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《ササゲ》
「 うんうん、《山神様》も、いいと言うてらっしゃる」
《山神様》のいうことがわかるならば、やはりこの年寄りは、生きた『番神様』なのだ。
ずっと、にこにこしている年寄が、ヒコイチの背中をおしながら、小屋から山へとのびる道へおしだす。
されるままに道をふみだしたとき、「忘れとったわあ」と、懐からとりだした袋をおしつけた。
「『ササゲ』じゃ。 これをもってゆくとなあ、―― ええンじゃ」
「・・・はあ」
じゃら、とかさばる袋を、頭をさげてうけとると、押されるままに、山へと続く道をたどることにした。




