表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
10/10

キャラクリ2

ゲームに再ログイン。

初めて自分の世界を見た瞬間から、有杜はキャラクター作成をやり直そうと考えていた。

有杜のこれまでのゲームスタイルは美少女キャラでチャット交流が主。戦闘があるものに関しては遠距離から支援攻撃する、いわゆる杖持ち職で基本的には前に出るタイプではなかった。

だが、今回のゲームは自分の体を動かしながらゲームをすることになるため、高校の途中までやっていた剣道が役に立つ前衛になろうと思っていた。

それに加え、口での会話で女性ロールプレイをしたことがないため、このアバターでは違和感しかないだろう。

そして、極めつけは日本っぽい風景の世界である。西洋アニメ風の服装では場違い感がある。たまには自分に近い格好でプレイするのも悪くないと思ったのだ。




俺は、ログインしてすぐにニアにキャラクリのやり直しをしたい旨を伝えたら「現在のキャラクターを削除すれば可能です」と言われた。

好みドンピシャのキャラクターを鏡の前で5分ほど動かして堪能し、惜しみながらも削除する。


ユーザー名は変更して、旧姓の川中島から名産の白桃と本名の有杜からモモタロ◯、というのは冗談で、単純に男っぽい名前という事でアリトにした。


さて、新しいキャラクターだが、直ぐに思い付くのは剣や刀を使う武士風の姿である。動物っぽい種族も選べるらしいが、そういった変わり種のキャラを作った場合、飽きが早い事が多かったため、却下だ。装備込みでコーディネートするのであれば、ベースのみを和装にしても良いだろう。頭の中で大体の想像が固まったら、自動生成のボールに触れる。


生成されたのは襟足が少し長い黒髪ショートヘアスタイル、やや強気な顔立ちで身長172センチ程のアバターだ。服装は全身が紺色の剣道着で腕には密着性の高いアームカバー、足には膝下まである厳つめの黒いブーツを履いている。


前のアバターでもそうだったが、これだけ凝ったデザインが自動生成が成されるのは想像力故か、はたまた機能が優秀なのか、満足の仕上がりに頷いていると、ニアから声がかかる。


「では、このゲームの仕様に関してと、週間イベント『世界大戦』の説明に入ります」


ニアからはこちらが見えているらしく、こちらの行動に対しても逐一補足を入れてくれるらしいが、今のところ聞く限りは何もわかっていないんだよな。


「まず、ユーザーのイメージを元に自動生成された世界を創造世界と言います。この世界はユーザー毎に全く異なる見た目で生成されるため、世界内の管理はユーザーに委ねられています。つまり、ゲーム運営も影響を及ぼせない不可侵エリアでユーザーは国を統べる立ち位置に自然と置かれることになります。ですので、以前マスターKが言っていたように、街のNPCから依頼を受けても良い、逆に新しく工事を依頼して世界の形を変えても良い、どのようなゲームプレイをしても良いのです。

その世界の外側には敵性ユニットが徘徊するエリアがあります。これを超生命領域(オルガネイシス)と言います。こちらは全ユーザー共通です。

さまざまな敵性ユニットが存在しますが、こちらを排除する、あるいは街で請け負った依頼を遂行することで能力を上げられます」


「要するにそこは他のゲームと同じで、世界大戦てのは運営の関与が働かないユーザーの作ったエリア同士の陣取り合戦ってことか」


「はい、まだ説明していませんが、推測していただいた通りです。ですが、補足しますと勝利条件は毎回変わるため、ルールは陣取り合戦だけには留まりません。初回対戦する相手はランダムに決められ、双方の創造世界のスキャンを行ない、不公平の無いよう勝負方法が適性か照合します。以後は勝率を元に対戦が組まれます。また、運営の関与という部分では、世界大戦期間中は、対戦の度にAIによるスキャンが行われているため、例外ですし、ゲーム内の機能修正で手が入る場合もあります。現時点での機能修正は対戦区域が城の半径50キロメートルという点です。データ処理が重くなってしまい、現状のスペックでは不可能なため、修正後では4キロメートルとなっています。アイロイドの共有ネットワークでの計算上、正式サービスでは本イベントは無くなる可能性があります。」


「ふーん」


つまり、ユーザー同士が平等になる条件で勝負をし、事前に情報が開示されるわけではないため、準備を前もってする必要はないということだ。


ただ、説明を聞いていて、そもそもイベントに限らず、もっと聞いておくべき事があるのに気付いた。


「あれ?そういえばステータスって見れないんだよな。どうやって能力が上がったとか、スキル発動させたりとかするんだよ」


「私達アイロイドにそういった情報はありません。開発者曰く、感覚で、だそうです。能力や技能は上がったとき、覚えたときに自らの手足のようにした、と。例を挙げると、ログアウトの際も脳波を読み取ってログアウト出来ますよね。それと同じ原理です」


なんじゃそりゃー


「ま、まあ、あれか、初めてのタイプのゲームだから実験的にやってるのかもな。あ、でも、なんか説明書見ずにゲーム始める感覚に近いかも」


そう言いながら俺は部屋の出口の扉を開いた。


7日毎のランキングに10日毎のイベント、テスト期間は31日間。イベントの世界大戦が3回しかなくて、テスト参加者が7人だから一対一だと1人溢れる計算で、その1人ってのが重要そうなんだよな……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