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夢だと思っていたら現実だった件 ~死にたくないのでソウゾウリョクを駆使して全力で抗います~  作者: 神子島 航希
第1章 転生!?

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24.魔力の検証

 何故パルムに、魔力を回復する効果があるのかは不明だが、あの渋味のせいで世間一般では食されていないと思うので、魔力回復効果も知られていないと思っていいだろう。


 回復量が微々たるものなので、それを伝える方法は必要だが、思いがけず、資金の調達方法を手に入れた。


 シンシアには他言しないという約束で、子供達の為、乾燥パルムの作成方法を伝えた。早速、明日の朝食に出す為の、パルムを採りに行くらしい。暗いから、怪我をしなければ良いが。


 片付けをした後、ソフィーとお互い自分に割り当てられた部屋の前まできた。


「リノ、パルム美味しかったね。明日の朝が楽しみ。おやすみ。」


「うん、おやすみ。」


 手を振りながら部屋に入る。部屋に入るなり、カイトが、ニヤニヤしながら話しかけてきた。


「どうだった?悶絶したか?」


「うん、(美味しくて)悶絶しちゃった。」


「だろー!・・・その割に、なんか嬉しそうだな。何かあったのか?」


「うーん、内緒っ!明日の朝になれば分かるかもよ。」


 そう言って、そそくさと自分のベッドに潜り込む。


「な、なんだよ!気になるだろ。教えてくれよ。」


「ほら、カイトも明日、早いんだから、早く寝たほうがいいよー。」


「ぐわぁー!気になって眠れねーよ。」


 と、ブツブツ言いつつ、カイトも素直にベッドに入る。何だかんだ言って、彼も明日の仕事に差し支える事が分かっているのでしつこくしてこない。


 みんなが、ベッドに入り込んで暫くすると、可愛い寝息や、いびきが聞こえてきた。さて、ここからはまた検証時間だ。


 今朝、最大魔力量が、増えているのに気づいた。最初、魔力経路の詰まりに魔力を流し込む事で、最大魔力量が増えるのかと思ったが、昼前にその詰まりが魔紋という事が分かり、魔紋に魔力を流し込む事で最大魔力量が増えるという事に違和感を覚えた。


 そもそも、魔紋の表示している数字は、魔力をストックしているように見える。では、最大魔力量が増えた原因は何か。


 昨日の夜、やった事は、魔力経路に魔力を流した事と、魔力を魔紋に流し込んだ事だ。魔紋が違うとすれば、魔力経路への魔力の流し込みか?


 試しに、ステータスウィンドウを開きながら、魔力を魔力経路に流してみる。

 暫く、魔力操作を駆使しながら、魔力経路に魔力を流し込んで、体中を循環させる。


 循環2周目に入り、魔力操作の熟練度は、いい感じで上がっているが、最大魔力量に変化はない。


 これ常に操作していたら、魔力操作のスキルレベル、直ぐに上がるんじゃないか?魔力経路も、通りやすい所と、通りにくい所とがあるので、満遍なく通せるようにしたら、将来的に何かいい事がありそうな気がする。こういった事には、特典が付き物だ。


 魔力操作を並列思考に任せ、当初の目的である最大魔力量について考える。魔力経路に魔力を流し(魔力循環と名付けよう)ても、変化はなかった。


 昨日、寝る前に、他に魔力関係で行った事って何だろうか。


 うん?()()()

 違う。昨日は寝たんじゃない。魔力を全部魔紋に吸い取られて、魔力枯渇で気を失ったんだ。


 魔力枯渇が、最大魔力量を増やすトリガー?


 だが、魔力枯渇で気を失ったら、寿命が縮むと言われた。誰に?


 リノの記憶では、初めての魔法で興奮して、魔力が無くなるまで生活魔法を発動し、気絶から目覚めた後、シンシアに忠告された。


『魔法を使って、気持ち悪くなったら、魔法を使うのはやめようね。使い続けたら気を失っちゃうし、寿命が縮むって言われているのよ。』


 たしか、そんな事を言っていた。最後の言葉から推察されるのは、シンシアも誰かから聞いて、それをリノに伝えたって感じだ。


 恐らく、小さい頃同じように、魔力枯渇になって気を失い、魔法を教えてくれた年長者なり、職員に聞いたのだろう。


 噂なのだ。すべて口頭、言い伝えだけで、誰も寿命が縮んだ検証をしていない。出来ない。


 何故、こんな噂が流れだしたか。魔力枯渇が、最大魔力量を増やせる原因だと仮定すれば、おのずと答えは見えてくる。


 恐らく、噂の出所は、為政者だ。


お読みいただきありがとうございます。

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