17 休日
今回は少し短いです。少し足しました。サブタイトル変更しました。
翌朝、パンを焼く香ばしい匂いが宿営地に漂ってきた。本来製パン中隊は
5両のSd.Ah106パン焼きトレーラーが配備(第一小隊2両、第二小隊3両)されていた。これは一個師団を賄う量であり、俺の部隊には多すぎるので召喚を1両にし、兵員もパン焼き兵2名と補助兵1個分隊とした。
それでも自分たちだけで食べるには生産量は多いので村人たちにお裾分けしようと思った。ベアトリスたちはCレーションを美味しいと言っていたのから察するに食生活は豊かではないのだろう。夜明けと共に村人たちは活動を開始したが、子供たちが宿営地の周りで鼻をクンクンさせて嗅ぎまわっている。好奇心旺盛な子供たちは近づいて来るが、大人は様子見のようだ。
「エルザ、子供たちにも焼きたてのパンをプレゼントしよう」
「わかりました」
「ルーファー、先行投資ですか」
「マイヤードレス少佐、村人たちの好感度を少しでも上げたい。まあそんなところ ですよ」
宿営地の入り口まで焼きたてのパン(ライ麦と小麦を半々にしたヴァイツェンミッシュブロート)を運んでいった。子供たちはOtMを始は少し警戒していたようだが、香ばしい匂いと空腹には勝てず集まって来たので、1人当たり3個を渡していった。女の子のほとんどは持って帰ったようだが、男の子のなかにはその場で齧り付いて“やわらかい、美味い”を連呼している子もいた。
久ぶりに暖かい朝食を食べてホットしていると、戦車の整備や銃のメンテナンスが開始された。召喚したトラックの内約70%、26両は弾薬、燃料、部品、物資等を積んでおり、近代的軍隊は後方支援の比率が高いなとしみじみ思った。
『ルーファー、村長タチ、村人ガ5人来マシタ』
「そうか、少佐たちを呼んできてくれ。それと、村長たちを3分後に、ここまで通 してくれ。」
『了解シマシタ』
「エルザ、コーヒーの用意をしてほしい。それと、お茶請けも頼むよ」
「まかせて、えーと11人分ね」
『コチラへドウゾ』
「おはようございます。ルーファーさん、みなさん。子供たちにパンありがとう
御座いました」
「おはようございます。いえ、御気になさらず。みなさん朝からどうされました
か。まあ、そこに掛けてコーヒーでもどうぞ。ミルクと砂糖はお好みで入れてく ださい」
「え、砂糖ですか、それもこんな白い高級品を頂いていいのですか。」
「ええ、遠慮なさらずどうぞ。ベアトリス、コーヒーは苦いから砂糖とミルクは入 れた方がいいよ」
砂糖とミルクをたっぷりと入れ、カフェオーレになった物を飲んだ人は至福の時を楽しみ、我々をまねてブラックを選んだ人は今まで飲んだ事の無い味のようで彼は複雑な表情をしていた。
「さて、村長さん今朝はどんな御用でしょうか」
「昨日あれから、村人に集まってもらい今後の事を話あいました。そして、5日後 に他の部族の代表者にも集まってもらい、大蟻の件で話し合いを持つことにしま した。参加をお願いします」
「わかりました。それまでに大蟻の情報を我々も集めてみます」
「こちらも何人か狩人を南に行かせましたので何かわかるでしょう」
「ところで、ここらへんに空を飛ぶ魔物はいますか」
「あまり見かけんな。山脈の上の方にはドラゴンがいるとは聞くが、どうかしたの かの」
「ありがとうございます。明日にはればおわかりになると思います」
その日は結局Ⅳ号戦車の整備終了を待って、各装甲車両はエンジンを始動させて試運転を実施したが、その騒音と排ガスの匂いに村長からクレームを言われた。やはり、獣人は音や匂いに敏感ですね。我々の拠点は獣人の居住地区からある程度の距離が必要だとわかった。もっとも好奇心の強い子供たちは鼻をつまんででも見にきていた。24tの鉄の塊が走りまわる姿は迫力あります。
今日一日で一応の整備を完了したので明日は休息日、明後日からシュトルヒで航空偵察を実施しよう。エンジンの試運転も良好、村人たちの空飛ぶ機械におどろく姿が目に浮かぶようだ。あとは、5日後の会談で他の獣人族の村長たちと友好関係を築けるかが気になる。なにせヒューマンは獣人族から恨まれているからな。
毎日レベルに応じたトン数まで召喚した物をコピーできるが、レベルアップ時の召喚やトラックの搭載量の関係、繰越を考えて実施していなかったが今日は実施できるので物資を4tほど出しておこう。しかし、今後はこの世界で調達できる物を増やしていきたい。
誤字脱字等おしらせくだされば幸いです。




