第15話 内戦①
ーーそして翌日ーー
キーンコーンカーンコーン。
「ねぇ……本当に行くの?」
帰りのホームルームが終わった途端、みくが楓真に話しかける。
「あそこまで言われておいて行かないわけがねーだろ」
楓真は少し早口になりながら言う。
(楓真は楓真で怒ってるんだろうな……)
みくはあたりを見回したが、みくと楓真、悠希弥以外の非公式生徒会員はいなかった。
「みんな早いな……お前らはどうする?」
悠希弥が近づいてくる。
「行くだろ……つーかお前は関係ないだろ……」
「行くぞ……悠希弥、みく!」
「うん!」
ーー非公式生徒会室ーー
ガラカラ……
「来たわね……立華……」
風凛がドアの前に立っていた。
「片谷……何が目的なんだ?」
「女子組全員一致で……あんたを追い出すこと」
「俺の何が気に入らないんだよ? 俺だって、あんな形だったとはいえ1回非公式生徒会に入ったんだから、簡単に抜けるつもりはねーよ……」
「だからそれをやるのよ。あんた1人で女子に勝てると思ってんの?」
「何をやって勝とうと思ってんだよ……」
戦うと言っても何をするのかが全く分からない楓真。
「女の子達にはね……あんたを社会的にも、精神的にも負かす方法があるのよ」
「なんだよ? それは……」
楓真の言葉を遮るように柚花の声がする。
「標的者は来たかな?」
奥の部屋から柚花と立夏、彩葉が出てくる。
「おい! 片谷! 聞けって!」
「あーはいはい。そんなに知りたいなら教えてあげますー」
「たとえば……冤罪……とかね」
「えんざい…………」
「たとえば、私が覗かれたって訴えれば……あんたの負けね」
「おぉーいい!! それは駄目だろ!」
「つーか、そーゆうことかよ! 確かにこれは俺に勝ち目はないな!!」
楓真と悠希弥が騒ぐ。
「てのは……あくまで戦略の1つであって……」
風凛が話を変える。
「男子か女子……どっちが新非公式生徒会にふさわしいのか……片谷先輩に確かめてもらおう」
「結局それかよ……」
風凛はどうやらまだ紗千花に評価されて、非公式生徒会にいる楓真が気に入らないようだ。
「風凛ちゃん! それは駄目だよ! 紗千花先輩にも迷惑がかかっちゃうよ!」
「なに蒼桜? 文句でもあるの?」
風凛が蒼桜を睨む。
「えっ……いや……でも………………」
蒼桜が言葉を失う。
「とにかく! 立華楓真と、私たちでどっちが非公式生徒会の役割をこなせるか……勝負しよう」
柚花も風凛の意見に便乗する。
「…………それはちょっと違わないか?」
今までほとんど発言していなかった悠希弥が意見する。
「悠希弥くん……?」
風凛が信じられないような顔を、悠希弥に見せる。
「別に楓真はこの非公式生徒会にとって邪魔な存在じゃないし……」
悠希弥の意見にみくも反応する。
「楓真だって……非公式生徒会のことも考えて行動してるんだし……」
「そんなのいいから!! じゃあ開始ね!! はい」
そう言って風凛は楓真にホッチキスで閉じてある、紙の冊子を手渡した。
「なにこれ?」
「片谷先輩に書いてもらった非公式生徒会のマニュアルよ。それをやって、あたしたちとあんたでどっちが優秀か、決めてもらおうって感じ!」
「それと! 一条みくと、悠希弥くんと、蒼桜は絶対にこいつに協力しないこと!!」
柚花も説明に加わる。
「じゃあ、さっそく明日から決戦開始ね。期間は1ヶ月よ!」
「がんばってね! バイバイ!」
そう言うと、風凛と柚花を筆頭に女子たちが非公式生徒会室を出ていく。
「はぁぁ。ちょっとは……付き合ってやるか……」
続く
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次話投稿は明日です。




