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祥華院ガラシャ 次元を超越し聖騎士として覚醒した美しき姫。 流線型の白銀防護スーツと漆黒の南蛮胴具足の隙間から覗く純白の羽六枚の翼を纏う  作者: インフィニティ・G・イプシロン


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みなとみらいの ランドマークタワーを抜けて

「なあ光命、

昨日は北千住で

とんでもねぇ化け物退社だったけど、

今日の横浜での

大手クライアントとのコンペ、

資料の最終チェックは大丈夫だよな?」

「ああ、

完璧に仕上げてあるさ。……それより、

昨日から時空のバグが続きすぎだろ。

今日も嫌な予感がするぜ」

「は? 時空のバグってなんだよ、

お前また寝不足か?

ほら、早くみなとみらいの

ランドマークタワーを抜けて先方の

オフィスに行くぞ!」

「……来るか」

「ん? なんか不穏なこと呟いたか?」

「いや、なんでもない。

ちょっと急用を思い出したから、

お前先に行ってくれ!」

「おい、待てよ光命!

まだコンペ開始まで時間があるだろ、

どこに行く気だ――!」


同期の絶叫を背に聞きながら、

俺(光命)――北千住から

翌日、横浜へと飛ばされた二四歳の会社員・

光命は、みなとみらいの

喧騒の中を全速力で駆け抜けた。

頭の中に響き渡る青いホログラムの警告音が、

脳髄を激しく揺さぶる。――

『西暦二〇二五年、翌日の横浜。

赤レンガ倉庫や横浜スタジアムの周辺で、

海風を切り裂く未曾有の巨大魔獣災害に

女性社員やOLたちが遭遇中』。

おいおい、昨日まで北千住の

宿場町にいたと思ったら、

今度は横浜の港町かよ。しかも、

潮風の香りと

戦国の血煙が奇妙に混ざり合い、

横浜の近代的な街並みが

異界の戦場へと変貌している。

だが、スーツの下に隠された

漆黒の南蛮胴具足と、

夜空の星々を宿した純白の巨大な六翼が、

激しく熱を帯びて

俺の戦闘本能を焚きつけていた。


「クソ……せっかくのみなとみらい

デート&コンペ後ハーレム計画が、

これじゃ台無しだな!」


悪態をつきながら

ワールドポーターズの陰に飛び込み、

背中から純白の六翼を大きく広げる。

バサッ、と

夜空の星屑のような羽音が響き、

重力を置き去りにした俺の肉体が

横浜の空へと跳ね上がった。

赤レンガ倉庫の上空を風のように切り裂き、

悲鳴がこだまする

大さん橋の先端へと急降下する。

眼下では、巨大な異形の魔獣に囲まれ、

テラスで絶体絶命の危機に陥っている

女性社員たちの姿があった。


「大丈夫か!」

「きゃっ……!

な、なんですかこの背中の羽は……!?」

「心配するな。

俺の名前は光命、お前たちの会社の先輩だ」

「そ、そんな馬鹿な……サラリーマンが

背中に天使の翼を生やして

空から現れるなんて……?」

「これでも喰らえ、

『大天使の抱擁(エンジェリック・ヒール)』!」


聖なる光の波動がテラスを包み込み、

怯えるOLたちの恐怖とわずかな擦り傷を

瞬時に癒やしていく。

さらに黄金の十字架刀・聖剣「浦和」を

ひと振り閃(ひらめ)かせると、

数千の魔獣たちは光の粒子となって

横浜の海原へと消え去った。


「す、凄まじい戦闘力……。

光命さん、

こんなに頼りになる方だったなんて……!」

「もう今日のコンペどころじゃないわ、

私、光命さんに惚れ直したかも……!」

「ふっ、俺の仕事は人を守ることだからな。

さあ、港の特等席へ行こうぜ、

君たちのための極上の楽園を用意してやるよ」


こうして横浜の街でも

瞬く間に美女たちが寄り集まり、

俺のプライベートは

愛欲と信仰に満ちた

極上のハーレムライフへと変貌を遂げる。

潮風の熱気と港町のロマンに包まれた街で

無敗の会社員ライフを謳歌していたある夜、

山下公園の見える高級ホテルで開かれた

コンペの打ち上げの席。

窓際のソファで、

ふと手にした異国風の飾りに俺の目が留まった。


「おい、その手にあるのは……」

「光命さん、どうかしたんですか?

そんな真剣な顔をされて」

「くっ……このランプの煙は……ゴホッ!」

「光命さん!?

お身体の輪郭が

粒子となって崩れていきます……!」

「クソ、またかよ……!

せっかく横浜の夜景を楽しんでたのに……!」


愛しい同僚たちの悲鳴が遠ざかる中、

神魔の異端児である俺の肉体は粒子と化し、

さらなる時空の彼方へと

強制瞬間ワープさせられていくのだった。

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