二日目の朝-4
…………………もしかして種族Lvって強さの基準では無いのか?とも思う位あっさりと倒れた二匹を見た私は一応『鑑定』しておく。すると、状態異常の部分には確かに死亡の文字が入っていた。
……………………ただ、『アシッドゼリムベビー』はどうやって解体するべきなのか、そもそも討伐部位は何処なのかと思うのだが……………と思っていると、『解体』により『アシッドゼリムベビー』と『ゼリムヘッドタートル』の討伐部位が分かったので、私は『解体用のナイフ』を取り出して『アシッドゼリムベビー』の核らしき場所を抉り出した。
アシッドゼリムベビーの核
・価値 800G
・ゼリム系の討伐部位である核と言われている少々硬い玉。微弱な毒性を備えている為、素人が素手で触ると少しだけ肌が荒れる。主にアシッドゼリム系の毒用のワクチンに加工される。
『条件をクリアしました。スキル『解剖』を入手しました。』
『スキル『解剖』のレベルが3に上がりました。』
『職業『解剖師』を獲得しました。』
……………………ゼリム系のモンスターの様に討伐部位事態にも価値がある事はあるのか……………と思える。ウルフのしっぽは完全に価値無しだったからなぁ………………と思いつつ、私は『ゼリムヘッドタートル』を『解体』しようとしたが…………『鑑定』をしていないのにも関わらず、『鑑定』で見れなかった『ゼリムヘッドタートル』のスキルが見えるようになっていた。
『噛みつき・8』『体当たり・2』『甲羅壁・2』『鈍足・89』『水泳・4』『踏みつけ・2』『毒耐性・15』『周辺連打攻撃速度低下・95』…………………………これが『ゼリムヘッドタートル』のスキルだった。…………………最後の奴以外はレベルが高くても意味無さそうだったり、レベルに比べたら低いと思ってしまう物ばかりだ。
…………………もし、ここで出て来たのがゼリムというスライムよりも弱い魔物と、亀という動きが遅いモンスターであったからだ。ここで熊や虎、レベルの上がった狼だった場合、私も美華と同じようにモンスターの食料として貪られていただろう。そうだと思えば私はまだ運が良い……………そう思えてくる。
ただ、今回は追っ手は来ないし先を急ぐ必要も無いので『ゼリムヘッドタートル』の解体作業を始めよう……………そう思っていた私は、恐ろしいほど時間が掛からなかった事に唖然とするのだった。
………………いや、甲羅が討伐部位で体の方は食べ物として高価になっているって…………、まぁ亀だからそれ以外に素材が無いことは知ってたけどと感じながら私は『鑑定』した後にその素材をウエストポーチに入れるのだった。




