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第69ターン 源五先輩、ビンビンにつき爆発

格ゲーマーの始祖、日乃本 尊《たける》。その息子・純が格闘ゲームのプロを目指して歩み出す。涙と感動の格ゲー青春小説第二弾!

「愛のめざめ〜!」


 麗しの花崎 蘭子からデートを仄《ほの》めかされ源五先輩がビンビンに吠える。窮地に陥っていた源五・ロークは対戦相手アングリー・アシッドの変調で出来た隙を鋭く突いて


↓↘→↓↘→□


 ロークがダッシュして、たちまちにマウントポジションを取る。


「あ、あれは、サクラバばりの片足タックルナノダ!」


 総格にも造詣の深いクー子が歓喜の声をあげると純らチーム夢原の面々も行け、留年王!と源五のジャイキリに期待がかかる。


 そして源五・ロークがマウントポジションからアングリー・アシッドに鉄槌、パウンドを連打。その無慈悲さはマーク・ケアーか、ヴァンダレイか。


「す、凄いじゃないか、源五クン!まさかスペシャルアートをマスターしているなんて!」


 スペシャルアート、これも新作ロードバトラー3に実装された特大の攻撃技。簡単に言えば複雑なキー入力を要する高難易度の技だとむ〜どが興奮気味に語る。


「流石、くにおくんシリーズで鍛えたゲームリテラシー。斯くも難度の高い入力をやすやすと、、」


 チーム夢原一の技巧派、比留多 恭介が感嘆の声。そしてコーチmakoは源五先輩の一撃に特に満足げだ。


「源五クンの持ち味は思い切りの良さ、一応教えておいた必殺技をマスターしてくれてたんやね!それも実戦で使うなんて!」


 美貌においては蘭子に負けずとも劣らないmakoの喝采にさらにビンビンする源五先輩。もはや教師ビンビン物語だ。意外や、これが源五先輩にとって仇となる。


「う、う、、やばいですねぇ〜」


 なんと下半身に血液が充満し、大事な頭脳か酸欠状態になってしまった。源五先輩がそこに反撃の狼煙を上げるアングリーバット。


「あ、ヤバイバー!パイセンがヤンアニ*のグラビア見てる時に気を失うことがあるんだよ!」


*雑誌ヤング・アニマルの略称。当雑誌グラビアの露出度は業界随一との評価多数。


 純が源五先輩の異変に気が付いた時、幾分自分を取り戻したアングリーバットが手堅くコマンド技を繋ぎ、源五・ロークをKOしてしまった。


 レフェリーの暇でしょ?先生がアングリーの勝ち名乗りをあげる。勝者、アングリーバット!!


つづく




人物紹介

・日乃本 純 ひのもと じゅん

 本作の主人公。高校二年生。事故で障がいを負い格ゲーでリハビリする中、自分が格ゲーのサラブレッドと知りプロを目指すことに。空手家リョウの遣い手。一人称はオレっち。


・クー子 くーこ

 純の親友《マブダチ》。児童クラブ時代からの付き合い。ハイカラな東京言葉を使うが、実は関西出身。本作では他ゲームからのゲストキャラ、舞妓を使う。


・花崎 蘭子 はなさき らんこ

 高慢ちきな美少女JK。純の元相棒、花崎 誇の妹。前作では純らに敵対していた。口の悪さは病《やまい》のレベル。


・源五先輩 げんご せんぱい

 純のクラスメートの留年生で3年目の高校二年生を満喫中。どうやら女性に目がないようだ。プレイキャラは新世代の主役、ローク。


・比留多 恭介 ひるた きょうすけ

元蘭子の親衛隊長。ニヒリストを気取り文学をこよなく愛する格ゲーマー。一人称は小生。変な髪型の米兵、ゲイルの遣い手。


・日乃本 尊 ひのもと たける

 純とその姉の音々の父。格ゲー黎明期の知る人ぞ知る英雄。


・ヨウヨウ ようよう

医療法人花崎会の新事務長。丸眼鏡の美人。格闘ゲーム、ザ・ナックルのプレイ経験のある、あざといアラサー。


・花崎 誇 はなさき ほこる

 格ゲーにおける純の元相棒。あだ名はオタク族。只今、医科大学を目指して受験勉強中。アメリカンな空手家、ゲンの遣い手。


・デコ、ミッチ

 クー子の友達で純のクラスメート。

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