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7歳で死ぬはずだった俺は、ゲーム知識を持つ師匠に救われて最強になる〜なお、師匠は俺が幼馴染を好きだと勘違いしている  作者: 水話
7歳

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第1話 女神との出会い

大陸南部のサウスコリナ。

山と森と川に囲まれた、どこにでもある田舎の村だ。

そこでは、少年と少女が仲良く遊ぶ、よくある光景が広がっていた。


でも、生まれつき身体が弱い僕――ノエルは、その輪に入れない。

今日も一人、軒先で本を読んでいた。


「ノエルー! 遊ぼうぜー!」


「シュレン君……声が大きいよ。

 それにノエル君は、まだ寝てるかもしれないし……」


「寝てたら起こせばいいじゃん。

 何だよ、マリンはノエルと遊びたくないのかー?」


玄関の向こうから、二人の声が聞こえてくる。

村で一番元気なシュレンと、僕と同じく身体があまり強くないマリン。

二人は、滅多に外に出られない僕を気にせず誘いに来てくれる、大事な友達だ。


気怠い身体を起こし、玄関まで歩く。

扉を開ける前に、表情が暗くならないよう気持ちを整える。

よし……大丈夫。


「シュレン、マリン。誘ってくれてありがとう。

 ごめんね、今日もちょっと無理そうなんだ」


シュレンは残念そうに肩を落とし、

マリンは心配そうに僕の顔を覗き込む。

マリンも僕ほどではないが、体調を崩しやすい。


「そっか……。

 前に都会から来た先生に診てもらったんだろ?

 それでも治らないんだなぁ……」


「うん。先生が言うには、生まれつき身体が強くないんだろうって」


「私も同じこと言われたかな……。

 でも、もう少し大きくなって外で遊ぶようになったら、良くなるかもって」


「そっか。それじゃあマリンと違ってノエルはこのままなのか?」


その言葉に、マリンが反応する。


「シュレン君……! そんなこと言っちゃ駄目よ!」


「うっ……ごめん、ノエル」


「いいよ。シュレンに悪気がないのはわかってるから。

 マリンもありがとう。

 それでだけど、ごめんね。今日も外には行けそうにないんだ。」

 

 そう言ってから、僕は玄関先にいる牧羊犬へ目を向けた。

 

「あっ、でもお父さんが最近、村の外の獣の気が荒くなってるって言ってたから、

 遊びに行くときは気を付けてね」


「そうなの?」


「うん。滅多に人を襲わない草食の獣たちが、近づいたらいきり立ってたって」


「へぇ……。そういえば、うちの親父もそんなこと言ってたなぁ。

 よし……!」


突然、大声を上げたシュレンに、僕もマリンも戸惑う。


「急に僕とマリンの方を見るし……シュレンはどうしたの?」


「俺は剣士で一番強くなる!」


あまりに突然で、思わず疑問が口をつく。


「なんで?」


「だって、ノエルもマリンも身体が強くないだろ?

 俺が強い剣士になって守ってやる!

 そしたら村の外が危険でも安心だ!」


理屈が通っているのかどうかはわからない。

でも、突拍子もないのに優しさだけは真っ直ぐな言葉に、胸が熱くなった。


「ふふっ。じゃあ僕は薬屋か錬金術師になって、

 怪我をしたシュレンやマリンの身体を治療するよ」


男の子二人の突然の宣言に、マリンが慌てて続く。

仲間外れになるのが嫌なのだ。


「そ、それじゃ私は治癒術師(ヒーラー)になって、二人を治してあげるね!

 あ、でもそれだとノエルと一緒になっちゃう?」


「いいんじゃない?

 二人でお互いを治療できる方が安心だし」


「う、うん! そうだよね!」


三人で将来の夢を話した後、

結局、シュレンとマリンは

僕と一緒に軒先で本を読み始めた。

シュレンは、しばらくすると飽きて寝ていたけど。


◇その夜


昼よりも少しだけ軽くなった身体に、

明日は遊べるかな……なんて、

布団の中で横になりながら考えていた。


すると突然、


 ドクンッ!

 

心臓が大きく跳ねる音がした気がした。

体の奥から激しい熱が溢れだし、全身の血が煮え立つように熱い。

助けを呼ぼうとしても声にならない。


「うぅ……おとうさ……おかあ……」


両親を呼んだつもりなのに、

喉から漏れたのは声にならない息だけだった。

布団の中で苦しみ悶える。

今まで経験した発作の中で一番ひどいと感じた。

呼吸ができない。


なんとなく……これで終わりなんだと悟る。


心の中で二人に謝った。


(シュレン……マリン……ごめん。

 ありがとう、僕と友達でいてくれて……)


僕はそう覚悟した。

その瞬間、引き戸が一気に開かれた。


月明かりが部屋の中へ差し込み、その光の中に――一人の女性が立っていた。


淡く光るティアラ。

月光に照らされて揺れる黒い長髪。

神々しく輝く白銀の鎧。


僕には、その姿が女神にしか見えなかった。


(お迎えなのかな……?

でも、死神というより月の女神みたいだ。

寓話に出てくるような、恐ろしい骸骨とは全然違う)


女神は僕の前に静かに座り、そっと身体を抱き起こした。

懐から小瓶を取り出し、その口を僕の唇へ近づける。


「命を繋ぎたければ、飲みなさい」


朦朧とした意識の中で、僕は小さく頷いた。

そして、女神の手を借りながら薬を飲み干す。


「良かった……間に合った……」


その声を聞きながら、僕の意識はゆっくりと闇へ沈んでいった。

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます。

「続きが読みたい」と思っていただけましたら、

【評価(★)やブックマーク】していただけると嬉しいです。

次の話を執筆する活力になります。


【過去作・他連載のお知らせ】


▼異世界転移・元おじさんの善行旅(完結済)


『お人好し主任の異世界善行旅 〜神様から授かったチート能力で、 魔界・人界・天界のあらゆる種族と目の前で困っている者すべてを救い尽くします』

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