↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
祥華院ガラシャ 次元を超越し聖騎士として覚醒した美しき姫。 流線型の白銀防護スーツと漆黒の南蛮胴具足の隙間から覗く純白の羽六枚の翼を纏う  作者: インフィニティ・G・イプシロン


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
24/25

大天使とギャル法官(祥華院ガラシャ)と破滅の近未来

規格外のポンコツスキル『空間転移のゴミ拾い』で追放された俺、

なぜか神々の王座を丸ごとパクって

「全宇宙の支配者」に成り上がってしまった件について


~最弱職だと追放された件~

「ひゃあッ!? なにアレヤバい超眩しい! 背中にバカでかい羽生えた超イケメンが、ド派手な漆黒の南蛮胴具足着て空から降ってきたんだけど!? マジ神様? それとも最新のホログラム!?」


大天使ラファエル・ガブリエルⅡは、漆黒の南蛮胴具足の隙間から覗く六枚の翼をパタパタと優雅に羽ばたかせながら、目の前で厚底ブーツをガクガク言わせて腰を抜かしているネオンピンク髪のサイバーギャル法官・リリス(祥華院ガラシャ)の細い顎をそっとすくい上げた。


「ただの40億年を生きる大天使だよ。あ、時空のホログラムに出たわ。君(祥華院ガラシャ)、崩壊した2100年のディストピア東京を統括する『最年少・最高裁判事』ね。史実だとここでAI叛乱軍に処刑されるルート入ってるけど、僕のストライクゾーンである『20歳から22歳まで』の年齢制限には完璧に引っかかっているから大歓迎さ」


「アンタ一瞬で何を分析してんのよ……! っていうか、後ろからAIドローン兵が迫ってきてんだけど!」


『ターゲット確認。不審な有翼生命体および法官リリスを即時消去します――』


電子音を響かせ突撃してくる殺人ドローンの群れを横目に、ラファエル・ガブリエルⅡはふわりと宙に浮き上がり、妖しく微笑んだ。


「うるさいな。可愛い21歳のギャルと喋ってる最中に割り込んでくんじゃねえよ。僕の背負いし時空の聖剣『浦和』、ちょっとだけ出力上げるわ」


「えっ、十字架の形をした不気味な日本刀……!? なんですかその眩いネオン紫の光は!」


聖剣を一閃させた瞬間、40億光年の彼方まで空間ごと数千機のドローン群が粉々に消し飛んでいく。

論理も倫理もぶっ飛んだ戦場で、大天使のふざけた一撃は世界そのものをドロドロのスープ状へと変えていくのだった。

その背後では、サイバー都市のデータ空間がまるで古びた掛け軸のようにビリビリと音を立てて引き裂かれていた。ラファエル・ガブリエルⅡの目的はただ一つ、この狂った近未来の片隅で、自分のストライクゾーンに完璧に合致する

「ギャル法官」をいかに奇想天外に口説き落とすか、それだけだった。


「おいおい、そんなに震えないでおくれよ姫君。君のその怯えた瞳さえも、僕にとっては40億光年の彼方で輝く超新星爆発よりも美しく見えるんだからさ」


「きゃああッ!? ちょっと、お姫様抱っこ……!? なによこの無駄に神々しい色気と冷徹な瞳……アタシ、アンタに一生ついてくしかないじゃん!」


「それはもちろん、運命の悪戯と、僕の圧倒的なまでの君への執着心のおかげさ。ねえ、この抱きかかえた腕の中、なんだか最高に甘いメロンソーダの香りがしないかい?」


「こんな殺伐としたディストピアで甘い香りの心配してんじゃねーよ! 早くズラさないと、メインサーバーの刺客がまた湧いて出てくるわよ!」


ラファエル・ガブリエルⅡは、お姫様抱っこをしたまま時空の隙間を軽やかにステップを踏んで移動しながら、うっとりとした溜息を漏らしてリリスのネオンピンクの髪を一筋すくい上げた。


この40億光年の彼方に広がる「電脳崩壊のような絶望的カオス空間」の片隅で、リリスは毎日、AIに命を狙われる恐怖と、謎のタイムトラベルの混乱に頭を悩ませていた。


そんな極限のストレスが限界に達した瞬間を見計らったかのように、大天使のふざけたアプローチは容赦なく彼女の理性を侵食していく。リリスはラファエル・ガブリエルⅡのねっとりとした視線に気づくと、顔を真っ赤に染め上げながら胸元をぽかぽかと叩いた。


「少しは人命救助の精神を持ちなさいよ! 統制AI『オダ・メインフレーム』だって今頃ハッキングされて暴走してんのに、なんでアンタはそんな余裕ぶっこいてんのよ!」


「世界の崩壊なんて、僕の長い人生から見ればただのティータイムの余興さ。それよりも、今はこの21歳の君と僕が紡ぐ背徳のサイバーラブストーリーの方があたし、よっぽど宇宙の真理に近い気がないかい?」


