!」と言う
サクが、可愛すぎる
「サク早く観よー」
寝室で、ブロックの電車を作ってるサク
「観ないの~?」
「観る」
「じゃあ、早くしてよー」
リビングのソファーで、部屋を真っ暗にして、
用意するオト
買ってきたポップコーン、飲み物、フルーツ、
おやつなど、テーブルの上に、並べていく
サクが、又私の大切にしてる、ぬいぐるみを
掴んで、持ってくる
オトが、インタビュー記者になりきり、
「サクさん、これから、とっても怖い世界へ
移動します」
「心の準備のほどは?」
サクに、お菓子のマイクを向ける
「全然大丈夫」
「本当かな~?」と、サクのほっぺたを
手でぷにぷにする
熊のぬいぐるみを抱き締めてるサク
可愛くて、「返して」「ダメ」
と言ってしまう
返すサクに、なんだか、悪いことしちゃったなと
思うオト
「やっぱりいいよ」と、
サクに、返す
その後、
三人掛けソファーに座り、
ホラー映画を観る2人
内容は、家の中の押し入れに、
子供の幽霊がいる話や、
仏間に、髪の毛の長い女が現れ、
時折、人形が動くと言う..........
住んでいる、家族が、ドキュメンタリー風に、
リアルに、答えていく
緊迫感が、漂いながら、観る2人
「これは、怖いわ」
と言い出し、サクの目をみる
「観ないほうが、いい」
と言いながら、ソファーにかかってる、
ブランケットを被り、体を包むサク
「なんか、私も怖くなってきた」と言いながら、
サクの肩に、ポンっと、触る
驚くサクに、笑うオト
「やめてよ」
「してないよ、誰も」
押し入れの中に、子供の、怖い霊の映像が
写し出される
その瞬間に、オトが、サクの背中を
ポンッとする
酷く怖がるサクに、笑ってしまう
「オトの意地悪!」っと、言いながら、
TVを消す、サク
「いや、冗談だって!」
「もぅ、しないから」
「座って」と、
自分の横に、座るように合図するオト
「これで、最後だから、まじで」
再び、観る2人
「これ、作りものだよ」
「リアルな」
「もぅ、動物のが、観たい」
「もぅ、面白くない....」
顔をブランケットで、隠す
「面白くないね、なんだか、意味わからんよね」
「動物のが、観たい.....」
半分寝てるサク
「オト、もぅ、寝る」と言いながら、
寝る準備をするサク
「うん」
冷蔵庫から、お酒をだし、
サクに見られないように、薬を飲み、
テーブルの前に、座り、お酒を飲み始める
サクが、歯磨きをしながら、話し出す
「お酒飲むの?」
「うん、たまに」
「こないだ買っておいたやつ」
「あーなるほど」
「俺に、機関車ラムネと、チョコエッグ買ってくれた時」
「そう」
「ゆっくり、休んで....」
「明日、仕事でしょ?」
「うん」
「オトも、寝ようよ」
度数の高い、梅酒をグビグビ飲むオト
「ね、あのさ」
「うん」
「そんなに、ピッチ早いと、酔い回るよ」
「もし、私が消えたら、どうする?」
「起きたら、居ない!みたいな」
何も答えないサク......
「やっぱり、本気じゃないしょ?」
「サク、カッコいいからな~」
「私なんか、勿体ないくらいだよ」
皮肉を言うオトに
「いや、俺は、本気だよ」
「じゃあ、なんで、すぐ、答えないの?」
「だって、いきなり、消えたらどうする?って」
「振られたのか、それとも、嫌いになったのかなって.......」
「嫌いになったって、言ったら?」
「どうする?」
「今以上に、病むよ」
「なんでそんなこと、聞くの?」
「俺のこと、嫌いなの?」
答えないオト......
うつむくサク......
