表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/375

DAY49(金)11月17日

DAY49(金)11月17日


どこかに転がされているのはわかる、白い部屋、窓があるからその時の大体の時間がわかる、昼間だったのに、いつの間にやら夜になっていた。


荷物は全てどこか別の場所にあるらしく、連れてきていたほかのワンダーエッグ、ドリームエッグがどこにいるのかわからない、ただ一つ、ワンダー五号だけは懐にいた。


とりあえず、体を起こしてみて、周りを見ようとしたが、自分が鎖につながれていることに気が付く。


五号のことを鍵穴に近づけようとするが、小さい五号が壁に取り付けられた鎖から伸びる、手枷、足枷にたどり着くのには時間がかかりそうだ。


おまけに、鎖が短く、動けなくなっているため、身じろぎくらいしかできなくなっていた。


なんとか五号を手枷に近づけようとしたところで、人が近づいてくる音が聞こえたため、その行動を中止する。


そして、男性が2人入ってきて、こちらを見た後にいくつか質問をしてきたから、黙秘を続ける。


そのあとは、軽く痛めつけられた。


話さないならばと色々な方法で責められて、体力と精神が削れたためほぼ泣いていたとは思うが、最後まで抵抗を続けて、なんとか持ちこたえた、その時のことを詳細に書く必要はないだろう。


痛めつけられて、意識が遠のいていたら、一人がワンダー五号の存在に気が付き、手に取ろうとするのを、止めようとするが、それも無駄で、五号も持っていかれてしまう。


多分絶望した顔で見ていたのだろう、なぜか笑われた後に無理矢理目隠しをされた、そのもの達が離れたあと扉の閉まる音が聞こえてきて、本格的にやばいことになったことを実感した、こんなことになったのは、依頼してきた組織のせいだ。と、責任転嫁して精神を保つ。


相手からずいぶんと暴行を受けたため、けがをしているだろうから、たった今このときに組織に多額の労災を申請しようと決めたのだった。


そのままどれほどの時間が立ったのかはわからないが、扉が開く音が聞こえる、目隠しをされているため誰が入ってきたかわからないが、そんなことは些細な問題だ。どうせ、誰が入ってきたとしても、知り合いではないだろうことは、足音から既にわかることであった。


そんなことを考えていたら、鎖が外された、そのあとまた手錠を掛けられたから±0ではある、いや、ある程度はプラスか。


そして、そのままどこかに連れていかれる、目隠しをされているため、どのように進んでいったかは定かではない、しかし、扉が開く音がしたあとに入ったら、ふわふわの毛並みが心地いい絨毯の敷かれている部屋に通されたらしい。


ちなみに、靴もはぎ取られているため、建物の冷たい石の感触や、金属の感触なんかがダイレクトにきたり、段差で思いっきり指先を打って痛い思いをしたりして、部屋に入った時の足元の温かさがなんとも心地よかった。


部屋に入ると、男性の声で色々な質問を受ける、それに対しても黙秘をしたら、おもいっきり痛めつけられた。


色々な質問をされたから、うまくは言えないが、その中でも重要そうな事柄には適当にホラを吹いておいた。


ほかにも、自分が知っているとわからないように、黙秘を貫いたりホラを言ったり、真剣そのものの顔で間違ったことを言ったりしたが、相手にそれが効いているのかはわからなかった。


そうしたら、更に人権的にありなのかと言いたくなるようなセンシティブなことをされた後に目隠しを外された。


目が光になれず、目の前が白くて眩しい、そんな感じに目をシパシパさせていたら、目の前に一枚の写真が提示された、そこにはトモミが写っているという、言い表せないほどの絶望を感じ、どうするつもりかと問えば、トモミに手を出さない条件を提示された。


言ってしまえば、回収を諦めろとのことだった、或いは、ここである一定の辱めを受けるか、情報を吐くかということが条件として言われた。


それに顔が青くなったが、組織のことは絶対であり、辱めといっても、どんなことをされるのかわからない。


不意に周りを見渡すと、私のワンダーエッグとドリームエッグが拘束されているのが見えた。


どれも、普通に鎖で繋がれているだけな為、いつでも脱出はできそうだ。


私が辱めを受けるのならば、こいつらには手を出さないでおこうと言われたため、どうやらワンダーエッグだったり、ドリームエッグだったりだということに気が付いていないのか、という感じであった、一か八かの掛けだが、油断させるためにこちらも条件を出す。


それは目の前で、自分の子供たちとまぐわうから、それで手を打ってくれないか、ということだ。


遠くにあるワンダーエッグやドリームエッグに命令すれば、それでも攻撃はできるだろうが、今は手元にあれば最大の効果を発揮するだろう、私さえ死ななければ、人質にならねば、現状どうとでもなるだろうことは、容易に理解できる。


