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旅立ち
暫くその様子を漢然と見ていた陽太に木の方が気付く。
本はフイにその場にコテんと乾がり、動きを止め何の変哲もない木のフリをし始めた。
動いていたかと思うと、陽太に気が付きコテンと動き
き止めた木に陽太は不思議さや不気味さ
よりも急におかしくなり「ぶっ」と吹きだし笑ってしまった。
その笑いを必死に基えながら
「お、おい、おい、今更止まったふりしても遅いだろ」
と木に話し掛けていた。
木は観念して立ち上がり、おそらく陽太の方を向いた。
木には顔(目、鼻、口)がない。
しかし陽太には何かが聴こえる
「ちっ!うぜーな…見られてたか」
頭に直接声が響く
いきなり頭に響く音のような声。
その声に驚いたが余りの状況に聞き返すしかない
「お前何やってたんだ?何で動けるんだ?口もないくせになんで声が聴こえるんだ?お前何者だよ」
いっきに質問責めになった木は頭を押さえる素振りをしながらその場に座り込む.
「ん???待てよ……。なんでお前俺の声が聴こえるんだ???動くところを見られたのは俺の落ち度だ、けど、お前に話しかけたつもりはないぞ」




