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藤林家の勇者さま!  作者: 矢鳴 一弓
第一章 BAD END? いいえ、Welcome to New World
5/23

【幕間】

 何だか不思議な気分だった。

 急に体が熱くなって、そう思った瞬間には苦しくなって。気付けば私は倒れていた。

 彼が私の名前を呼んでいる。すごく慌ててる。でも、動けない。それに何だか眠い。瞼が重い……


 そして、私の視界は白に染まった。


(あれ? 何だろう? 此処は……どこ?)


 気が付くと私は、辺りが真っ白な空間にぺたんと座っていた。

 眠ってしまって、夢でも見てるのだろうか? 身体の感覚はなく、なのに何故か肌寒く感じた。

 右を見ても左を見ても、それは何処までも続いている。

 不意に、目の前を何かが通り過ぎた。

 黒い、影の様な塊が、果てし無く続く空間を転がっていく。

 私は立ち上がり、その後を追う。しかし、走っても走っても、影に追い付く事が出来ない。

 夢のお陰だろうか、特に疲れる事は無かった。だけど、このまま追いかけても追い付けなければ意味がなかった。

 私は追い掛けるのを止め、その場に座り込む。ふと、影の方を見ると、それはまるで私を待つように、転がるのを止めていた。

 何となく私は、その影に手を伸ばした。


(まさか、これで捕まえられる訳……)


 そう思って伸ばした掌は、すっぽり影を包み、見事掴む事が出来た。

 どうやら周りが白すぎて、遠近感覚が無くなっていたようで、その影はずっと私の傍を転がっていたんだと知る。

 掴んだ影を引き寄せてみると、突然それは大きくなった。

 私はその影に吸い込まれるように、飲み込まれてしまった。

 そして、気付けば私は、古びた映画館の中に居た。

 目の前のスクリーンは、ただ白くぼやけ、何も映し出されてはいなかった。

 私はそれをぼーっと眺めていると、暫くして、スクリーンに開始のカウントが表示される。カウントが0になり、何かが映し出された。

 そこには私がいた。何かに追われている様だった。

 白黒ではっきりしないが、それは獣の様だった。私はそれに追われているのだ。

 急にシーンが変わり、次は老人の姿が映し出される。

 老人は私の前に立って、獣に立ち向かう映像だった。そして……


 またシーンが変わった時、私は恐怖にかられた。




「……!?」


 何か、とても恐ろしい夢を見たような気がした。とても悪い夢を。

 身体中には汗がびっしょりと付いていて気持ち悪い。

 ふと、自分の姿を見ると、普段の服ではない事に気付く。そして周りを見てみると、今自分が何処にいるのかを理解した。

 どうやら私は、あの日倒れた後、病院に運ばれたらしい。

 周囲には誰もいない。


「それもそうか、お母さん、今頃お仕事だもんね」


 そういえば、私はどの位寝ていたのだろう? そう考えていると、不意に扉の開く音がした。


「あ……」


 私は、扉の向こうの人物を見て、急に何かが込み上げてきた。その気持ちが一体何なのか分からなかったが、ただ、〝彼〟の姿を見て――


「おぉ、良かった。やっと目覚めたか……って、おい? あかり? 何で泣いてんだ!?」


 私は、ひどく安心した。

















 あかりが倒れた当日の夜、テレビのニュースでは、ある報道が流れていた……


「昨夜未明、東京都墨田区にて四十代男性の遺体が発見されました。警察の調べによりますと、死亡推定時刻は夜十時とされており、遺体の損傷は激しく、何か鋭利な物で抉られた痕跡が幾つもあるとされ、身元の特定には時間がかかるとの事です。専門家によりますと――

此処まで読んで下さった方に感謝!

矢鳴です(*´▽`*)

演出や表現ってホントに難しいですよね。書いててつくづく思います。

やっぱり自分の頭だけでやるのは限界で、いろんな物から情報を吸収しないと辛い事辛い事。


さて、そんなこんなで一気に3話更新w 

流石モンスター! 執筆の友です♪ これを飲まずに執筆するのは辛い!

ていうか、これだけあえて時間ずらしての投稿ですが如何でしたでしょうか?

続きが気になっていただければ幸いです。


さて、次の投稿予定なんですが、2月14日、22時を予定しております。

それではまたノシ

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