【粉砕玉砕】妹のために配信を続けるよ【大喝采】
「今日は満足した。これでしばらくは牛肉買わなくともヨシ。」
:お、今日はもう配信終わりなんか?
:えー、もうちょいやんねぇ?
:寂しいでござりんす~ww
:なんでござろう。今猛烈に拙者が馬鹿にされた気がするでござる
「まだやるとして、何を狩る?散々大立ち回りしたからここら辺に獲物はいない。皆しっぽ巻いて帰った」
:じゃあ階層移動しましょうよ~
:それじゃ視聴者サービスタイムとかどうかしら
@狐のヒロイン:それグッドアイデア。白狐さんやらない?やってほしいポーズとかある
「やだ。俺はアイドルじゃない。」
視聴者は死ぬほど配信終了を惜しんでいるがこっちとしては正直目的達したし帰りたいところなんだけど。
(たまのふぁんさもしてやったらええんじゃないかや?ガス抜きも必要じゃぞ~)
何のガス抜き?というか視聴者のガス抜きを俺がやるとか意味わからん。勝手に自分で自分の機嫌取れ。
「……そんなに続けてほしい?」
@狐のヒロイン:ほしい
:ほしい!
:つべこべ言わずに続けるんだよォッ!
@おにぃLOVEちゃん:やっと休み時間だ~。で、おにぃの配信終わるの?もうちょっとやろうぜ~
「おーけー。じゃあ次の階層行く。それで100人組手でもやる。」
:渋ってたのに妹降臨した瞬間手のひらくるっくるやんww
:黒狐ちゃん最強!黒狐ちゃん最強!
:100人組手ェ?それってアレだろ?スマ〇ラの
:どーせなら1000人(匹)組手しようぜw
@友人A:じゃあ横スマ縛りしようぜww
「横スマァ?溜モーションからのキックあるいはパンチしろってこと?」
@友人A:そーそー。もち召喚禁止な!憑依はアリだけど
:うまく隙をついてチャージしないと酷い目に遭っちゃうねぇ(暗黒微笑)
:ガタッ!
@狐のヒロイン:ガタタッ!!
:いつものお二人は落ち着こうね~
葵の……おっと。視聴者の要望に応えて下層2層へ降りることにした。ま、武器ナシで暴れるのも久々だしやるかぁ。そして下層2層へ足を踏み入れた直後……
……ん?足音する。俺の方に向かって来てるな。…音の感じからして猪か?
(ふ~む。何かに追われている……とも言えないのぅ。それにしては音に怯えが含まれておらん)
それに……バジリスクの鳴き声も聞こえる。普通バジリスクはよっぽどのことがないと鳴かないんだけど、先客?
:白狐さんどうした?
:配信止まった?
:収音に集中している白狐さんも叡智ね
@狐のヒロイン:分 か る … !
「多分、この階層何かある」
@友人A:引き返すか?
@受付お姉さん:ダンジョン内での異変を見つけたら無理しない程度に調査をお願いしたいところだわ。特に下層ともなると調査でも可能な人員は希少だから
:またスタンピードだったりしてなw
:お前それフラ……いや、何も言うまい
調査か。まぁ確かに必要だな。小さな異変でも見逃せばそれはいずれ地上に大きな被害を齎しかねない。
(信用商売で信用が揺らぎかねない事件はマズいからの~。しかし気を付けるのじゃ、なにやらきな臭いものを感じたぞ)
ご先祖が言うとシャレにならないんだよな……未来予知も出来そうだし
「【眷属召喚】ジジ」「主ちゃ~ん、お呼びだよね~?何すればいいのぉ~?」
「今こっち来てる足音聞こえる?それが姿見せたら引き付けて土壁出してほしい。」「任せて~…!」
数秒待っていると足音の主が走ってきた。ジジがギリギリまで引きつけて土壁出したから猪は止まれず壁に突っ込んだ。
:い、今交通事故もかくやという大音量聞こえたが⁉
:ジジちゃんの土壁に牙貫通してね?しかもジリジリ壁削ってね?
