百三十八.襄陽の戦い その二
上陸部隊による上陸作戦が失敗した孫堅は、大将船の会議室に家臣一同を集め、今後の対策を議論しようとしていた。
「作戦変更!!」
孫堅は開口一番、そう叫んだ。
この一声に対して、孫策及び家臣たちは反論をしなかった。
皆、先の戦いで、このままでは上陸が不可能だと判断したからだ。
「上陸部隊による上陸作戦が失敗したのは先の通りだ。敵の鉄壁の守りを打ち崩すには奇策しかない・・・。今から私がその奇策を述べるので、皆、心して聞くがいい。」
「「はいっ!!」」
返事する家臣たちを見渡した孫堅は軽く頷くと、自身が考えた奇策を述べ始めた。
「まず、無数の小舟を準備して、篝火をたかせる。そして、小舟には船頭(=船を操る人)だけを乗せて、夜中に敵のいる陸地に近づかせる。敵に夜襲だと見せかけるのだ。」
「敵は夜襲を仕掛けてきたと慌てふためくだろう。そして、散々に矢を放ち、矢と体力を消耗させるに違いない。これを毎夜毎夜繰り返す。」
「するとどうだろう?敵は矢を使い果し、体力を消耗させ、士気も下がるという見事な三連コンボが出来上がる。」
「そして、その時を狙い、全軍一斉攻撃を仕掛けて、敵陣に上陸する。・・・以上だ。何か質問はあるか?」
※孫堅の作戦整理
1.無数の小舟を使って、敵に夜襲作戦だと見せかける。
2.敵は慌てて対応する。
3.それを毎夜毎夜繰り返す。
4.敵は疲れてバタンキュー。
5.疲れた敵を一網打尽。
fin
孫堅の策を聞いた家臣たちは「なるほど。それは名案です。」と、皆、口を揃えて賛同の意思を示した。
「よしっ!反論が無いようなので、この策で敵を倒す!皆、準備せよ!!」
「「イエッサーサーサー!!」」
策を授かった家臣たちは、各々の大船に戻り、策の準備を始めたのであった。




