⑨ST戦争2
関東屈指の組織、千代田会。同盟関係の真鍋組と会合をするが現場は大火事!?
結月が殺戮マシンと化す…
俺の名前は結月優太。
ストーム最高傑作とも言われるトップアサシンだ。
今俺はとある道端に居る
この道は真鍋組からヤツらが逃走するルートになる可能性があるからだ。
今日、真鍋組と千代田会は会合があるが真鍋組は買収して真鍋組直々に千代田会を攻撃してもらう。しかし、真鍋組はお世辞にも強いとは言えない。そこで俺が居るわけだ。
あと、もう3か所ほどうちの武闘派が張っている。
…もうそろそろ時間かな?
その頃真鍋組本部
「それでは今後、上納金としてアガリの30%をうちにください。」
会合が終わろうとしていた。
そこには千代田会若頭の宇佐美と護衛の七海と中堅の武闘派が2名。真鍋組は組長と武闘派が2名いた。
そこで七海が異変に気づく。
《なんだ…この感じ、分からないが普通じゃない!》
次の瞬間!
「カシラ!下がってください!」
七海は行動に出た。しかし、
「こんな上納金払うわけないだろ!死ねぇえ!」
組長とその回りの構成員が一斉に銃を弾いた!
だがなんと、
「ハアッ!」
七海は宇佐美と一緒に自分もそれを交わして見せた。
それが開始の合図になった。
「カシラになにしてくれんだ!」
「てめぇらが死ねや!」
千代田会の中堅武闘派が皆殺しにする。
その2人の名前は猪木と上田
上田は七海たちにこう叫んだ
「ここは俺が食い止めます!みんなは先に言ってください!」
上田は優秀だった。殺害するスピードが猪木を上回る。
「わかった!お前もすぐに来いよ!」
そうして七海たちは、ふすまを開けて移動するがここは相手の根城。
「いたぞ!」「殺せ!」
しかし、相手は超武闘派。その辺の奴なんて勝てるわけない。
そして七海はなんと!
「燃ぉえろよ燃えろぉよ」
屋敷に火を放った。
これにはたまらず真鍋組の構成員も
「なにしとんじゃあ!」「うわぁああ!」
しかしそこで怯むから
「君たちやって良いことと悪いことってあるよね?」
グハッ!ぬぅッ…!
みんな死ぬわけだ。
そうして奴らは車に乗り込んだ
「上田くぅうん!早く!」
七海は燃え盛る屋敷に取り残された上田に向かってこう叫ぶ
すると
「うぉおおお!」
上田が飛び出してきた
そして車に飛び乗った
「いこう!」
そして脱出して見せた。
ちなみに真鍋組は壊滅した。
「ククッ…真鍋組。逃げられたけどGPSだけはつけるの成功したみたい。まぁ良しとしよう。」
真鍋組は会合の途中、千代田会の車にGPSを付けることに成功した
こっちに向かってくる光が見える。
GPSと照らし合わせて確信した
「あれだな」
今日は楽しくなりそうだ
俺はその車に鉄球を投げつける
バリン!
しかし勢いが止まらない
「誰だか分からないが死ねぇええい!」
「ハァアアアッ!」
俺はそれを当たり前のように避ける
それと同時にタイヤに銃弾をねじ込んだ
バン!
一瞬でタイヤ2つがパンクした。
車はバランスを崩して電柱に衝突した
「うぉおおおああ!」
ガッシャアアアン!
「くそぉおお!カシラを逃がして!俺が食い止める!」
七海はそう決断した。
だが、全員ここが墓場になることが決まっている
奴らは1つの音に聞こえるほど早く2つ弾を飛ばしたと思っているが実際は3発だ。タイヤ2つとそして…
「なんだ、この音は…まさか!ガソリ…」
次の瞬間!
ドォオオオオオオン!
