610.【後日談7】猫パ その14
修正:クエスト個数を減らしました。
お宝さがしが始まり、5分経過。
制限時間はあと10分だ。
天井に書かれている箇条書きを見ると、4個の項目がある。
これらをこなせば、お宝が貰えるとのこと。
「にゃー(だが、それで全部ってわけじゃなさそうだな)」
俺は、誰も入ってない石棺をひょいと持ち上げる。
すると、石棺があった場所に、俺のニンマリとした顔が描かれたチケットがあった。
持ち上げた石棺をその辺に投げる。
「にゃー(ゲットだぜ)」
チケットに触れる。
チケットには牛鬼の血が染みついているから、匂いでだいたいの場所が分かるのだ。
これで今までの合計は165ポイントだ。
それぞれの班のポイントが宙に表示されている。
俺達の班の順位は4位に落ちているな。
獲得ポイントは銀バッタが1、クッションが5なのに対し、チケットは10もある。
なるべくたくさんチケットを集めたいものだ。
「にゃー(他にチケットの気配は、3箇所だな)」
焔猫が気持ちよさそうに寝ている石棺の蓋を、ひっくり返す。
蓋の裏に、俺が魚を咥えた絵のチケットが貼ってあった。
こっそりと隠しているへそくりかな?
チケットを取り、気配は残り2つ。
「みー(見つけました!)」
人間の小指の先サイズの白猫魔獣、ピンポン猫が、ミイラの恰好をした機械ゴブリンの口の中に入る。
そして再び出てきたピンポン猫は、チケットを咥えていた。
よく見つけたものだ。
「にゃー(あと1か所)」
といっても見えているけどな。
天井の箇条書きの『・』印の一部に、しれっとチケットが貼りつけられている。
俺がジャンプして取りに行ってもいいが。
「ピァ(うぉぉお!)」
体が半透明な黒猫魔獣、ゴースト・キャットが天井まで浮かび、チケットを取る。
これで、班の協力抜きで手に入るお宝は全部か。
ピンポン猫とゴースト・キャットが、俺の場所に来る。
「にゃー(お手柄だぞ、2人とも)」
「みー(えへへ)」
「ピゥ(それはいいけどよぉ、こっから先はどうするんだぁ?)」
班員のうち、やる気があるのはピンポン猫とゴースト・キャット。
ミイラと遊んでいるのは、ブラディパンサーと口裂け猫。
残り5名は石棺の中で昼寝中。
「にゃー(全員の協力を得る必要があるな)」
「みー(難しそうです)」
「ピィ(無理じゃねぇ?)」
「にゃー(強力なリーダーシップを発揮するか、力づくで強制的に動かすか、あるいは釣るか)」
「みー(釣る?)」
ピンポン猫が首を傾げている。
まぁ見てろって。
◇ ◇ ◇ ◇
・焔猫視点
この石の箱、とってもいい入り心地なのだ!
ふわっふわの白いクッションも入っているし、宇宙からの声も、ここで昼寝をすべしと言っているのだ。
『言ってませんよ?』
おやすみなさいなのだ。
……。
……すやぁ。
……。
…………。
………………。
……ム!
我が目の前を、獲物が飛んでいる気配!
仮眠状態から目を開けると、そこには空飛ぶ肉おにぎりが!
「おぁーん!(わーい)」
肉おにぎり目掛けてジャーンプなのだ!
でも何故か肉おにぎりには糸がくっついていて、あり得ない軌道で避けられたのだ。
「にゃー(釣り成功だぜ)」
「ピゥ(釣りって、例えじゃなくて、本当に釣りかよぉ……)」
そして着地した場所には、黄色いクッションがあったのだ。
「にゃー(クエスト『黄色クッションを全員1個触る』達成だ)」
どこからともなく、紙きれが現れたのだ。
肉球魔王様はその紙きれを大事そうに回収したのだ。
何をしているのだ?
『紙切れを集めると、パーティの最後で良いことがあるみたいですね』
宇宙からの声がささやいているのだ。
この声が言っていることは9割正しいから、いつも参考になるのだ。
他のネコ科魔獣に声の事を話したら、不気味がられるから言わないけれど。
それと、声が聞こえる時、何故か黒髪の人間の女の姿が浮かぶのだ。
多分、この声の主なのだ。会った事の無い奴だけど。人間の面をしてるけど、多分違うのだ。
摩訶不思議なのだー。
よ~し、パーティの最後に良いことがあるらしいし、紙きれ集めに協力するのだ!
604話の猫パ序盤の説明時、焔猫は昼寝中だったので、パーティの最後に得点順位に応じた賞金がある事を知りません。
理由は知らないけど、班対抗で競っているっぽい、という認識です。
【神託】神からの声を受け取るためのスキル。神側が、現世を監視するためのスキルでもある。