それを相手に勘づかれないように、私に辱めを受けさせるなら、それで、といった感じで、悲惨かつ悲痛に見えるように願い出る。


そうするが、目の前にいた偉そうな態度の相手は、笑いながらそれを否定した、どうやら、女性である私の体で、五人が遊びたいらしい。


今現在この部屋には、偉そうなやつ以外にはその五人しか存在していないため、この男が話すようなことが、本当にそうなれば、確実に隙をつくことができるだろうということが、自分の中であたりをつけることができた。


なので、その要求を嫌がるふりをして飲み、隙をついて飛び道具専門のワンダーエッグに合言葉を叩きつけるように叫ぶことで、なんとか脱出を図ることにする。


五人の男が私のことを取り囲む、その先は残したくないため書かない、処女は守ったとだけ書いておこう。


そのような状態の中でも、五人がこちらに気をやっているときに、自分の卵たちを見たら、全ての卵が完全に臨戦態勢に入っており、この部屋にいる奴らを全て殺そうとしているのが見えた、そして、何か命令が来れば、すぐに動けるような状態での指示待ちなことも。


椅子に座ってこちらを見ていた男性が卵のもとに近寄り、カゲリの顎をすくうのが見えた、カゲリは人を殺すような力で睨みつける。


その男が五人に話しかけると、五人はニヤニヤとしながら少し離れ、こちらにカゲリを寄越してきた。


何でも子供との背徳的なものを見てみたいのだそうだ、そのあとにどちらもやってしまえ、とのこと。


手には手錠がついているが、そんなものはどうだっていい、カゲリが心配そうにこちらを見て、手を出す演技をしたところで、空中を舞う飛び道具にできるテラとワンダー四号に、指示と合言葉を一息で叫ぶ。


するとすぐに部屋の隅からカシャンという音が聞こえてきて、捕まっていた場所から二体の姿は消え、テラと四号は無機物型のそれぞれの状態になり、空中に浮かび、舞い始めた。


五人が慌てて私に近づき、こいつがどうなってもいいのかと首に刃物を突き付けられる、その前に小声でカゲリに合言葉を言って、一瞬鞭になった後にすぐに形態変化して人型に戻る、その際にカゲリを拘束していた手錠が下に落ちる。


首の薄皮が少し切れる、それを横に引かれる前にカゲリが相手のことを絞めて昏倒させた。


それを合図に、部屋の中を複数の弓矢とレーザーガンが飛び交う、的確に目を狙い撃ちしたり、動くための体の器官に熱線を浴びせたりするテラと、物理的に膝の裏や首、後頭部を殴る四号、その間にカゲリは私の手錠を引きちぎって解放してくれた。


そのあとは次々に合言葉を叫んで全ての卵を変身させ、その場に居たものたちを徹底的に痛めつけた後に、応援を呼ぼうとして連絡しようとする人の手に握られているスマホ端末を奪い取り、通信ができないようにする。


そして、五号以外の全ての卵を回収した後に、五号の居場所を探すために荷物を探す、どうやら一部だけだがこの部屋にあったらしい、偉そうにしていた男の机の下にあった。


五号のことを端末で確認すると、すぐ近くに反応があり、どうやら同じフロア内のどこかにいることを特定、その後はガムテープで敵全員のことを縛ってから、その部屋を後にする。


探した結果、五号は隣の部屋の引き出しの中に入っている、瓶の中にいた。


その五号を回収した後に、組織からの依頼を完遂するために、気を引き締めて動くことにするが、正直どこにあるか全くわからない。もはや組織からの依頼はフェイクで、私をはめようとしているとしか思えなかった。


一旦別のメールアカウントで、強奪する対象を手に入れる直前に襲われたことと、情報媒体の事、その他報告をした後に、どうするべきかを質問する。


返答は早く、応援を要請してくれた、あと1時間で着くらしい。


その返答を見た後に、仕方ないため隠れる、今いる場所は今でも使われていそうな資料室だ。


とにかく身を隠すためにそこにいたのに、すぐにばれ、連れ出されそうになったため、全員で抵抗してから逃げる。なぜばれたかわからないため、とにかく色々なところに逃げて、気が付いたことは、自分が入った廃墟とは違う場所に、私はいるということだった。


ばれた挙句に鬼ごっことは、私も運がない、そんなことを思いながら走り回っていたら、とある部屋の机の上に、つい先ほど見つけた卵が五個と、書類が乗っていた。


「絶対罠だろ。」


そう思ってスルーしようとしたが、テラがその卵を手に取りなにやら額にくっつけた、その後私に渡すという作業をして、全ての卵を確認していった、どうやらなにかあるかを確認してくれたらしい。


渡された書類も手に取り、中を読んでみたら、そこには重要そうなことが書かれており、それも回収したリュックの中に入れる。


それらを終えたので部屋を出ようとしたら、なにやらバチっと衝撃が走る、そして、衝撃と同時にまた視界が暗転した。


そんなことがあった後に、気が付いたら体をまた拘束された、一番初めの状況になっていて、痛いのは嫌だなと、ぼんやり考えていたら、バタバタと複数人の人が、走る音が聞こえてきた。