「好きだよ」
「大好きで、たまらない」
と言いながら、サクの方を見る
「オト泣いてる?」
「泣いてない.....」
「ごめん、試した.....」
サクに見えないように、上を向き、ごまかす
「なんでだよ、こんなにも、上手くいってるのに」
「サクが消えちゃうじゃないかって....」
「考えすぎだよ」
ゆっくり、近づき
オトの髪の毛を優しく撫でるサク
「早くきてね......」
「行くよ、これ飲んだら」
寝室に、入っていく、サクの後ろ姿を見るオト........
お酒を飲みながら、涙が頬に、静かに、つたう
再び、記憶が、蘇る
雨の中、昼間、ベランダで、泣き叫ぶ、7歳のオト
母は、仕事で、居ない.......
鬼の仮面をつけた、人が家の中に見えて、
恐くて泣いてたのだ......
昨日の、母の冗談話を本気で、信じていたから
【冗談話の内容】
オトの後ろに、何度も、鬼がいると言いながら、
怖がるオトを笑う母に、怖がり、走って母に
抱きつくオト
母は、面白がってるが、オトには、怖くて、
たまらなかった..........
ここには、居られないと、思い、雨の中、
外に飛び出す
アパートの前で、泣くオト
そこに、全身、黒ずくめの男性がやってきた
優しい印象で、傘をもって、
「どうしたの?」
「ママ、い、な、い」
「名前は?」
「オト.....」
「オトちゃん、一緒に、お家で待ってよ....」
「すぐ近くだからね.....」
オトの手を握り、歩いてた、その時、
雨が、大雨に変わり始め、
雷鳴が鳴り、曇った風景から、
母が車で、仕事から、帰ってきた
「オト!」
「ママ!」
男性は、オトの手を放し、走って、逃げた
オトは、母に走って行き、怒られる
この出来事は、誘拐目的で、やると、
近所に伝わり、注意喚起される、
後に、オトより、小さい子が、誘拐被害に会い、
警察が、事情聴取しに、来る
オトは、この男性に、2回も、被害に会いそうになる
が、その度に、ドラマのように、母が、大雨の中、
車で帰って来て、オトを呼び、着いていくオトを
止めた
「だめ!着いてったら」
母の胸に抱かれ、安心する
「だって、鬼が居たんだもん、家の中に.....」
「それに、優しかったよ、あのお兄さん」
「顔は、隠れて見えないけど.....」
「優しくても、変な人だよ!」
「優しいもん!」
思い出に浸るオト
「あのまま、着いてったら」
「............」
「友達と歩いてるときも、いれたら、3回だね」
「多すぎ.....」
サクの様子を見に行き、
ベッドに、横になりながら、
隣で、寝ているサクに、話し出す
「私のママは病気に、なって、ずぅーと、ベッドに、寝てたんだよ」
「もぅ、夕方の5時に、寝ることもあって、」
「もぅ、寂しくて、寂しくて、マッサージしてあげたら、ママは、お話してくれるし、」
「何より、嬉しかったのは、マッサージが、終わったあと、良くなったって、」
「言って、誉めてくれて......」
「ママが寝ると、寂しくて、不安で、どうしようもない、孤独感で......」
オトの手を握るサク
「起きてたの?」
うなずくサク
「待ってたよ......」
「オトには、俺がいるから......」
「大丈夫.....」
サクが、オトの髪の毛を撫でる......
オトが、サクの胸に寄り添い、サクの髪の毛の
毛先を触る
「どしてた?」
「会えなかった時」
サクに聞くオト
「寂しかった.......」
「不安で、いっぱいで、」
「本当に.......」
「恥ずかしいけど......」
「けど?」
「毎日........」
「泣いてた............」
泣くのを我慢するサク......
背中を優しく撫でるオト.......
「やっぱり、俺なんかの、どこがいいの?」
泣いてしまうサク......
「だから、」
「全部だって.....」
「全部.......」
「俺の全部知ってるの?」
「これから、知るでしょ.......」
「サクは、何を求めてる?」
「甘えたかった.....」
「必要とされたかった.....」
再び、泣き出すサクに、
「うんうん.....」
「サク.....」
「苦しかったよね、辛かったよね.....」
涙が出てしまう、オト
「サク、おいで......」
オトに、ゆっくり、抱きつき、
突然、糸が切れたように、号泣するサク..........
