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落とされ人  作者: カーブミラー


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117/128

【117.新たな着陸ポイント】

続きを読んでいただき、ありがとうございます。励みになります。

 それから1時間後。

 すべてのドローンが戻ってきて、各種データが集約された。

 すぐにリストが実行される。

「7ヵ所にポッドが見受けられます。画像を表示します」

 7ヵ所の画像が目の前に表示される。

 その中のひとつに異様な光景があった。

 そこには、大量のポッドが積みあがっていたのだ。

 広場いっぱいを埋め尽くしたのだろう、それで着陸できずに積み重なったのだ。

「ここの周囲を見せてくれ」

 そこは、決して大きいとはいえない島だった。

 それでもそれなりの生活空間を確保できそうだ。

 海もあれば、山もある。

 平坦な場所は少ないが、樹木を切り出せば、村にはなりそうだ。

 だが、村があるようには見えない。

「この島に人間らしい生命反応はありません」とアル。

「ない? あれだけのポッドがあるのに?」

「ポッドは、すべてカラになっています」

「近場の陸地まで、どのくらいの距離だ? 対岸が見える距離かな?」

「いいえ。対岸が見える距離ではありません。蜃気楼ですら見えないでしょう」

「とすれば、船で移動しようとは考えないだろうな。たとえ、別の場所に人間がいると知っていても」

 その島をゆっくりと回転させてみる。

 オレは頭を振った。

 これと言って、人間がいた形跡がない。

「いったい、どこへ消えたのだろう?」しばらく考えた末に「この島の下はどうなってる?」

 画像が半透明になり、島の内部が表示される。

 内部には、空間が広がっていた。

 それをつなぐように洞窟も無数に走っている。

「ポッド近辺を」

 拡大された。

 ポッドのある土地のそばに洞窟に続く穴があった。

 その穴は、ポッドから森に入る道にある。

「ふつうの画像に」

 見た目の画像に切り替わる。

 その道は、背の高い草で覆われていた。

「そういうことか。草で穴が見えなかったんだな。それで穴に落ちた。穴の下を」

 また半透明になり、その穴の周辺のようすが現れた。

「落ちたとしても死ぬほどの高さではないな。でも這い上がれもしない。この洞窟につながっている道を示してくれ」

 洞窟の迷路が色づけられる。

 その迷路は、大きな池に続いていた。

 どこから行ってもその池に落ちるだけだ。

「暗闇の中をさまよい歩いた末に、池に落ちたんだな」

「そのようです。池の表面に人体らしき物体が浮かんでいますし、底に大量の骨らしいものもあります」

 さすがにそれは表示されなかった。

「わかった。リストにこの島の落とし穴を塞ぐことを追加しておいてくれ」

「はい」

 残りの六つを見る。

 その中からひとつを選び、まわりの状況を調べる。

 すぐ近くに村があった。

「生体反応から女性ばかりと思われます」

「女性ばかり? 男性はいないのか?」

「はい。この村の住民数とポッド数に開きが見られます」

 その円グラフが示された。

 ポッドの全数のうち、住民数は3分の1を占めている。

「残りの3分の2の人間はどこに行ったのだろう?」

「見つけました」

 画像がポッドのある岸壁の下を映し出す。

 そこには、複数の遺体が積み重なっていた。

「どうやらすべてが男性のようです」

「どういうことだ?」

「わかりません。どうやら到着して、すぐに落とされたようですね。上の遺体は服を着ているのに対して、下の方の遺体は服がなくなっています」

「服は、生分解性だからな。とすると……女性たちが男性たちを殺したというのか」

「どうしてでしょうか?」

「わからんな。よし、リストに彼女たちの話を聞くことを追加しておいてくれ」

 次のポイントを選ぶ。

 ポッドの数は少ない。

 近くには、洞窟があり、人間の生命反応があった。

 ポッドよりは少ないが、異常なほどではない。

 赤外線画像から火を使っていることもわかる。

 ふつうに生活できている、と判断した。

 それでもリストに追加した。

 調査対象として。

 次。

 どこよりもポッドが少ない。

 周囲には、人間の反応もない。

 だいぶ離れてはいるが、人々が集まっている村があった。

 別のポイントの人間たちだ。

 そこに合流したに違いない。

「ポッドの中に人間の生命反応があります」

「何? 出ていないのか?」

「そのようです。生命反応が弱い。危険な状態かもしれません」

「最優先で向かってくれ。助けなければ」


読んでいただき、ありがとうございます。面白ければ、ブックマーク、評価、リアクションをお願いします。励みになりますので(汗)

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