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第31話 みくとあお

「…………あの……明日のキャンプファイアー、一緒に踊ってほしいの…………」


 みくは少し涙目になって、楓真に言う。


「えっ…………?」


(うそだろ……? まさかみくからお誘いがあるなんて……でも、蒼桜と……いや、ここは…………)


「分かった。一緒に踊ろう」


「……うん……」


(蒼桜には……あとで、断ろう…………) 


「……? ……みく?」


「…………ううん……なんでもない……」


「そうか? なんでもなくは見えないけど……」


「……ううん…………いいの……。帰ろっか……」


 みくはそう言うと、楓真のそばから離れた。


「おい……待てよ……みく…………」


 楓真はみくを追いかける。


「みく!」


「ううん……! ほんとに……ほんとになんでもないの! 大丈夫! キャンプファイアー……楽しみにしてるからね!」


 みくはそう笑顔で言うと、肝試しが終わってワイワイしているクラスメイトたちの輪に、飛び込んでいった。


「何が大丈夫だよ……思いっきり作り笑顔じゃねーか…………」


 楓真は心配しながらも、クラスの方へと向かっていく。


(『ずっと……ずっと……楓真のことが……ーーーー』 あれ……何言ってたんだろう。キャンプファイアーの前にそんなことをみくが言ってたような気がするんだけどな…………)


 その夜ーー


(今……何時だよ……?)


 楓真は自分のスマホを見る。


(え? まだ11時?)


 楓真はあたりを見回す。

 

 自分の宿泊する部屋だ。丁寧に人数分の布団が敷いてある。


(確か……肝試しから帰ってきたのが、9時くらいで……俺、そのまま寝たんだっけ……?)


 ふと、スマホに目を向けると、数件の着信が来ていた。


『立華ー! 起きたんなら305室来いー!』


 悠希弥からメッセージが来ていた。


(あぁ……思い出した。うちのクラスの男子だけで集まるからって誘われてたけど、その時なんか眠たかったから仮眠をとってから行くってことにしたんだっけ……)


 楓真はよろよろと立ち上がる。


「はぁ……行くか……」


 その時、部屋のドアがコンコンと音を立てた。


(まじか……このタイミングで先生の見回りかよ……)


「しょうがない……出るか……」


「はい……すみませ……」


 ドアの向こうにいたのは、以外にも先生ではなかった。


「……っ! 片谷……!?」


 そこに立っていたのは、寝巻き姿の風凛だった。


「今、居ないんでしょ? 入れて」


 そう言うと、半ば押し切ったように部屋に入ってくる。


「なんだよ? 男女の干渉は駄目だろ? と、いうかどうやって先生の警備をくぐり抜けて来たんだよ?」   


「なに? 今はそんなのいいのよ! 話があるの……」 


「なんだよ……話って……?」


「自覚ないの?」


「いいから話せって!」


 風凛は楓真の隣に座ると話し始めた。


「キャンプファイアー……誰と踊るのよ……?」


「……みく」


「…………七星の気持ち……考えた?」


「……蒼桜……?」


「本当にアンタって無責任だね!!」


「……何が言いたいんだよ? てかお前……蒼桜とそんなに仲良かったか?」


「情報が古すぎんのよ。あたしたちがまだ絶好してるなんて思ってたの?」


 風凛が笑うように言う。


「で、蒼桜がなんなんだよ?」


「はぁ……。ここまで言わないと分からない? アンタは! 七星と、一条! どっちと踊るのよ!!」


 部屋が静まり返る。


「付き合ってんでしょ! アンタたちは! じゃあなぜ七星の誘いを断らなかったのよ!!」


 風凛が怒鳴る。


「…………」


 楓真は返す言葉が見つからず、黙る。


「………………()()……泣いてた……」


「……っ!」


 楓真はハッとする。


「どんな返答をしたかは分かんないけど、アンタの言動で……蒼桜が傷ついてんのよ!」


 風凛はさらに続ける。


「……蒼桜は、ずっと前からアンタと踊りたいって言ってた。あたしが結ばれるなんて噂を話しても、ずっと……言い続けてた……」


「……片谷。俺が無責任な行動を取ったのは悪かった。蒼桜には、あとで断りに行くつもりだったんだ」


 楓真が話始める。


「あと、訂正もある。俺はみくが好きだが、俺とみくは、付き合ってない」


「えっ……? ……ちょっと……どういうことよ? 付き合ってないって……」


「そのままの意味だと思うが……」


「うそ……アンタたち……あれで…………」


 すると、その時。


『コンコン……』


 ドアをノックする音が聞こえた。


「まずい……先生の見回りかもしれない……」


「……ヤバい……あたしここにいちゃ……」


「とにかく隠れろ! 押し入れに……!」


「いやよ! あんな狭いとこ……」


「じゃ、どこに……」


 ガチャン


 ドアが開く音がした。


「…………っ!」


 続く



この作品が少しでも面白いと思ってくださった方はブックマーク、下の評価をよろしくお願いします!




この度、勝手ながら1週間の休載とさせていただきました。

30話という節目ということもあり、林間学校編の途中ですが、1話の文字数などをはじめ、一新しました。

長らく更新を待ってくださった方、申し訳ごさいませんでした。

これから少しの間毎日投稿を続けようと思いますので、これからも『非公式生徒会』の物語をお楽しみ下さい。

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