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第13話



「た、たしかに。そうです、みんな一つスキルを持っているだけでも強いのですし、二つ持っていてもお互いにかけようと思う人なんていません...。ハッ!!やはりお兄様は天才だったんですね!!!!」


「そ、そんなことはないと思うけど。」


 顎が外れそうなほどに口を開いていた驚いた瑠璃は、仰天だと捲し立てた。僕はてっきり他に誰かやってると思って瑠璃に聞いたけど、完全に予想外だったみたいだ。ただ、天才と言われても実際にやってみたらできないかもしれない。


 僕は瑠璃に一言断って『設定』を使いながら『異空間収納』から魔石を出すとそれを収納した。



========

『設定』


変更したい箇所を選択してください。

<<春は 『異空間収納』に 近くの 魔石を 仕舞った>>

—魔石を が選択されました。


変更内容を入力してください。

—衝撃を に変更されました。


今後この設定は『2番』になります。残り8つ設定が可能です。


名称の変更は使用者が考えるだけで変更可能です。


========



 どうだろう。なかなかいい感じだと思う。でも瑠璃が言っていた制限をしなければいけないところ、つまり自分で自滅するようなところがないかを探す。

 そもそも僕は異空間収納を使用する時に魔力を消費しないから、魔力の使用制限をつけなくても際限なく吸い取ってしまって魔力切れになるなんてことにはならないだろう。


 次に衝撃に関しては本当にやってみないとわからないというところが大きい。一番の問題は近くがどの程度までなのかだ。これは異空間収納で調整できるだろうし大丈夫だろう。


 あ、でも、異空間収納に入る容量は決まっている。ってことは、今回つけるべき制限は.......。


 できれば二つ変更使いたいし、一文増やしたいな。他の文がつかないように...。

 僕は意識を固めて『設定』を使いながら魔石を収納した。



========

『設定』


変更したい箇所を選択してください。

<<春は 『異空間収納』に 近くの 魔石を 素早く 仕舞った>>

========


 よし!!!考えていた通り素早くを追加できた。

 僕は『素早く』の部分に『自由に』という制限を入れることにした。これで近くの衝撃を自由に仕舞うことのできる技になったので、僕の考えなしにスキルが限界以上に衝撃を収納しないようにできた。


 ただ、変更できるのが2つまでだから、もう一つ制限を足すことができなくて味方の衝撃すらも吸収しちゃうところが明確な欠点だと思う。


 ポーターの仕事を続けていくなら致命的すぎる欠点だと思うけど、味方全員危機に瀕していたこれ以上なくありがたい技になると思う。



 チラッと視線を送ると瑠璃は早く結果を知りたいと言わんばかりにワクワクした目で僕を見ていたので、僕は素直に瑠璃に今回の設定の詳細を伝えた。


「素晴らしいです!!こんなにも防護に優れている技なかなかありませんよ!!それにしっかり制限の設定もしてあります。味方攻撃すらも吸収してしまうのは確かに欠点ですが、それを補っても余りある防御力です!!!」


 瑠璃のお墨付きももらって万々歳だ。


「ありがとう。設定を使わせてもらえて助かるよ。」


「はぅ、とんでもございません。そ、それにしてもこの二箇所の変更でこれまでのものができるとはさすがダブルスキルですね。」


「というより設定って初めは二つしか変更できないだろう?それに主語も動詞も変えれないし。」


 それを聞くと急に瑠璃はほっぺを膨らませ始めた。多分だけど、自分とお揃いだと思ったのに僕のスキルが劣化版だったから拗ねているんだろう。


 瑠璃は拗ねていた様子だったのに、直ぐに普通の笑顔に戻った。あれ?もしかして僕の気のせいだった?いやでもちゃんとこの目で見たしなぁ。

 僕が考えていると瑠璃は僕の手を掴んで両手で握った。ん?


「それじゃあ、お兄様、一緒にデートに行きましょう!」


「ん〜。えっと、瑠璃?」


 瑠璃の唐突な提案に僕は言葉を失いそうになるが、頑張って耐えると聞き返した。


「はい!」


「脈絡って知ってる?」


「シッテマス。さあ!とにかく行きましょう!」


 そういうと瑠璃は僕の手を引いた。こうして僕らは病院を出ていくのだった。




あとがき


作者「作者2回連続で設定の回になってしまいスミマセンデシタ。次話からはデート回なので許してください.....。」


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