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(2)

「どこ行くんですかッ⁉」

 宿屋を出ようとすると……店員が声をかける。

「知り合いに届け物だ」

「あの……何か、町中で大捕物が有るみたいで、王宮から家を出るなって命令が……」

「お兄さん」

 ボクは唇に指を当てて「黙ってて」のゼスチャーをやるが……。

「いや、死にますよ、冗談抜きで」

「宿代は部屋に置いてる。私達が戻って来なくても……そっちは困らん筈だ」

 そう言いながら、草原の民の女の子は外に出る。

 その後を追うボク。

「あの……預かってる馬は……?」

 ところが、更に宿屋の店員の声。

「乗れるか?」

「馬に?……まぁ、一応は……貴族の家の召し使いなんで、雇われた時に乗る練習をさせられた」

「なら、良かった。予備を含めて3頭居る」

 そう言うと、草原の民の女の子は、宿屋の裏手に向う。

「ちょ……ちょっと待って……えっ?」

 でも、そこに居た馬は……。

 脚だけはブッ太いけど、体格は、それほど大きくない……何か、走らせるよりも、荷物運びとかの方に向いてそうな馬達。

「何を不思議そうな表情(ツラ)してる?」

「こんな馬で……」

「そうだ。私達や王族の先祖達は、この馬で、この国を征服したんだ」

「で……でも……」

「この国の普通の……そうだな、庶民は馬を持ってるのか?」

「持ってる訳ないでしょッ」

「そうだ。この国では、馬は高級品だ。金持ちや貴族しか持てない。だから、往々にして見てくれのいい馬が好まれる。だが、我々にとっては、馬は有って当り前のモノだ。だから、外見よりも使える馬の方が好まれる」

 な……なるほど……。

「しかも、私達は馬上で弓を射る。走ってる時の揺れが小さくなるように子供の頃から躾けている。乗り心地は、こっちの馬よりマシな筈だ」

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