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第190ターン 急展開!先生の再登場と白紙撤回

格ゲーマーの始祖、日乃本 たける。その息子・純が格闘ゲームのプロを目指して歩み出す。涙と感動の格ゲー青春小説第二弾!

 柚葉ゆずはとの約定を履行する。言い訳はナシだ。そう言って無類のゲイル遣い、比留多 恭介は万感の思いを以ってコントローラーを置いた。


 ところがだ。続けろ、格ゲーを続けろと声がする。目の前の柚葉も驚きの表情を隠せない。誰だ? 


「お、おヌシはReGの、あのフリースクールの、、"先生"なのダ!」


 クー子が指さす先の人物は、あの格ゲー日本代表Jr選考会で準優勝を果たした盛岡のフリースクール、ReGことリスタートゲーミングの代表、ナチュラルな癒し系の"先生"ではないか。


「せ、先生、、ゼェゼェ、ど、どうしてここに?」


 柚葉が複雑そうな顔つきで先生を見詰めて問い掛けると、地下迷宮ラビリンスに入ってから戻りが遅い為に心配でやってきたとのこと。


「ハナシは聞かせてもらったわ、柚葉ちゃん。どうやらこの比留多クンが言ってること自体は嘘じゃないと思うなぁ。」


 ねぇ、許してあげなさいよ。そう言って柚葉に近づき肩に手を置く。


「おッ、あんた中々話が分かるじやあねぇか!オイッ、ニヒル!おめえ格ゲーやめることねぇぞ。なんせゆずっちのお師匠っしょさんからお許しが出たんだからよぉ。」


 純が嬉しそうに言うと万吉少年もそうやその通りやでとガヤる。が、男に二言無し。堅い表情のままの比留多だが、先生が繰り返し柚葉を説得する。


「ね、ここまで格ゲー頑張ってこれたのもある意味、比留多クンのおかげとも言えるじゃない?」


 あなたから比留多に言ってあげなよ、と柚葉の背中を押す先生。柚葉は複雑な表情を崩さないが今では保護者代わりの生活指導者に歯向かうことは出来ないヤンキーマインドの義理堅い柚葉。


「ゼェゼェ、ひ、比留多、、アンタは格ゲーやめる必要はない、ゼェゼェ、、」


 どうやらこれで手打ちだ。比留多はコクリとうなずき前言撤回の意を表した。


 やったぜベイビー!そうこなくっちゃ!と純やクー子、万吉少年そしてあの花崎蘭子までもが口々に喜びの声を上げる。


 しかし、やはり柚葉の表情は堅い。先生に背中を擦ってもらい息苦しさから幾分解放されたようだが、何か言いたげにも見える。


 ダメ、ダメだよ恭介、、、


「で、次は誰が対戦するの?えーっと、、ハシタカ名人のコントローラーをアンロックするんでしょ?」


 "先生"がさりげなく純たちに水を向けた。 


つづく

人物紹介

・日乃本 純 ひのもと じゅん

 本作の主人公。高校二年生。事故で障がいを負い格ゲーでリハビリする中、自分が格ゲーのサラブレッドと知りプロを目指すことに。空手家リョウの遣い手。一人称はオレっち。


・む〜ど 

 純が属するチーム夢原のヘッドコーチ。日頃はちょっとエッチなお兄さん。実は人格者のプロゲーマー候補。


・mako まこ

 純が属するチーム夢原の女コーチ、長い睫毛が印象的なチームのアイドル。北大阪出身の理系女でもある。プロになるか大学に残るか思案中。


・クー子 くーこ

 純の親友マブダチ。児童クラブ時代からの付き合い。ハイカラな東京言葉を使うが、実は関西出身。本作では他ゲームからのゲストキャラ、舞妓を使う。


・花崎 蘭子 はなさき らんこ

 高慢ちきな美少女JK。純の元相棒、花崎 誇の妹。前作では純らに敵対していた。口の悪さはやまいのレベル。 


・比留多 恭介 ひるた きょうすけ

元蘭子の親衛隊長。ニヒリストを気取り文学をこよなく愛する格ゲーマー。一人称は小生。変な髪型の米兵、ゲイルの遣い手。


・佐久間 柚葉 さくま ゆずは

 盛岡のフリースクール、リスタートゲーミングの不思議系エースプレイヤー。比留多に強い敵意を抱く。ムエタイ戦士のガッドや米兵ゲイルの遣い手。元ヤンでもある。


・先生 せんせい

 リスタートゲーミングの主催者。行き場のない若者達をゲームで連帯させ、社会復帰させるNPO活動をしているのだが、、


・阪田 万吉 さかた まんきち

 大阪の格ゲーチーム、難波ドテRISEの切り込み隊長。キャラのジャンプ力を活かした通天閣殺法が得意。苦労人のようだ。


・アンコールズ あんこーるず

 格ゲー常任理事国のエースプレイヤー。元地下アイドルで格ゲープレイヤーとしてメジャーデビューを目論む妄想癖のJK。口癖は「アタシの想像力では〜」


・日乃本 尊 ひのもと たける

 純とその姉の音々の父。格ゲー黎明期の知る人ぞ知る英雄。純は既に死んだと聞かされていたが、、、

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