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第五画 会

四神一族勢ぞろいです。

「あ~みっともねぇ醜態さらしちまった……」


「けど、結界のお陰で大事に至らなかったから良かったよ」



授業が終わり、一を心配して保健室にやってきた楓。一は結界がなければ、数針も縫う怪我だったらしい。現在二人は、HRが始まるため教室へ戻っている。



「はぁ……教師行くの億劫だ……絶対笑いものだよ、俺」


「そうかなぁ?」



一と楓が教室に入り、それぞれの席に座る。すると何人かの生徒が一の下にやってくる。



「凄かったよ!一!」


「お前あんな強いんだな!かっこよかったぜ!」


「今度私に動書術の上達の仕方教えて!」


「ずるい!私にも!」



クラスの生徒からの黄色い声に、一は苦笑し



「(ハハハ…めんどくせー事になってんな、オイ)」



と心の中で呟く。教室の扉が開き、壱年壱組担任の教師。杉浦スギウラ 加奈カナがやってくる。



「はーい静かに。これから帰りのHRを始めます」




/※/





龍翔学園生徒会室。お茶を飲みながら生徒会長の椅子に座る真琴、そしてその向かいに立つ暗い表情の昴。



「学園では噂になってますね。弐年生、しかも朱憐 昴を倒しかけた壱年生が現れたって。昴さんが敗れかけるなんて、その一年生は相当の実力をお持ちですね」


「はい……正直、オレあそこまで押されるなんて思ってなかったです……」


「あなたをそこまで言わせるなんて。流石に名前まで私の耳までは届きませんでした、その壱年生の名前を教えて頂けませんか?」


「え?…えっと、十文字 一です」


「ぷふっ!!」



飲みかけたお茶を危うく噴くところだった真琴。



「だ、大丈夫ですか?」


「は、はい。だいじょうぶれす……こほん。そうですか、十文字君が……」


「会長、十文字の事知ってるんですか?」



真琴は椅子から腰を離し、立ち上がる。



「彼の事は知ってますよ。この学園の中で誰よりも……昴さん、頼み事があるのですが、よろしいですか?」



「はい?」





/※/





「学校始まって2日目だけど、みんな学校生活には慣れたかしら?まだの子は早く慣れるようにね、それじゃ…ん?」



教卓の上に一羽の折り紙の鶴がやって来る。鶴はその形を崩し、一枚の紙になった。これは学園内で、教師等の連絡手段の一種だ。



「どれどれ……十文字君、虎乃宮さん。放課後、生徒会室に来てくれ。だって」


「は、はい」


「はぁ?先生、何でですか?」


「来てくれとしか書いてないわね。まあ行ったらわかると思うから、忘れずにね」


「……」






そして放課後、一と楓は教室を出る。すると、二人に一人の生徒が近づく。



「オイ」


「「?」」



声のする方を向くと、そこには朱い髪の生徒。朱憐 昴が居た。



「朱憐先輩?」


「お前……」


「お前等生徒会室に用があるんだろ?」


「まあそうだが」


「オレについて来い、案内してやる」


「は、はい……」


「……場所は知ってるんだけどな」



ボソッと小さな声で呟く一。二人は昴の後を追う。楓は一にそっと、小さな声で



「何か怖い人だね……」


「そうか?まあ、お前にとっちゃあ、同じ四神の一族としては話しづらい部類に入るだろうな」


「う、うん……」


「ついたぞ!」



何でそんな機嫌悪いんだ?と一は思いつつ、生徒会室に入る。



「お待ちしておりました、十文字君、楓さん」



真琴は椅子に座りながら、二人にそう言う。楓は緊張し、一は不機嫌そうな表情を見せる。



「用件は何だ?さっさと頼む」


「そうですね、単刀直入に言うとします。あなた方をお呼びした用件は一つ。生徒会に入ってもらう為です」


「なっ!?」


「私が生徒会に!?」


「はい」



一は机をバンッと叩き



「冗談じゃねぇ、誰がそんなめんどくさそうなモンに入るかよ!」


「……楓さんは私の推薦です。彼女ならこの学園の風紀の為に尽力してくれると。そして同じ四神の一族の者として、期待を込めて推薦致しました」


「は、はぁ……」


「……それで?俺を推薦したのは?」


「それ僕や」


「!?」



一の横に何時の間にか、少し長めの翠色の髪に長身の男子生徒が居た。



「お久しぶりやなぁ、一君」


「おう、久しぶりだな迅」


「あらら、以外に親しみもった反応やなぁ、僕、うれしーわ。ん?そちらん女の子は初めてやな」



迅と呼ばれた生徒は楓の方を向き。



「僕、参年の玄枷クロカセ ジンってええます」


「玄…枷?もしかして四神の一族の?」


「そや、そん玄枷や。そないしゃべる君は虎乃宮ん娘やな。特徴的な髪さかいに一発で気づおいやしたわ」


「えへへ、そうですよね……えっと私、虎乃宮 楓と言います。よろしくお願いします!」


「楓ちゃんか、ええ名前やな。あ、僕、京ことばで喋るさかい聞き取りづらいトコおますかもしれへんが堪忍な。そないこないなで、まあよろしゅう」


「はい!」



互いの自己紹介を終えたところで、一は迅に



「生徒会に推薦したのはお前かよ、迅。どういうつもりだ?」


「そない怖い顔せんでくれ。まあ、僕が一君を推薦したかてしゃべるんは嘘せやかて」


「嘘かよ!?」


「そや、やけどほんまに推薦したんは学長や」


「学長が?」


「理由は知らんさかい、僕に聞いても無駄や?」


「ッ…学長も面倒なことを……」


「流石ん一君も学長ん推薦は拒めへんやろう?ええ機会さかいに入ったらええやないか。いや、正確には『帰ってきたら』かいな?」


「ちっ…」



一は頭を軽くかき



「わかったよ、学長の推薦。受けてやるよ」


「そうですか、それは良かったです。楓さんはどうですか?私からの推薦ですが……受けますか?」


「えっと……その……少し考えさせてください」


「わかりました、では明日、答えを出して頂ければ」


「……はい」



一は真琴に視線を移し



「んで?用件はこれで終わりか?」


「はい、お時間をおかけしました」


「全くだ。俺は帰るぞ」


「ちょ!待って!失礼します!」



楓は丁寧にお辞儀し、さっさと出て行った一の後を追いかけていった。



「せーと会、四神ん一族勢ぞろいやな。しかも一君もせーと会に……ククッ、なんや面白そないなことになってきたな」


「そう感じるのは貴方だけだと思いますが?」


「会長さんいけずやなぁ」



笑みを浮かべながら迅は言う。昴は迅と真琴に少し近づき



「あの…さっき玄枷先輩が十文字に言ってた『帰ってきたら』って一体…?」


「ああ、そらな――」


「――余計な事は言わないでください、玄枷さん」


「おー怖い怖い、口滑らせたら鉄拳飛んできそやな」


「誰が飛ばしますか!!全く……」



真琴はプイっとそっぽを向き、玄枷は薄ら笑いを浮かべ、昴は何がなんだか分らないのか、困惑した表情をしたのであった。



京都弁の男性キャラって何かかっこいいと思うのは私だけ?

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