第33話~失踪~
はい。現在件の学園長室に向かっています。
俺は走って。アリスは飛んで。
・・・・・・いや、コイツずるいわ。色々と。何さ、空飛ぶとかさ。別に羨ましくは無いが。
ごめんなさい。嘘つきましたホントは羨ましいですハイ。
まあそんなこんながありまして。
「だー着いたー」
「何疲れたような声を出してるの?まだ調査前よ」
お前には分かるまい。空を飛ぶお前にはなっ!!
「さって・・・・・・家捜し家捜し」
『主・・・・・・その言葉を聞くと主が犯罪者のように思えます』
いいじゃないか。実質そんなもんなんだし。
学園長室と言えど、ちょっと大きな書斎と本棚がある以外特に何もない。
「探すだけならすぐ終わりそうだなー」
「何か罠があるかも知れないわよ?」
「そーなのかー」
「そーなのだっ・・・・・・!コホン。探してないところはまだあるかしら?」
「・・・・・・・・・・・・プッ」
「笑ったわね!?今明らかに笑ったわよね!?」
「いや・・・・・・そんな事は、プッ・・・・・・ない」
「もう隠しようがないわよ!!」
この後、腹を抱えて大笑いしたら上から魔法が雨のように降ってきた。死ぬかと思った。
「大体は探し終わったが・・・・・・」
「証拠らしいものは何も無いわね」
そう。ここで消える人がいるならワープ装置か何かでもあるんじゃね?と思ったが、結局何も無し。
「捜査はふりだし、かー」
「もしかしたらまだ探してないところが・・・・・・っ!!」
アリスが何か呟いていたが、途中から聞こえなくなってしまった。
「アリスー何か分かったのけ?・・・・・・ん?」
振り向いてアリスに問いかけるが、姿無し。
「あれ、アリスー?どーこ行ったださー?」
そもそも学園長室の中に気配なし。
『主、これって・・・・・・!!』
「・・・・・・うむ。間違えようがない」
一旦言葉を区切り、
「アリスも失踪者の仲間入り・・・・・・と」
アリス
失 踪