↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
RED RIVER  作者: 天風蒼
PR
2/2

P2

―――今よりずっと未来―――

人類は科学を発展させ、より豊かな暮らしを送っていた。

戦も無く、平和な日々。

しかし、当然のように平和は突如崩れる。

町や人の肉体を破壊する、『破壊者(ブリーカー)』の登場。

彼らは、人類にまた戦をもたらした。


その破壊者を取り押さえる為に作られた軍隊『国家特設倒破軍(コッカトクセツトウハグン)』

人間とは異質の力を抑えなければならない為、日本全国から武闘、勉学が出来る者が集められた。特にその中でも実力のあるエリート達には、「SSS(トリプルエス)」という階級が与えられる。

先程破壊者狩りをしていた青年――――平上龍一と三井広明も、このSSSにあたる者だ。


******


「『SSS』所属平上龍一、只今帰還しました。」

「同じく『SSS』所属三井広明、帰還いたしましたー♪」

「2名了解。確認を取りますので暫しお待ちを。」


破壊者侵入防止の為、セキュリティー対策は万全なこの施設。

IDカードを受付員に渡し、スキャンを待つ。

このシステムで、まだ一度も破壊者は"侵入"した事が無いらしい。

―――イコール、ここからは人の目を盗んで出れないという事でもある。


「確認完了です。お通り下さい。」

「どーも♪」


自動ドアが開く。

中には無機質且つ地味な灰色の廊下。病院の地下を思い出させる。

しかしそんな事は慣れっこ広明。


「なぁ、食堂!食堂行こうぜ!!SHO・KU・DO・U!!!」

「……別に、腹減ってねぇし。」

「あのねぇ龍一クン?飯食わんと動けなくなるよ?ってかエネルギーどっからとってんのさ?ガソリン?バイオエタノール?」

「…俺は車か。」

「しかも腹減ったぁとか思わねぇの?」

「…空腹だろうと仕事に関係ない。それに、朝以外は食ってる。」

「あらあら、マジメ人間ちゃんは~。仕事に命でも捧げてんの?」

「…所詮、俺がやるのは『殺し』だけだ。」

「俺ら17だぜ?花咲くセブンティーンな俺たち、青春まっさかり♪」

「くだらねぇ。」

「青春イコール女だぜ、女!」

「女がどうした?」

「…あぁ、可哀想な龍一クン。女の子の魅力が判んないなんて。いいか龍一、女の子ってのはまず――」

「俺には関係ねぇしどうでもいい。お先。」「あ、龍一ちゃん!?」


龍一は広明を放っておいて先に行く。


「言っとくと、朝食わんと太るぞー!!」


広明の叫び声。

……どうでもいい。


「あっ!ヒロ♪」

「おっ、美幸ちゃーん♪おっはよー!」


背後から知らん女と広明の上機嫌な声。

…またかよ。

広明は女好きとして、SSSだけでなく軍の中でも有名だ。

ルックスも悪くないし、性格も明るいからモテる。

…しかし、前の女と名も声も違うようだが?


「ヒロぉ、朝ご飯奢って♪」

「もーう、美幸ちゃんの為ならしょーがないなぁ~。」

「わぁ、嬉しい!さっすが私のヒロねっ♪」


それにしても、朝っぱらから鬱陶しい…。

呑気に、平和に生きている愚民共が。

何かの為に一生懸命戦う筈の破壊者の思いが……。

ここで、のうのうと生きていると何もかもが無駄になっている気がする。

醜い。

平和な自分があまりに醜い。

―――元からして、見てられるモノじゃないのに。


そして、広明(アイツ)もそう思ってる筈。

チャラチャラしてるのは表だけ。


誰も、他人の裏の姿など、判りはしないのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。