車は盛大に爆発した。
「グハッ…」「カシラ…」
そうして奴らが見たもの…
「うっ上田ぁあああ!!!」「上田…」
若頭を庇ってバラバラになった上田だった。
だが、俺にとってそんなことどうでも良い
「雑魚が1人死んだだけだろう?お前が七海だな?お前は俺を楽しませてくれるのか?」
「てめぇえええええ!焼き殺してやる!」
七海がぶちギレたが、横にいた猪木もキレた
「てめぇ、誰だ?殺してやる」
「みんな死ぬから教えてあげよう。ストームの結月優太だ。」
「そうか、ストームか…まだうちに勝てると思ってるの?」
七海が落ち着いて言う
「この状況でそう言えるってことは、お前はここで死ななくてもウチに殺されるな」
「うるさいよ。お前らは俺が全員焼き殺す。」
***
千代田会の若きエース、七海と中堅の猪木と向かい合う。
するといきなり猪木がナイフで斬りかかったきた。
「よくも上田を殺してくれたな!!!」
「直線的過ぎる」
俺は猪木のナイフを持っている手をつかむ。
そして強引に後方に投げ飛ばす。
ドォオン!
「グハッ!?」
《何が起きたんだ!?》
猪木は激しく吐血した。
「君ずいぶん軽いね?モデルでも目指してるのかい?」
「何してくれんだ…」
七海が斬りかかってきた
そうして激しい斬りあいになった。
「ハァアアアッ!」
「うぉおおお!」
バンバンバンバンバンバンバンバンバン!
「チッ…」
なぜか火の粉が俺に襲いかかる。
だが簡単だ。全て避けてより多い手数で圧倒すれば良い。
「なにっ!?」
次の瞬間。
奴の攻撃は全て躱して攻撃を当て始めた。
だが
「舐めるな!」
ヤツは袈裟を落としてきたが、こんなの受ける必要がない。
俺は当たり前のようにそれをサイドステップで避けた。
「シュッ」
そして追撃の投げナイフが3本飛んできた。
「見える、そのナイフ!お前のロングナイフと同じ赤色だなぁあ!」
フッフッフッ…
ナイフが通りすぎていったが、やたら正確だ。
あ、若頭殺るの忘れてた。コイツらの相手は後ででもできる。
「まずはお前からだ!宇佐美!」
「ヌゥッ!」
宇佐美にはナイフを抜く時間もやらん。
「ちぃいいい!カシラァアアア!」
《ダメだ…間に合わない…》
七海も走り出したが、俺の足の早さに着いてこれない。
そして…
「後で組員全員送ってやるから楽しみにしてろ!」
ブァアン!
「グハッ…」
俺は宇佐美を両断した。
そして七海が突撃してきた。
「ぶっ殺してやるゥウウウ!」
そしてまた斬りあいになった。が、さっきとはスピードが段違いだ。
バンバンバンバンバンバンバンバン!
「ひゃあああ!すごいなぁあああ!」
「ヘラヘラしてんじゃねえ!」
奴の横凪が飛んできた
「あっちいけ!」
「おっと…」
その一閃は鋭く早く、脇腹をかすった
そして七海は何かを投げつけてきた。
粉?黒いな、この匂い…火薬!
俺はジャケットを脱いで粉を払おうとしたが
「火炎瓶も貰ってよ」
ヤツは火炎瓶を投げてきた。
それはジャケットでは押さえられない!
「ぐうっう!」
それが俺の額にぶつかって割れた。
そして俺は間髪いれずに後ろに飛んだ
「フゥウウ!」
次の瞬間
バァアアアン!
「うぅうううううっ!」
辺りが一気に爆発して煙に巻かれた。
多少の爆傷なら許容範囲だが、これも狙いか?
視界が一気に悪くなった。
そして右側から何と!
「死ねぇええ!」
拳を握った猪木が飛びかかってきた
俺を殴り殺そうってことか。
「面白いが振りかぶりすぎだ。腹ががら空きだなぁあ!」
そして奴の腹に発勁を打ち込んだ
ドォオオオオオオン!
