公安当局が反日デモ時に銀行を封鎖in広州
例の沖縄の島の問題を巡り、八月十九日、広州の日本領事館前で反日デモがあった。
中国の公安当局は日本領事館前に警備隊を配置して領事館をガードした。これももっともな処置なのだが、さらに付近の銀行前にも警備隊を配置してガードした。つまり、公安当局は反日デモが暴徒化して銀行を襲うことを恐れたのだ。
では、なぜ反日デモなのに銀行を警備しなくてはならないのか? この理由を考えれば反日デモの実態がわかる。
一部の活動家は反日(=愛国)運動を行なっているが、デモに集まった大半は野次馬であり、さらに言えば生活の不満を抱えている人たちだ。華やかな高度経済成長の一方、中国でも格差は広がるばかりで、物価高騰のために人民の暮らしは苦しくなるばかりという状況が続いている。当然、置いてきぼりを喰った人民はおもしろくない。彼らの「本当の不満」が爆発すれば、「金よこせ」ということになる。だからこそ、公安当局は銀行を警備しなくてはならなかった。
労働者のための政権であるはずの共産党政府が、資本主義の象徴である銀行を守らねばならないとは、なんとも茶番としかいいようがない。