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ⅤPNソフトアップデートは自由への戦い


 中国は海外のウェブサイト接続を規制しているので、VPNがないことには、中国からはツイッターにもユーチューブにもつながらない。中国暮らしにとってVPNは必需品だ。

 ところが、中国政府が今年からVPN規制を強化したため、これまで使っていた無料VPNが九月頃からつながりにくくなり、十月の国慶節が終わるとほとんどつながらなくなった。どうやら中国政府が徹底的にブロックをかけたようだ。

 しかたがないので、あれこれ調べて、よさそうな有料VPNを申し込んだ。有料VPNはいろいろあるけど、中国ではまったくつながらないものや速度がほとんど出ないものもある。つながらなければ意味がないし、速度がでなければユーチューブなどの重い動画を見るのはつらい。中国政府にほぼ完全にブロックされた有料VPNも多いようだ。今年は五年に一度の中国共産党大会が開かれ、総書記の続投を始め、重要な政治人事の決定があるので、反中国共産党の動きを抑え込もうと躍起になっているのも、中国政府がVPNを潰しまわる大きな要因だ。

 とりあえずVPNが使えるようになってほっと一息ついたのもつかの間、またまた有料VPNもつながらないことが多くなってしまった。たとえつながったとしても深夜になってからだ。

 ほかのVPN業者を試してみるかと考えていたら、ソフトウェアアップデートの表示が出ていた。そのページを開いてみると、

「中国からの接続にストレスを感じますか」

 と書いてある。

 もちろん、ストレスだらけだ。さっそくアップデートしてみたところ、かなり改善された。つながりやすくなったし、速度もそこそこ出る。

 ただ、一時的によくなったからといって安心はできない。つながったりつながらなかったりを、ずっと繰り返すのだろう。中国政府がVPNをブロックしにかかり、VPN業者は対策を考えてソフトをアップデートする、その繰り返しだ。とはいえ、そのVPN業者は何度シャットダウンされそうになっても、すぐに対策を立ててソフトをアップデートするのだからたいしたものだと思う。音を上げてあきらめないところがすごい。

 中国政府とVPN業者の戦いを見ていると、自由というものは戦わないと得られないものなのだなとよくわかる。為政者にとって人々の自由ほど怖いものはない。人々の自由は為政者の権威と権力を脅かす。だから、為政者はいろんないやがらせをして人々から自由を取り上げようとする。この典型的な例が中国政府のVPN規制だ。

 がんばれ、VPN!



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