最終章その2 それぞれの明日へ
宿舎内の会議室に、エクスプローラーズは集められていた。
カサヴェテス「まず皆、無事で何よりだ。ご苦労だったな。上層部への報告もあるのでヴィンスとアルベルトは1ヶ月間謹慎処分になる。その他の皆は不問だ。」
納得行かない様子で、リアムが食い下がる。
「何故ですか!?ヴィンスさん達の責任じゃありません!!」
「あはははは、リアム。上のジジー達、納得させるには2人の名前が必要なのよ。んで、この2人は別に謹慎嫌がってもいないよ」
ルーシーが、リアムに分かりやすく説明した。
カサヴェテス「そう言う事だ。正直俺とバトラーも処分したいわけじゃない。それよりもだ……向こう側の話を聞かせてくれ」
「まず、あの岩山に着陸したんですが…ドラッグシュートで空気抵抗を受けまして。 その後すぐにドラゴノイドが4名現れて……」
話が進むにつれ、カサヴェテス、バトラー両名はワナワナと何かが沸き上がり興奮を抑えられずにいた。
カサヴェテス「ちょ、ちょっと待て!いきなりヴィンスが蹴られて、ボスみたいなやつが我々と同じ言葉を話せて、話に応じてくれて、ルーシーを家に招待してくれたり、翼竜にレオンが乗ってデビルの狩りに参加しただと!?」
あまりの情報量に、驚きと興奮が隠せない2人だった。
コロン……
ルーシーが、テーブルの上に石を取り出して眺めはじめた。
「なんだそれは!?ダイヤモンドか!?とんでもない大きさだな!?」
カサヴェテスは、驚きに驚きを重ねられて、珍しく焦っている。
「あ、これねー。友達になったリヨってドラゴノイドの子がくれたの。家にたくさんあったよ。赤とか青とかも」
え……。
ドサッ
レオンがレックスの肉をテーブルに置いた。
「大佐、これデビルの肉です。土産に持って帰れと持たされました」
え……食えんの?それ
カキーーン……コーーン…
レオンが串をばらまいてしまった。
「あ、失礼しました!」
慌てて片付けるレオン。
言葉を失ったカサヴェテスは、ヴィンスに視線を送った。
「あ……はい。金です。おそらく18金です」
ひと息ついて、カサヴェテスが話し始めた。
「つまりだ。向こう側には未知の生物がたくさん居て、その中でもドラゴノイドと言う文明を持つ種族が居て、国をあげて採掘する様な資源が……」
「カサヴェテス大佐。」
ヴィンスが、カサヴェテスの目を真っ直ぐ見た後に、ダイヤモンドを眺めるルーシーに視線を送った。
カサヴェテスは、ヴィンスの顔を見て暫く沈黙した後に、フッと微かに笑って言った。
「報告書を作成する」
それだけ言うと、期間直後の報告会は解散となりエクスプローラーズは今日は、この後半休になった。
ルーシーがまず風呂に入り、その後は大浴場なので男達が入浴した。
レオンなんか特に、戦ったし狩りに行ったし肉おんぶしてロープ登りもしたので、ぐちゃぐちゃだった。
ーーー食堂。
明日キャンプを出る、ヴィンスとアルベルトが酒を酌み交わしていた。
「アルベルト、君達の軍はいつまでここに居れるんだ?」
ゴクッ
ウイスキーを1口飲んで、アルベルトが答えた。
「そうだな…バトラー大佐の判断次第にはなるんだが、上には恐竜討伐って大義名分があるから少なくとも数ヶ月は、居ることになると思うぞ」
自身のアゴを押さえて、ヴィンスが考える。
「数ヶ月か…最低でも3ヶ月以上と思って良いか?」
アルベルト「あぁ、それならば間違いない。どうかしたか?」
ヴィンスもウイスキーを1口飲んで、ニヤつきながら答えた。
「それだけあればな?俺らのボス(リアム)は、すげー事をしでかすだろう?遠征もう一度行けるだろうな」
悪そうーーな、顔をしてアルベルトはニヤリと笑った。
「そうだな!!今度は1週間くらいかかるって事前に言って行けば良いもんな!!」
軍人の皮を被った「悪ガキ」2人は、もう向こう側遠征を目論んでいた。
ーーーEXPの前では。
リアムとエドワードが、作業員の手を借りながらメンテナンスをしていた。
「エドワード博士。俺は、もっと遠くへ飛びたいです。そのためには、やる事が山ほどありますね!」
エドワード「山ほど?もう何か思いついてるんだな?」
「へへへへーー。もちろんですよ!また一緒にお願いしますね!!」
その日の夕方、カサヴェテスが報告書を書き上げた。
ーーー報告書ーーー
World's End Line探索について。
以前フィルムで、お伝えした通り向こう側では恐竜が生き残っており、今日まで数々の探検隊が戻らなかったのは、彼らによる捕食であると考えられる。
その他、大型生物が多数生息し生態系が保たれている。
ドラゴノイド(現地名ドライム)と呼ばれる、竜人が生息し人間の言葉を話す上に、身体能力は我々が知るどの野生動物をも凌駕すると考えられる。
生態系の維持を優先し、戦闘機での侵入を禁ずるべきである。
そして何より、危険生物が多いだけで資源らしき物が何一つ発見出来ない。
予算を投じて開拓する価値など無い。
ーー以上。
総指揮官 アーサー・カサヴェテス
第1部 完
↓↓↓
見張りの兵士
「馬だ!!デカい!!いや?恐竜か!?」
「構えーーー!!!」
「いや!!待てー!!!人が乗ってるぞー!!銃を下ろせ!」
スタッ
「ねぇ、君達。ここヴィンス達のキャンプでしょ?ルーシー居る??」