サクの横に、ティッシュを置き、涙を拭いてあげ、
サクの背中をさするオト
「甘えたかったんだよね......」
「でも、甘えられなかった.....」
「うん.......」
ベッタリくっつき、甘えてくる、サクに、
可愛いなと、思うが、複雑な心境になる
「サク.....」
「大丈夫だよ.....」
「サク?」
サクは、呆然と、何かを思い出し始め、
反応しない......
突然、、
「お婆さん......」
と、小さな声で、呟いた
【サクの頭の中】
寝室で、リョウ(母さんの彼氏)が、寝ていて、
ドアには、ドアチェーンが、2つかかっている
コーンフレークを食べるサク
自分の部屋に行き、お着替えをする
「僕の、今日のパンツは、消防車!」
「上はね~うんと」
「電車にするかな~」
上が、少し小さい.......
チャイムが鳴り、走って、開ける、サク
「お婆さん!」
喜ぶサク
「サクちゃん、久しぶり、元気してたかな?」
近所のお婆さんがサクにプレゼントを持ってきてくれた
「これ、食べてみな~」
「サクちゃんの大好きな、電車だよ」
キラキラな目で、見るサクだが、
ドアチェーンが、開けれないように、かかってる為、
その隙間から、プレゼントを貰うサク
「ありがとう!」
満面の笑みを浮かべるサク
「サクちゃん、めんこい顔してるね」
「可愛くないよ、もぅ少しで、5歳!」
と、手で、パーする
「お婆さん、見て!!」
サクが、お気に入りの、消防車のパンツを見せる
「カッコいいでしょ」
カッコいいポーズを自分なりにする、サク
「とても、カッコいい」
笑ってしまう、お婆さん
「それは、救急車?」
「違うよ、消防車だよ」
自慢げに、話すサク
「これをはくと、強くなれるの」
「でもね、なれない時もあるけど......」
「なれるよ!」
「サクくんは、強い子だ!」
とニッコリする
「じゃあ、もぅ、お婆さん行くね」
「うん.....」
「バイバーイ」
と、笑って手を振るサク
サクを気にしていたお婆さん
お婆さんの前では、リョウは優しい人を演じる
対面キッチンにある椅子に、座り
貰った、お菓子、プレゼントを見る
「わぁ!」
それは、サクがほしかった、電車だった
グミに付いてる、車のカードを見ながら、
ニコニコし、1人で話し出す
「僕のも、消防車だよ」
「でも、僕ねー、他のも好きなんだよ」
小声で話すサク
「でもねー、あのねー、」
「えっと、」
「えっとね、」
リョウが、引き戸を開け、入ってくる、
「なにそれ?」
貰ったプレゼントを床に落とすリョウ
急いで、拾い、布団の中に入れるサク
貰った、電車と、カードで
布団に、潜りながら、遊ぶサク
大切に今でも、部屋に、飾っている......
オトが、サクを呼ぶ
「サクー」
「私の大事なサクくーん」
突然、意味のわからない、発言をする、
「電車、お婆、さ、ん」
泣きながら言う、サクに、教えて、と伝える
話を聞き、
「優しい方だったのね」
「うん.....」
「もぅ、めっちゃ大切にしてた」
「今でも、俺んちにあるし」
「もぅ、ホントに優しくて」
「でも、最後まで、嘘付いてた......」
「なんの嘘?」
「母さんの彼氏は、優しくて、いい人で、大好きとか」
泣きながら、答えるサク
「母さんも、一緒に、寝てくれてるとか、
もぅ、わかんないや」
オトが、サクに、ゆっくり話す
「それは、サクの優しさだよ」
ボロボロ泣いてるサクにタオルを渡す
「優しさだよ....」
「本当は、酷いことされてるのに」
「守ったんだよ....」
「守んなくていいのに」
「うん.....」
しばらくたち、オトにベッタリくっつきながら、
泣きつかれて、安心して眠る
サクの可愛い寝顔を見て
再び、涙がこぼれた........
読んでくれてありがとうございました!
今後2人はどうなるのでしょうか........




