外国人新卒採用が禁止になった広州市
北京市、上海市に続いて、広州市も実質的に外国人の新卒者採用が禁止になった。
具体的には、二年間以上の就業経験を証明するものがなければ、就業許可証を発行しないという措置が取られてしまった。就業許可証がなければ、就労ビザを取得することができない。中国で就職口を探して働くことができない。
広州は外国人の数が多いので、もともとほかの都市とくらべて管理が厳しかった。実際、不法就労者も多数いるそうだ。外国人の数を制限したいと政府当局は考えているのだろう。
中国の大学に入学して、卒業後は中国で働きたいと考えている日本人学生にたまに出会うけど、彼らにしてみればかなり困った措置だ。今、広州で就職活動をしている若い日本人は、どの日系企業で面接を受けても、就労ビザがおりるかどうかわからないと言われるそうだ。たとえ、採用されたとしても、就労ビザがおりなければ、そこで解雇されてしまう。そのまま働きつづければ、不法就労になってしまう。企業としても、不法就労状態では雇用し続けられない。
それもあって、広州では日本人現地採用の応募者の数が減り、やや売り手市場になっている。今なら、すこし高めの待遇条件を出してもそれで通ってしまうだろう。
もっとも、すこしばかり待遇がよくなったとしても、以前と比べれば給与水準はかなり落ちているうえに、物価の上昇が激しい。中国で働くメリットは年々薄れている。中国が好き、という人以外はこちらで働くのはあまりおすすめできないのだけど。