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旅立ち

さーて

「爺ちゃーーーん。爺ちゃーーーーーん」

声を出しながら爺ちゃんの元へ向かった。


 爺ちゃんが釣りをしているであろう場所は祖父母の家から少し離れた森、と迄は言えないが樹々達が生い茂り静かにしていると川のせせらぎが聞こえる美しい小川だ。

小川沿いに暫く歩みを進めると爺ちゃんが釣りをする姿が目に入って来た。


「おーー陽太!なんしとった?暇しとったんやろ?ほれっ一緒に釣りでもしようで」

爺さんはそう言うと隣に来た陽太に向かいすかさず手に持っていた釣竿を陽太に渡して来た

…無理矢理な爺さんだな…と、頭で思ったものの断る事はせず釣竿を受け取った。


 釣りをしながら陽太はボ〜〜〜っと考え事をしていた。


今年、小学5年の春は苦い思い出になった事。


そもそも夏休みに爺ちゃん婆ちゃんの所に来る

きっかけとなった事を。

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