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600.【後日談7】猫パ その4

※下記のように内容修正しました。

3位以内は賞品あり。→順位に応じて賞品あり。



・紫な毛皮のあるネコ科魔獣視点



夜。自宅でプレミアムまぐろブロックをペロペロ舐めて味わっていたところ。



『Dr.ギフト。急な頼みで済まないが、猫パの参加者達の健康診断、場合によっては治療が必要だと判断した。

病院に戻って、手伝ってくれないか? 肉球魔王より』



首輪型魔道具から我へのメッセージ。

肉球魔王様から、急な仕事のヘルプが入った。


急な呼び出しは医者ならよくあること。

急患を部下に任せるようになってからは、ほぼほぼ呼び出しは無くなったが。


食べかけのプレミアムまぐろブロックをそのままに、自宅を出た。

そして夜の道を駆ける。


途中、我の横を並走する茶トラ白が現れる。

魔獣幹部の火車か。



「んなー(あっ、ギフト! お前の猫パ参加の件で、魔獣幹部の会合が開かれますぞ! お前も参加するのですぞ!)」


「みゃんむ(後にしろ小僧。我は仕事だ)」


「んなぅ(お前の今日の仕事は終わってるはずですぞ!)」


「みゃんま(ハァ……いちいち説明するのも面倒だ。疑うのなら付いてくるがいい)」



病院にたどり着く。

職員用のドアを開ける。

火車も付いてくる。


そのまま我々は消毒エリアに入る。



「みゃんな(目をつむっていたまえ)」


「んなお(何を言って……あぶぶぶぶ)」



ぶぉおおおおおお!!

壁の小さな穴から、全身に風が吹きつけられ、汚れが飛ばされる。


びしゃっ!

続いて、我々の体と前後ろ足にアルコールがぶっかけられる。



「んなー(ひぃいぃいい!?)」


「みゃんむ(少しは黙ったらどうだ小僧?)」



20秒経過して、消毒エリアの扉が開く。


救急エリアのベッドには、いつもより沢山の患者が並べられていた。



「みゃんな(なるほど。魔獣都市マタタビ以外のネコ科魔獣は、健康とは限らない。

猫パ当選者の中には、開催日まで生きていられるかどうかすら怪しい者も居る、か。

それにしても数が多いな?)」


「にゃー(おお、来てくれたか。猫パ参加者だけじゃなくて、その家族親戚友達も診ることになってな。

ほら、病気の仲間が居るのにパーティに参加しても楽しめないだろ?)」


「みゃんむぅ(何と偉大で慈悲深い。これが肉球魔王様の考え方か。猫パに誘われなくて、すねているそこの小僧とは大違いだ)」


「んなー(……肉球魔王様、私に手伝えることはないですかな?)」


「にゃー(何で医療現場に火車が居るんだ。ゾンビキャットならまだ手伝える事もあったんだがな。

ほら、お前にはお前の仕事があるだろ、中央広場に戻っとけ)」


「んなぅ(……失礼しますぞ)」



火車はしょんぼりして帰ろうとして、帰り道が分からず近くの看護師魔獣に声をかけたが、フシャーされた。

救急現場のピリピリしている看護師魔獣に声をかけるとか、我でもしないぞ。



「あちらの道をまっすぐ進めば、出口だ、小僧」


「……」



感謝の言葉も言わずに、火車は帰った。


我は別に火車の事は嫌っていないが、向こうは我の事が嫌いらしい。

だが、それを露骨に態度に表しているうちは、まだまだ小僧よ。


さて、我は我の仕事を始めることにしよう。



◇ ◇ ◇ ◇



・大鍋商会会長、橘若菜視点



猫パを開催するための会議は続く。



「ネコ科魔獣も人間と同じで、出会った最初は緊張するものでござる」


「じゃあ緊張をほぐすためにゲームでもしようぜ」



いわゆるアイスブレーキングというやつだね。



「食事はどのタイミングで入れるでしゅ?」


「体も動かすんだろ? ゲームの前に入れたら吐くんじゃないか?」


「ならゲームとやらが終わった後でいいんじゃないかの」


「演劇とか演奏とかはどうや?」


「どう考えてもネコ科魔獣には受けないでしょ」



猫パの具体的な内容を決めていく。



「100体のネコ科魔獣を10の班に分けて、ゲームで競い合うのはどうだ?」


「じゃあ優勝賞品とか決めなきゃ」


「お土産もあるのに、それ以上貰って嬉しいものとかあるでしゅ?」


「「「うーん……」」」



あれこれ話し合った結果、猫パの大まかな流れは決まった。


こちらが決めた10の班に分かれてもらい、それぞれの班で自己紹介。

そして班対抗でゲームをいくつか行ってもらい、順位に応じて賞品あり。

その後、食事会。そしてお土産を配って終了。


ただ、賞品が決まらない。

猫ベッド、おやつ、オモチャはお土産に入っているし、うーむ。


ピピピッ! ピピピッ!



「っと、もうみのりを迎えに行く時間だ。行って来る」



伊乃田命が退席する。


1分後、金髪な子どもを連れて戻ってきた。

あれが穂ちゃんか。



「ごーまいえー、ごーまいえー♪」


「何でしゅかその歌」


「託児所で流れてるらしい。穂、猫さん達が貰って嬉しい物って何がある?」


「お金!」



……穂ちゃんの将来が心配だ。



「お金……そうか! 賞金だ!」


「というか何で思いつかなかったのかのぅ?」


「電子通貨マタタビなら、いくら送金しても税金も手数料もかからないよ」


「じゃあアホほど賞金を高くしても大丈夫でしゅね!」



こうして、猫パの大まかな内容が固まったのだった。




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― 新着の感想 ―
[一言] やな予感しかしねぇw
[良い点] ゲーム!って言わないあたりちゃんと育ってますね。 まあ正直変な賞品貰うくらいなら、賞金で貰ったほうがありがたいですものねぇ。 [一言] 専門職の職場に素人がいると邪魔以外の何者でもないです…
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