第142話 いざ地下通路へ
「この下が隠し通路ねぇ。で、どうやって入るんだ?まさか地面を掘るとか言わねぇだろうな、ファントムG」
アレックスが地面を指先で弄りながら聞いて来る。
「いや、ちゃんと方法がある」
一見ただの地面だが、ダンジョンは恐ろしく硬く出来ている。
今の俺でも、それどころか竜崎ですら地面を掘り起こすような真似は出来ない程に。
「ほうほう、それはどんな方法かなかな?」
「魔物を使うんだが……ちょっと待っててくれ」
俺はそう告げ、天魔達をその場に残して神出鬼没で移動する。
位置は最も近場にいる魔物の場所だ。
「スポットライト」
神出鬼没による転移を終え。
俺がスポットライトを発動させると、上空にいる魔物が俺に向かって突っ込んできた。
「おっと」
魔物——ギガプテラノドンが、上空から超音波を俺に向かって発射する。
俺はそれを躱し、仲間達のいる場所に向かって走る。
Sランクダンジョン『太古』。
そこは恐竜タイプの魔物が跋扈するダンジョンだ。
平均レベルはだいたい95くらい。
「おいおい、急に消えたと思ったらなに敵を引っ張って来てんだ?」
「見てれば分かる。手出しはしないでくれ」
アレックスの疑問に俺は素早く伝える。
せっかく連れて来たのに、目的を果たす前に倒されてしまっては敵わないから。
今いるメンバーなら、プテラノドンぐらい瞬殺だからな。
「ふっ」
プテラノドンが、隠しダンジョンのポイントに立った俺に向かって、上空から衝撃波を放つ。
それを躱せば――
「おお!?なんだ!?階段が出て来たぞ!?」
―—隠し通路の登場である。
「なるほどー。魔物の攻撃がフラグって訳ね。そりゃ場所も分からないんだし、誰も見つけられない訳だわ」
天魔輪廻は鑑定アイテムを持っているが、そのアイテムではダンジョンその物を鑑定できない。
俺の【幸運】が特別だからこそ、隠し通路の位置が分かったのだ。
正に幸運様様である。
まあひょっとしたら、アルマイヤさんの持つユニークスキルの【鑑定】でも表示される可能性もあるけど……ま、重要なのは俺が独占できてる事だし、細かい事は気にしない。
「もうあれ、処理していいのよね?」
「ああ」
「ひひひ。じゃあ、粉々に吹き飛ばしてやる」
シヴァティが楽し気に、爆弾を生み出しプテラノドンに投げつけた。
魔物は高速で飛んで来るデカい壺を回避しようとするが、器用さ爆発の攻撃からは逃げられない。
見事に直撃し、落下して来る。
ああ、一撃で倒した訳じゃないぞ。
シヴァティも火力は高い方だが、流石に通常レベルの攻撃でレベル95の魔物を瞬殺できるのなんて、竜崎ぐらいのもんだからな。
落下してきてるのは、相手が状態異常にかかって体がマヒしているためだ。
シヴァティの爆弾攻撃は、基本状態異常付きだからな。
「さて」
プテラノドンは強力な魔物だが、このメンツにかかれば余裕である。
なので落ちてきたとこを皆でぼこって瞬殺した。
「この先には強力なボスがいるんだよね?」
「ああ。私一人では、到底倒せないレベルだが……まあ今のメンツなら大丈夫だろう」
今この場に居るのは天魔のパーティーに俺、それと聖達キャッスルギルドのパーティーである。
聖達はいつもお世話になってるからって事で、手伝ってくれる感じだ。
この2パーティーでSランクダンジョンの隠し通路のボスに挑む事になる。
『マスター一人なら確実に死にますが、このメンツなら大丈夫でしょう』
という感じに勇気からも太鼓判を貰ってるので、まあ余裕だろう。
たぶん。
因みに……報酬は俺の独り占めである。
独占最高!
まあとは言え、報酬は複数期待できるっぽいので、天魔達の方に適性が高い物は譲る約束をしてるけども。
まあ世界の運命がかかってるし、何でもかんでも俺が俺がとは言わんさ。
クリアできなかったら全て無意味になる訳だし。
拙作をお読みいただきありがとうございます。
『面白い。悪くない』と思われましたら、是非ともブックマークと評価の方をよろしくお願いします。
評価は少し下にスクロールした先にある星マークからになります。