今ので完全には止まんないのか。牙貫通までは想定内だけどそこから顔動かす余裕があるのはちょっと意外だな。
(む?真白や。この魔物……人の手が入っておるぞ。ほれ、足首と頭を見てみぃ。何か怪しげな機械のようなものが取り付けられておる。)
ご先祖に言われ、土壁から猪の方へ回り込むと、暴れる猪の額になにやら紫色の宝石が埋められた機械がくっついている。しかも俺から見て後ろ右足にも足輪のようなものが嵌められている。猪は自分がなぜ前へ進めないのかもわかっていない様子に見える。いや、狂乱状態かな。
:なんだ……?理性失ってる…よな?
@狐のヒロイン:それだけじゃない。何か機械のようなものが付いてる
@友人A:無理やり体を動かされている感じか?白狐さんのことも目に入ってない気がする
「悠長にしてられないかも。今度はバジリスクが3匹来た」
「ん~……こっちも一心不乱って感じだねぇ~」
「ジジ、一応止めておいて。こいつと同じのが付いてるかも」
「おっけ~……任せてねぇ~…」
しかしこれはもう何かあるの確定だな。しかもここで食い止めないといけない感じの重大事件。調査っつてるのに俺まだ一歩も動いてないからな。
(動かずとも事件の証拠を掴むとは優秀な証じゃな~!)
:次々と探索者の方に来るのおかしくね?
:探索者にってより……階段に興味示してる気がする
:スタンピードでもないのに?
@受付お姉さん:スタンピードの反応が出てるダンジョンは現状ないわよ?
後から来たバジリスク達にも猪と同じものが付いている。うん。何かの実験だねこりゃ。
(もはや否定のしようがないのう……)
「ジジ、眠らせれる?」「出来るよぉ~主ちゃん。睡眠作用のある植物を出すから花粉吸っちゃだめだよぉ…?」
:土属性持ってると植物すら操れるのホンマつおい
:白狐さんとその眷属が異常定期
ジジの出した植物の花粉を吸った魔物どもは大人しくなった。その間に取り付けられている機械と足輪を外してみる。これで正気に戻れば人為的災害で報告出せるな。
……っておい。今度は猪とバジ、バッファローの混成部隊かよ…!
(息をつく暇もないのぅ……)
「【眷属召喚】モエ(人型)、カイ(人型)」「出番ですね主殿!」「カイちゃんまたまた登場~☆ですよ♪」
「二人とも、しばらく魔物の群れが襲ってきそう。対処を頼む。」
「了解です主殿!」「オッケーです♪それじゃあモエちゃん、武器貸してくれる?」
「わっかりましたカイ殿!どうぞ!」「ありがと~♡」
人型状態のモエが胸…というか自分の体の内側に手を突っ込んでカイに武器を貸している。え、マジで何その機能。俺知らんのやけどぉ……
:待ってなにその機能!武器召喚は狐状態じゃないと使えないんじゃないの!?
:そもそも眷属同士で貸し出し効くのか⁉
「何それ知らん怖……」
@受付お姉さん:当人も知らない機能じゃない⁉
(ちょいとわっちが力を貸してやったのじゃ!あくまで今回限りじゃがな!)
えぇ……?(困惑)
ま、まぁいいや。今はそれどころじゃない。魔物から取り外した機械の検分みたいなことしないと。軽く魔力を流して構造を把握しようとしたところ額についてた紫色の宝石嵌ってた機械が警報音を発した。
:うおっ⁉
:地震アラート並みに心臓に悪い音してるぅ……
:爆発するぞー!
やべ爆発する。急いで上空に機械を放り投げた。するとすぐに投げた機械は爆発した。それだけに終わらず一つの爆発を一斉検知したかのように他の機械も、もっと言えばまだ魔物から取り外してない機械も一斉に警報音を発し順々に爆発し始めた。
「主様ッ!皆!出来るだけ固まって!結界を張るから!」
「もう集まってるよぉ~」「ギリギリセーフです!」
「皆ありがとう。助かった」
:連鎖で爆発かよ!!
:お相手さん、証拠隠滅もぬかりないな
@狐のヒロイン:地形がぼこぼこ……
爆発が止んだ後の周囲を見渡すとカイが結界を張っていた周辺以外は生い茂っていた草も花も何もかもハゲていた。しかも爆発の中心部はクレーターにもなっている。
(なかなかのものじゃぞこれは……一層警戒をしないとマズいのう。)
人手が欲しいわー切実に。




