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私はこれでも女性です-3

『まず、黒華鉄家時代には家は大きいには大きいが、かなり質素に暮らしていたと思う。盛大なパーティーなんて滅多にやらないし、跡取りとか誰かの誕生日であっても一般人の簡素なお誕生日会レベルだったはずだ。』

『黒華鉄家の取り扱っているのは鉱石みたいに有限な物ばかりですから、後々の事を考えて質素な暮らしに慣れておこうとかですか?』

『恐らくな……………。黒華鉄家時代には広大な鉱山を持っていたが、もうじきその鉱山の資源は尽きるだろう。一応花の品種改良関連もあるが、あれでは財団と呼ばれる程の規模にはならない。よくて大手会社レベルに留まる規模の物だ。それに、その品種改良品を販売する前にもそれなりに金がかかっているんだ。当然暮らしはそうなるだろうよ。』


その通りなんだよな……………………。母さんの口癖は、ここはいつまでも贅沢が出来るほどの利益が出せる家じゃないという物だった。その為、食事も普通のスーパーで買ったりだとか、服や靴などの高級品に手を出さなかったりと、金持ちなのにケチと呼ばれても仕方ないくらいの生活をしていたのだ。


まぁ、収入が多くても日頃の贅沢などで使わなければ金は貯まる為に財団なんて呼ばれてきたのだけどね………。黒華鉄家は簡素な表現をすると成金という感じな稼ぎだったと思うし。


『黒華鉄家時代には子供は一人で普段は質素に暮らしているからな…………………それに、調度品も高い物は使っていない。高い物は初代の時からある物だけだしな。』

『美華家になってから何か変わったのですか?』

『………………変わりすぎだと思うぞ。まず、子供が増えた。軽く5人くらいな。それに、一人一人にかかる金も増えたんだよ………………毎日一汁一菜の質素な朝食を高級品ばかりの優雅なビュッフェの様な食事になっていたらどう思う?しかも、殆ど残るのだぞ?』


…………………そんな風になっていたのか………。まぁ、あの糞女ならそんな形式で沢山食べるという贅沢をしたいと思うだろうけれどね……………。ホテルでの食事でもない癖にビュッフェというかバイキングというか…………黒華鉄家の時には母さんがシェフと交代で作っていたし、そのシェフも高級食材は滅多に使わなかったしね……。


『………………つまり、黒華鉄家の時には収入が支出を大きく上回っていたから財団と呼ばれるような富を築けた。しかし、美華家と名前を変えた後は収入は変わる前よりも上がってはいるが、支出が急激に高くなっているからその内廃れる………という事ですか?』

『そうなるな。その内別の財団が鉱山を上手く言いくるめて買い叩くだろうさ。いや、その前に花の品種改良と使用人達が盗られる可能性があるな………………。その後に後ろ盾の無くなった美華家は取りつぶしになるだろうよ。』


このログに出て来ている龍乃宮の言うように衰退していくのは間違いないと思う…………というのも、糞親父は美華があの世界からいなくなった事で、大きなショックを受けているだろうだ。


………………まぁ、もうあの世界に帰る必要は無いので私は気にしない。唯一心残りなのは母さんの墓参りに行けないことくらい…………かな?そう思いながら、私はログを読み続けるのだった。

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