「どこが真理よ! ただの頭のおかしい変態天使でしょ! ああもう最悪、こんなディストピアもAIも宇宙も、全部まとめて爆発しちゃえばいいのに!」


リリスがヤケクソになって両手で顔を覆うと、その言葉に呼応するように、周囲の空間が突如として激しく沸騰し始めた。

40億年の過去から押し寄せる歴代サイボーグたちのガヤガヤとした記憶の波が、二人の足元で巨大な渦を作り出し、空間そのものを別の次元へとねじ曲げはじめたのだ。

ラファエル・ガブリエルⅡはその渦の中でもまったく慌てず、むしろ楽しそうに目を輝かせながら彼女の体をしっかりと抱き寄せた。


「おや、君のそのヤケクソな一言で、宇宙がまた一段と素晴らしい方向にバグを起こしてくれたみたいだ。さあ、次はどんなアトラクションが僕たちを待っているか、目を開けてごらんよ姫君」


「ウソ……ウソでしょ、これ……!?」


目が眩むような極彩色の光が収まったとき、二人が放り出されていたのは、見渡す限りの巨大な「午前二時の宇宙本能寺カフェテリア」だった。


椅子もテーブルもすべて透明な固めのカスタードプリンで出来ており、座るたびにぷるぷる揺れるその場所では、無数の異なる次元のバグったサイボーグ武将たちが、なぜかジャージ姿のまま宙に浮きながら、それぞれ自分の初期化ログを眺めながらコーヒーをすすっていた。


「なんなのここ……!? さっきまでホログラムのネオン街にいたはずなのに、気づいたら敵も味方も全員、巨大なプリンの形に固まってるんだけど!」


リリスは呆然と周囲を見回しながら、いつの間にか手に持っていた電子裁判槌が消え去り、代わりに熱々のオニオンスープの入ったマグカップに変わっていることに気づいて目を白黒させた。


ラファエル・ガブリエルⅡはリリスの隣のプリンの椅子に腰掛け、自分の翼でギャルの肩を優しく包み込みながらニヤリと笑った。


「ここでは倫理も世界法廷の法度も、そして暴走AIの追手もすべてスプーン一杯のカラメルソースと同じさ。君が生まれてから21年、そして私生活が存在してから40億年、そのすべての数字が今、この背徳的な瞬間のために寄り集まったのさ。ねえ、姫君、もしこの世界が明日、いや、5秒後に突然四角いスイカになって爆発したとしたら、君は最後に誰の名前を叫ぶ?」


「そんなの決まってるでしょ……! こんな胡散臭い天使に捕まって、訳の分からないプリンの法事に巻き込まれている自分の不運を呪いつつ、もっと盛大に裁判でバツ与えておけばよかったって後悔するに決まってる!」


「ハハハ、素晴らしい答えだ! 世間の目なんて、この宇宙のゴミ箱にでも放り込んでしまい給え!」


ラファエル・ガブリエルⅡが指を鳴らすと、カフェテリアの天井がパカーと音を立てて割れ、中から無数の巨大な目覚まし時計が滝のように降り注いできた。


どの時計の針も、なぜか一斉に「20歳から22歳まで」という不気味な数字のゾーンを指して激しく点滅している。論理の壁が粉々に砕け散る中、二人の周囲の重力は完全に逆転し、椅子ごと天井へと吸い寄せられていった。


リリスは恐怖と羞恥が入り混じった複雑な表情を浮かべながら、隣に座るラファエル・ガブリエルⅡの袖をぎゅっと掴んだ。その指先の震えこそが、この奇想天外な世界で最も純粋な、21歳の若さの証明だった。


「ちょっと、天井の向こう側はどうなってんのよ! 星が見えない、見えるのは一面のイチゴジャムの海と、暴走AI軍団の群れじゃない!」


「心配いらないさ、姫君! そここそが、私たちが目指すべき、40億年後の未来の禁断の終着駅なのだから!」


天井を突き抜けた二人の体は、無限のイチゴジャムの海へとダイブし、甘く香ばしい泡のなかにふわりと着地した。

周囲には、過去から未来へ向かって流れる無数の時空の残骸が、まるで色とりどりのキャンディのようにプカプカと浮いている。


ラファエル・ガブリエルⅡはジャムの海の中で体勢を立て直し、ぐしょ濡れになりながらも呆然としているリリスの顎を優しくすくい上げた。


「よく聞いておくれ、姫君。私の旅はいつだって倫理の境界線を踏み外す気まぐれさ。だけど、こうして『ギャル法官』という最高にスリリングな21歳の奇跡に出会えた瞬間だけは、私の永遠の胸に深く刻まれるんだ」


「アンタ……本当に、バカにしてんのかガチなのか、マジで意味わかんない最高に最低な男ね……」


リリスは顔を真っ赤に染め上げながらも、もう逃げ出そうとはせず、ラファエル・ガブリエルⅡの首に両腕を回した。

その瞬間、40億年の過去と40億年の未来が一本の細いリボンのように結ばれ、二人の周囲の空間がまばゆいばかりの輝きに包まれて完全に静止した。


倫理も歴史も、物理法則も重力も、すべてが消え去ったその世界の真ん中で、大天使と21歳のギャル法官(祥華院ガラシャ)は、世界が終わることも忘れて、深く、永遠に終わらない口づけを交わしたのだった。


ジャムの海の上を、遠くから暴走AIたちの呆れたような電子音の溜息が、ふわりと一匹の焼き鯖のように通り過ぎていく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。