DAY90(木)12月28日
DAY90(木)12月28日
今日は昨日報告書を提出をしたこと、それについての話が午後にあるということで、午前中に明日泊まりに行くための用意を済ませることにする。
お金を銀行に下ろしに行く前に、旅行先に持っていくものを簡単にリストアップしたものを全て、家にある旅行カバンに入れるようにトモミに頼み、家を出て、銀行にお金をおろしに行く。
何があるかわからないため、多めに引き出したせいで口座にあるお金が心許なくなってしまった。
来年福袋とか、そういったものを買うためというのと、トモミへのお年玉をポチ袋の中に入れるためにというのと、旅館で使うよう、その他にも神社用のとか、色々な用途でのお金をおろし、今後の支払いを電子決済を使う事を考えることとなった。
そんな感じにお金をおろし家に帰ると、トモミが旅行バッグに洋服を詰めているところだった。
月に一度のあれは終わったかと聞けば、終わったと言っていたため、ナプキンなどは気にしないでもいいだろう。
その他ネットを見ながら必要そうなものを揃えて入れていき、色々と詰めていく過程で必要なものを確認し、パッキングを完成させる。
旅行バッグ以外にも、その辺りの散策のためのバッグや、卵たちを連れていくためのギミック付きの衣類などを一か所に置いておく。
そのようにして午前が終わり、食事を終えた後に報告書についてのインターネット会議を行うために研究室へと行き、話をする。
報告書について、特に不備はなかったらしいが、USBデータのバックアップの中に入っている情報が多少エラーになっているらしく、送ってほしいとのことだったため、私が作ったパラメータを混ぜて送り付けたら、すぐにOKが出た。
どうやら、私が新たな指針を作ったところでエラーが出るようになったらしい、その辺りの配慮を考えていなかった、計測用のプログラムも送り付けたら、組織は嬉々としてその使い方を聞いてきたから、一応大雑把な部分は伝え、その他は秘匿させてもらった。
こういったデータを特許に出した方がいいのかとか考えたが、大本が反社だ、特許を既に相手は取っているだろう、それに、卵たちには感情があるムーブをかましてくることが多いため、パラメータを作らない方がありえない。
とまぁ、そうやって会議で話し終わった後、昨日同様年末年始通信できないため今日が年越し最後の通信になると言えば皆が頷き、一応卵契約破棄のための書類を持って行けと言われたため、不思議に思いつつそれを鞄に入れることを約束した後、お互いの一年何事もなかったことを祝福するために三本締めで終わることとなった。
今年最後の挨拶を終えた、通信の途絶えた研究室はホコリっぽくなく、来年を迎えるにあたってすっきりとした心と、冷たく暗い部屋の中、そこから一歩出ればいる同居人、そんな心地よい静寂の中、何の気なしに今まで見てきた卵のパラメータの確認をする。
自分の家にある卵の成長曲線は色々だが、なんだかんだいい線で育っているし、暴走などの可能性も一時的に危うかった時期もあったが、それらもオールクリア、今のところ順調だが、今後の事を考えてもう少し注視しておこうと思う。
問題は子供たちだ、私に積極的に会いに来る勢は不安は少ないが、会いに来ていない勢が心配だ。
ワンダーエッグ勢はちゃんと指定したときに家に来てくれるものたちが多いため、注意しつつもほとんどの脅威は少ないだろう、だが、会いに来ることが少ないドリームエッグ勢の、特に一人の数値が怪しくなってきているのが分かった。
確かに、会いに来る勢は私が計測したりしている限り、自分の卵を大切にしている傾向にある、だが、ドリームエッグ勢の中にはお世話に飽きてきた勢がいる可能性は、ちゃんと考えておいた方がいい。
後で連絡を入れて会う予定でも取り付けてみるか、なんてことを思いながら9月30日から始まった数値の推移等を見ながら、ぼーっとする。
どっかからか持ってきた計測データとかとを比較したりしていたら、いつの間にかに日がくれていたのか、辺りには西日が差していた。
今年最後になる解析を終えトモミの元へと行くと、入念に荷物を確かめてから詰めたが、それでも気になったらしい、パッキングした荷物を少し整理していた。
研究室から書類を持ってきて、荷物に加えると、トモミが不思議そうな顔をしたが、それに素知らぬふりをしてカバンの中に入れた。
必要なものを確認し終わったトモミにご飯を食べるか聞いてみたら、少々お腹が減ったと言っていたため、昨日買った総菜を出すことにする。
料理しないのが楽々で、買ってきた総菜もおいしいため、毎日頼りたくなるが、それを律していつもは料理をしている。
明日には旅行に出かけるため、今年のこの家での食事は明日の朝を残すのみとなった。
トモミと会話しながらの食事も、慣れていく自分の事を考えたら、昔のような卵たちだけとの食事が味気なくなるのだろうなということを肌身に感じる。
トモミはこの数か月で家にかなり馴染んでいるのだろうとは思う、しかし時折淋しそうな顔をしているのは知っている。
淋しくないように色々と企画しているが、それも有難迷惑なのだろうか、それどころかその企画を、哀れみや同情心でやっていると思われないか、それが不安だ。
そんなことは口には出さずにみんなして食事を終え、食洗器に食器を入れて、トモミに早めに寝るように告げた。
トモミはリビングのソファに座り、テレビをつけながらゲームをしている、そのプレイ風景を見ていたら、いつの間にかに夜の21時を指していた。
私は全く眠くないが、トモミの事を考えたら寝た方がいい、というわけでトモミのゲームを終わらせて「サッサと寝ろ」と促す。
トモミは不服そうだが、明日の事を考えさせて無理に寝かせることとする、冬休みの宿題を終わらせるようにともいうと、トモミは面倒くさそうな顔をした。
私が「後ろからの監視はいるか?」と聞けば、トモミが頷いたため、私はトモミの部屋へ行き勉強風景を後ろから眺める。
私の言葉でトモミが頑張っているため、私も遊ぶわけにいかないということで、集中できるというヒーリングミュージックをスマホでかけながら、卵たちに国語ドリルをやらせる。
全ての卵が一堂にかいしてしまうと、部屋がいっぱいになってしまうため、今日は人型のワンダーエッグに国語ドリルをやらせることにした。
ワンダーエッグの3体は頭を悩ませながらひらがなの書き順の練習をやり、私が後ろから教えれば、理解したらしい3体がノートに文字を書いていく。
ノートに踊る文字に個性を感じながら見ていたら、トモミから質問されたためそれに答える。
トモミがやっている教科は数学で、中学数学を思い出しながらやり方を示す、それに沿ってトモミが答えを出す。
みたいにやっていたら22時になったため、宿題をやめさせて寝かせることにする。
トモミは宿題をやっていたためなのか、眠たげだ、そんなトモミを寝かせ、ワンダーエッグを卵型に戻し、私も部屋に戻る。
寝る前に五号と戯れた後、布団に入ろうと思う、明日は早いから書くのはこれくらいにする。
それにしても、なぜ契約破棄のための書類を持っていけと言われたのか、なんとなく感じる厄介ごとの気配に気が付かないふりをすることにした。