人が来る音に身構えていたら、みんなを連れた組織の人がこの部屋に入ってきた、その人の手には私の荷物があった。


そして、私は救出された。


組織の方から派遣された戦闘部隊は、私の身分を確認すると、すぐに開放してくれて、その上報告もしてくれるそうだ。


車に乗せられたのちに、なにで来たかを聞かれたため、自家用車だと告げる、そうすると、車が置いてある場所まで丁寧に送ってくれた。


どうやら、私はほぼ解体された反社のなかの残党に狙われたらしかった。


助けてくれた人に今日の日付を聞くと、一日が立っており、どうやら私は一日中、囚われた建物の中に拘束されていたらしい。


車のところにまで連れてこられた時には、既に夜になっており、トモミに心配かけたことを詫びなければと思いながらも、自分で運転するだけの元気がなかったため、代行サービスを呼んだのだった。


そして、一日ぶりの家、全員がボロボロになり、私も昨日トモミの事を送り出した後そのままの恰好だったが、あらゆるところが破れたりしている。


家に入ると、自分の使役している卵と一緒に、トモミも出迎えてくれた、トモミ曰く、置いていったドリームエッグたちが私たちのことを心配していたそうで、その言葉を聞いてそっかと、思わず安堵の笑みがこぼれる様に浮かんだ。


とりあえず、家に帰ってきた私や、連れて行ったほかの者たちのことを見たときの、トモミの本当の最初の様子を書くとするならば、私たちのボロボロ具合に絶句したのちに、動揺が隠せない様子で慌てており、こちらを本気で心配したようであった。


何があったのかを聞かれて、すぐになんでもないから救急箱を持ってくるように言ったら、素直に持ってきてくれた。


そして、傷の手当てをするために衣類を脱いだら、打撲、擦過傷、みみずばれ、色々な傷があり、完全になにかありましたという散々な状態だった。


トモミが驚きすぎて、死にそうになりながらも、必死になって手当てをしてくれる。


その手つきは明らかに動揺しており、大の大人がこんな傷をこさえて来るのは、なにかあったに違いないと思っているだろう。


そんなトモミの頭を撫でようかと悩むが、その顔は蒼白だ、会話が五号に残されていたから書く。


「トモミ、私は大丈夫だから、気にするな。」


「でも!こんなに傷だらけで、一体何をすればこんなことになるんですか?」


涙を浮かべながら聞いてくるから、真実を話すかどうかを悩む。


「ハラさん……、いなくなりませんよね?」


傷に消毒液が染みる、今日は風呂に入りたくないが、男たちに襲われた後からべたべたしているため、体を洗いたかった。


「大丈夫だよ、そんなに心配しなくても、私は死なないから。」


言いながら頭を撫でようとして、やめる、男たちにやられたことを思い出して、それでトモミを汚したくなかった。


黙って消毒をしてもらってから、ふとトモミの様子を見てみたら、その顔は真剣で、必死な顔をしていた。


「ハラさん、IT系の仕事って、言っていましたよね?」


「あぁ、そうだね。」


その顔には、信じるものかということが書かれている。


「その仕事、嘘ですよね。」


「……どうしてそう思うんだ?」


聞くと、「わからない。」と答えた後に、トモミが私の手首を握る、その手首には、手錠の後があった。


「だけど、こんなことに巻き込まれるIT系の仕事なんてない、本当の事を言ってください。」


それにどぎまぎする、だけど、トモミのことが相手にも知られているから、話しておかなければならないだろう。


ため息をついてから、私はおもむろに仕事の事や、任務のことをほんのさわり程度という、少しの情報だけ教えた、集まりのことは一切触れていないし、組織のことも話していない、それに全てを話さずとも、概要だけつかめれば大丈夫だろう、そんな思いで伝えると、トモミの顔が白くなる。


「ハラさん、そんな危険なことをだまっていたんですか?」


その声は震えている、自分が人質になっていたこともあるのかもしれない。


「私も今日初めて知った、これから迷惑をかけるかもしれないね、それは悪かった。」


それにトモミは首を振り、こちらにしがみついてくるかのように、抱き着いてくるけれども、変な液体で(けが)れている私なので、正直触れられたくない。わずかな拒否を示しながら、努めて優しく引きはがす。


「大丈夫、今回は油断しただけ、これからはうまくやるから。」


「そんなの、わからないじゃないですか!」


ボロボロと涙を流すトモミの涙を服で拭ってやる、一応何者にも触れられていない、綺麗な部分だ。


「明日もしごとだから、そろそろお風呂入るね。」


そう告げると、トモミを置いて風呂場へ向かう、そこにはお湯が張られていない浴槽があった。今日はシャワーで済まそう。


そんなことを考え、洋服を全て洗濯カゴに入れる。シャワーを浴びていたら、昨日今日あったことを思い出した、本当に疲れた。


風呂から出ると、トモミが料理をしており、その匂いにつられて覗き込む、今日はハンバーグか。


一応、組織に連絡を入れておく、明日ついにChildとの接触だ、それに備えて食事をトモミと一緒に取り、しっかりと傷を包帯やら絆創膏やらで覆った後に、今日は眠るのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