上海でルイ・ヴィトンのバックが売り切れた話
中国人は海外旅行をした時にブランド物を買いたがる。イタリアのブランド店街では、ちょうどバブルの頃に日本人が行列を作っていたように中国人が行列を作っていたものだった。
もちろん、中国の大都市にもいろんなブランド品店があるけど、中国人はブランド店ではあまり買いたがらない。
ブランドの看板を掲げた高級そうな販売店でも偽物をつかまされる危険性があるそうで、一昔前に聞いた話だとたとえGUCCIやPRADAといった看板を掲げたブランド店で買ったとしても20%くらいの確率で偽物をつかまされるのだとか。店員が本物を横流しして偽物とすり替えてしまうらしい。それだものだから、中国人は自分で海外旅行へ行った時にブランド物を買うか、海外へ行く人に頼んで買ってきてもらったりする。
ところが、コロナ禍のせいで、海外旅行に行けず、中国人は海外でブランド物を買うことができなくなってしまった。しかたがないので、今は中国国内のブランド店で買うことにしているらしい。中国では旧暦の七夕に男が女性にプレゼントする風習があるのだけど、その日、上海のルイ・ヴィトン店のバックはすべて売り切れて棚が空になってしまったそうだ。海外で爆買いできないので、今度は国内で爆買いというわけだ。
中国国内の景気は決してよいとは言えない状態だけど、コロナ禍で経済がマイナス成長に落ち込んだ国々に比べればずっとましなようだ。