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想想戦記―想いが力になる世界で、俺は戦う―  作者: ベルナルド
六章 王位継承編

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第104話 確かめる「想い」

 ガイアは――

 その老いた姿からは想像できないほど、繊細な動きを見せた。


 俺の一挙手一投足を読み取る。


 受け流す。


 そして、隙を見つけると最大の一撃を叩き込んでくる。


 逆に俺の攻撃は、最小限の動きで抑え込まれる。


 圧倒的な戦闘技術。


 だが。


 俺も修行してきた。


 拳に白いオーラを纏う。


 純力。


 今の俺は、常に拳に纏える。


 想力を溜めながらでも攻撃できる。


 つまり――


 俺の最大の弱点だった「溜めの隙」は消えた。


 片手を構える。


 想力が収束する。


「フィストブラスター!」


 放つ。


 以前は両手で溜めが必要だった技。


 だが今は違う。


 片手でも、同じ威力を瞬時に出せる。


 だが。


 ガイアは静かに拳を出す。


 白いオーラ。


 純力。


 俺の攻撃は弾かれた。


 俺は笑う。


「そりゃそうか!」


「前王なら使えるよな!」


 俺も純力を解放する。


 白いオーラが全身から迸る。


 両拳を後ろへ引く。


 一瞬でエネルギーが膨張する。


「フィスト――ドライブ!」


 踏み込む。


 爆発的な速度。


 一瞬で距離を詰める。


 拳を突き出す。


 直撃。


 ガイアの腹に叩き込んだ。


「ぐっ……」


 巨体が吹き飛ぶ。


 神殿の壁へ激突する。


 煙が広がる。


 だが。


 煙が晴れた瞬間――


 そこにいたのは。


 巨大な四足の獅子だった。


 神殿を揺らしながら立ち上がる。


 一歩。


 それだけで地面が震える。


 尾が動く。


 風が巻き起こる。


 そして――


 咆哮。


「GYAAAAAA!!」


 神殿が震えた。


 俺は耳を押さえる。


 だが。


 声が響く。


 頭の中に直接。


『その力を認めよう』


『全力で相手してやる』


 獅子は口を開く。


 膨大な想力が凝縮していく。


 その瞬間。


 俺は理解した。


 ――あれを受けたら死ぬ。


 俺も拳を構える。


 想力を全力で溜める。


「うおおおおおお!」


 雄叫びを上げる。


 両拳の甲を合わせる。


 拳の周囲の空気がイオン化する。


 バチバチと放電音。


 周囲の石が浮き上がる。


 そして――


 解き放たれる。


 獅子の想力。


 同時に。


 俺も解放する。


「フィスト・プラズマバースト!!」


 瞬間。


 世界が白く染まる。


 閃光。


 俺の拳は、空間を押し潰しながら進む。


 そして衝突。


 光の奔流。


 それをプラズマの拳が受け止める。


 境界から雷光が弾けた。


 雷鳴。


 爆音。


 エネルギーが削り合う。


 ビームの圧力で、俺は後ろに押される。


 だが。


 拳を前へ押し出す。


 さらに。


 一寸。


 前へ。


「負けるわけにはいかないんだよ――!!」


 その瞬間。


 均衡が崩れた。


 拳に凝縮されていたプラズマが――


 爆発する。


 轟音。


 衝撃波。


 神殿が揺れた。


 俺の体が吹き飛ぶ。


 壁へ叩きつけられる。


 衝撃。


 意識が一瞬飛ぶ。


 ――。


 目を開ける。


 爆心地。


 床は溶けていた。


 ドロドロの岩。


 神殿の温度は異常に高い。


 景色が陽炎のように揺れている。


 吸い込む空気が肺を焼く。


 そして。


 その中心に――


 ガイアが立っていた。


 無傷。


 静かに佇んでいる。


 まるで。


 俺の力を試しているように。


 俺はゆっくり立ち上がる。


 拳を握る。


 純力を解放する。


 白いオーラが部屋を飲み込む。


 その瞬間。


 俺の視界が変わる。


「――真贋しんがん


 俺の眼が、白く輝いた。

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