【122.文明化の町・4】
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翌朝。
〈ベルリナール〉の庁舎におもむく。
評議会メンバーの前に、作り上げたものを広げた。
「これだけあれば、食生活だけでなく、医療やその他の技術も、とりあえず充実するはずです」
「たった一晩で、こんな正確な地図を作ったのですか? それにこれだけの資料も」
「それなりの技術は持ち合わせていますので」
彼らは、地図や資料を代わる代わる見ては、喜んだり、驚いたりしている。
「食べ物だらけじゃないか! オレたちのまわりは」「それだけじゃない。薬になる草木だって豊富だ。毒だと思ってきたのも薬や食料になるなんて」「その毒になるものも示されてるわ。しかも食材の調理法なんかも」
「とりあえずの疾病への対処法も出しておきました。どれでもあなたがたの技術があれば作り出せるものです」
「ありがとうございます。これだけのものがあれば、我々の生活も豊かにできます。しかも通信機まで」
「すでに両国の周波数を記録してあります。どちらと接触するかは、あなたがたにお任せします。また接触しないと決めたとしてもそれはそれでかまいません」
「いいのですか?」
「残念ですが、仕方ありません。これだけの復興を行なった知識は得がたいものですが、あなたがたを強制するわけにはいきませんので」
「時間的猶予は?」
「別に。ご自分たちで、もうしばらくはこのままでいたい、というのであれば、連絡しなくてもいいですし、接触する気になったらば連絡をしてくだされば、それで」
7人は、代わる代わる、我々ふたりと喜びの握手を交わした。
〈ベルリナール〉を離れ、移動した。
まずは、あの山となったポッドのあるポイントに向かう。
落とし穴を塞ぎ、〈落とされ人〉が落下してしまわないようにする。
ポッドの山もなんとかしないと、出る際に苦労しなければならず、危険だった。
そこでポッドは、ドローンで海に投棄した。
これで安心して、〈落とされ人〉を迎えられる。
平凡な生活をしている人々のいるポイントを次々と訪れる。
彼らに必要な知識を与え、助言する。
可能なら移動してもらい、ほかの〈落とされ人〉と落ち合ってもらう。
可能でないなら、こちらからの接触を待ってもらうことにした。
最後に訪れたのは、女性ばかりの村だった。
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