「ぐぉおおお!?」
《なんだ…これ……グホッッッ…》
奴の体は波を打った
さっきので内臓も損傷している。
激しく吐血して白目を向いて動かなくなった。
「死んだな」
煙が晴れて七海が目にしたもの。
「う…うぅあああ……猪木ぃ…」
鳩尾が波を打って泡を吹いて動かない猪木の姿。
「てめぇえええええ!許さねぇええええ!!!」
「許すも許さないもお前はここで死ぬんだから叫んでも意味ないだろ」
「黙れ。殺す。」
あーあ。完全に怒らせちゃったみたい
でも、
「なんか楽しそうだなぁああ!」
「何がだ…死ね…」
そう言って頭に向かってナイフを3本投げてきた
体勢を低くしてそのまま突撃だ!
と思ってかがんだら
「跡形もなく散れ…」
何と手榴弾が転がってきた
「爆発まであと2秒か…」
俺ができることはただ1つ
「俺はサッカーもできるんだー!」
ドン!
それはプロサッカー選手のストライカー並みの早さ
「ちぃいいい!」
そしてそれは奴の前で
ドォオオオオオオン!
「ぐぅううう!」
盛大に爆ぜた!
そして俺は間髪いれずに飛んで斬りかかった
「まぁまぁ楽しかった。それじゃあの世でコイツらと仲良くしてろ。」
「馬鹿が!さっきと同じこと!」
ヤツは斬りあいを想定していたのだろう
「この結月が何度も同じことをするわけないだろう」
そして俺はヤツのナイフを持っている右手に蹴りを入れた
「破ぁあ!」
グキィイ!
「ぐっ…!」
ヤツの手首は明後日の方に向いた
そして蹴り足をそのまま軸足にして
「こっちが本命だぁああ!」
回し蹴りをねじ込む
「足の発勁だ。気に入ってくれるかな?」
バァアアアアアアン!!!
「ぐぉおおおおおお!?」
だが…
「…さすがだ。死んだ右手をガードにするとはな」
「もう使えないんだ。なら、有効活用するまで。」
「そうか?俺ならまだ使えるがな。」
「子供の寝かしつけにでも使うのか?」
《やべぇ、形勢逆転の一撃が…。なら、アレを使うしかない!怯んだ隙にもう一本ナイフを抜いて袈裟だ!》
「例え相討ちになろうともお前は何としてもここで殺す!俺は若きエース、七海だぁああ!」
七海が手にしたものはダイナマイト。いつの間にか点火している。この距離間。相討ちを狙っているな。
「死ねぇええ!」
そしてそれを投げた。
だが…
「目に希望があるな?七海。このダイナマイト…」
俺はそれを当たり前に掴む
「爆発しないな!シュッ!」
そして奴の脇腹にボディーブローを入れた
「グフッ…」
《おいおい…なんで分かったんだ?化け物め…まずい動けない!》
ヤツはそこに崩れ落ちて動けない。
「七海。そこそこ楽しかったよ。もう良いだろう?」
「チッ。俺は…天才だぁ…まだまだ、ゴフッ…引き出しはあるぜ?…」
「へぇ?この期に及んでまだ引き出しがあると?なんだい?それは」
《ひっ、引き出しが…もう、何もない…》
ヤツの顔は絶望に満ちた
「じゃあな!お前にもう用はない!!」
「ちくしょおおおお!!!」
俺はヤツの心臓にナイフを突き立てた。
《くそったれ…もっと、みんなと遊びたかったなぁ…寒いなぁ…先に、宇佐美のカシラと、猪木と上田と、ゆっくりしてよっか、な………》
こうして千代田会武闘派、七海は死んだ。
これがきっかけで、この戦争の火種は大きくなっていった。
そうして俺は五十嵐さんに連絡を入れた。
「終わりました。若頭と七海と雑魚2人を消しました。」
「よくやってくれました。それでは本部に帰ってきてください。次の作戦会議をします」
「承知しました」
***
「う、うぁあああああ!!!」
「な、なんじゃこりゃ…」
壮絶な現場には中堅の南野とその舎弟がいた
