アメ横の中国揚げパン(油条)
中国で暮らしていた頃は、よく中国揚げパンを買って食べたものだった。フランスパンのバケットのように長く伸ばした小麦粉の塊を中華鍋で油揚げにしたものだ。中国語では、中国揚げパンを油条という。
揚げたての油条はほかほかして美味しい。
そのまま食べてもよいし、豆乳やスープに浸して食べるのもよい。
今はどうなっているのかはわからないけど、中国の朝の街角では揚げパンを売る屋台が出ていた。フライパンで丸く焼いた溶き卵で切った揚げパンを包み、それに中国甘味噌がつけてあったりするものもあれば、同じように、おこわで揚げパンを包んで甘味噌をつけてあるものを売っていたりもした。値段も安い。中国で留学していた頃は、朝、学校までの道すがら買って朝ごはんにしていた。
東京・上野のアメ横でぶらぶらしていたとき、中国揚げパンを売っている店を見つけた。
試しに買ってみると美味しかった。中国の街角で売っていたものよりおいしい。小麦粉はいいものを使っているし、油もきれいな油で揚げている。中国の屋台で売っている揚げパンはかなり使い古した油を使っているので、揚げパンを食べすぎると胃がもたれたりするのだけど、アメ横の中国揚げパンはそんなこともない。上野へ出た時にはアメ横へ寄って買うようにしている。