舎弟は無言で心臓マッサージを始めた
「はっはっはっはっ…」
「やめろ…カシラたちは、もう…」
南野がそう言うと舎弟は泣き崩れた
「グッ…ぐぅううう…」
「とりあえず、こんなところに居たらみんな寒いだろう…。一旦みんな連れて帰ろう。」
「はい…」
そうして車で全員帰還した
組の本部に帰ると…
「…え?カシラ…?七海…?猪木と上田も…どうした?」
「誰が…こんな…。ちょっと待っててな。みんな殴り殺すから…」
そこには刀倉と遠藤がいた。
その部屋に千代田会組長の御堂 蒼介が入ってきた。「おい…なんだ?こりゃ…」
御堂は若頭の宇佐美の前に立ち尽くした。
御堂と宇佐美は同期だった。
「何十年に渡って、この組と俺を支えてくれてありがとうな…先に…七海たちと…一杯やってろ…俺も…じきにそっちに行くからな…」
御堂が叫んだ。
「ちくしょおおおお!!!くそったれがああああ!!!」
そうして指示を飛ばした。
「犯人を探せ。無論真鍋組は壊滅、下部組織は吸収だ。だが、真鍋組にこんなことする力と度胸はないはずだ。必ず裏に誰かいる!3日だ!3日で犯人を探せ!!!」
「承知」「かしこまりました」
《千代田会を舐めやがって…必ず落とし前取ってやる。相手が誰であろうとも…だ》
そうして千代田会とお抱えの情報屋総動員で犯人捜しが始まった。
その次の日。真鍋組の残党の殲滅があった。
真鍋組の仮事務所。そこに現れたのは…
「千代田会だ。舐めたまねしやがって。全員地獄行きだ。」
「て、てめぇは遠藤!」「こ、殺せ!」
そこにいたのは10人。たがそれでも
「ハッ!」
バン!
「グッ…」
「シュッ!」
ドン!
「…」
次々に頭部や胴体を破壊していった
そして最後の1人。そいつに遠藤はこう問う。
「後ろに誰がいる…?てめえだけで、うちにあんなことできるはずはねぇ」
「あ、あんなこと?な、何のことでしょうか…?」
すると遠藤はぶちギレた
「舐めたこと言ってんじゃねぇぞ!」
ブァアン!!
それは壮絶なローキック
「…え?」
なんと両足が切断された
「タイムリミットが近いぞ。早く言え…」
「ぐぅううう…ス、ストームです。ストームから多額の金が支払われて裏切ったんです…ごめんなさい!助けて!」
「そうか。じゃあもうお前に用はねぇ」
「え?」
「破ぁあああ!!!」
ドォオオオオオオン!
「グハァアア!!」
そいつは壮絶な発勁で内臓が全て飛び出て死んだ。
遠藤はすぐさま御堂に報告した。
「親父。犯人が分かりました。」
「なに!?どこだ!どこの誰だ!」
「ストームというマフィアだそうです。」
「ストームだと?あそこは確か神成組が吸収されたとか言う…まさか!」
「今川の指示の可能性もあるかと…」
「すぐに戻ってこい。緊急会議だ。」
千代田会組長室にて
「集まってくれて感謝する。今回の事件の犯人が判明した。ストームというふざけた組織らしい。しかも、その組織は先日神成組を吸収している。情報屋に聞いたところ、今回の指示はトップの五十嵐とかいうガキだそうだ。実行犯ははっきり分からなかったが、房総会を消したという男。結月優太の可能性が高い。よって、その二人の殺害を命ずる!今回、旧神成組は関係ないが、1人でもしゃしゃり出てきたら容赦なく壊滅だ。そして、ストームは最近できた組織。それに比べてうちらは代々受け継がれてる歴史ある組織。規模も戦力も下部組織の量も比じゃねぇ。千代田会は全存在をかけてストームを壊滅させる!!!いいな!」
千代田会一同「はい!」
こうして関東裏社会を震撼させるST戦争が幕を開けてしまった。
ここに出る人物や組織名等は全てフィクションであり現実とは一切関係ありません