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終末大戦  作者: りんらん
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第四話「入口」

第四話「入口」

「表の話だからっす。」

空也はそう言って話し始めるのだった。



人々は昔から召喚術というものをやっていた。呪いや

霊現象のように非科学的なものが信じられてきた。

……それらは、すべて本当に存在する。

ただし、その成功確率は限りなく低い。

甘く見積もって、生きてる間に運がよくて一回できる程度だろう。

それを成功させた者がいた。

召喚されたのは天使だった。

天使もよくわからない様子。何が起きたのだと。

召喚した人間は天使と過ごし、天使にこの世界の知識を与える。

天使は過ごしていくうちに自分の住む世界より圧倒的にレベルが低いと気づく。そしてこの世界のほうが広いと。

天使は仲間を呼ぶことにした。呼ぶくらい天使には朝飯前だった。

この世界を知った天使たちはこの地球をまず占領しようと考える。



決行の日、

天使たちは人に好かれるために悪魔たちをそそのかしこの世界に呼び込んだ。

「この世界は俺たちが貰う!いけぇ!」

悪魔達の油断をついて天使たちは一斉に光線で撃ち抜く。

悪魔を倒したことで人々にはヒーローのように扱われる。

全て天使達の策略だったのだ。



「これが裏の話っす。天使は僕たちの敵っす。

殺さないといけない。」

空也は淡々と話す。

「でもなんで天使は俺たちを殺さないんだ?」

現状、人々は生きている。むしろ守られている。

直人は天使の考えを理解できなかった。

「天使たちは人間の技術が欲しいらしいっす。天使たちには真似できないことだから殺す訳には行かないんすよ。」

天使たちは人間たちの技術を使えないのか?

だから殺さない、、、、

話の筋は通ってる。

「だけど天使に殺された。というか、巻き込まれた。」

殺さないのに、天谷ごとひったくり犯を殺した。

「ウチら人間の事を道具か何かだと思ってるんでしょ。」

氷織は拳を握りしめ、殺意に満ちた表情へと変わる。

心の底から憎んでいるのがこちらまでひしひしと肌から感じ取れる。

直人はその変わりように少し恐怖を感じた。

「ま、これが天使が日常に馴染む理由っすね。」

話を変えようと空也は間にはいる。

バターンッ!!

「ウギィャァア!」

勢いよく開いたドアに氷織は酷く驚く。

「なおちゃーん!ケーキ持ってきたよぉ!」

出てきたのは母親だった。

「なおちゃんのお友達さん!ケーキできたわよ!さあさあ食べて!」

礼をいう空也と氷織。氷織はまだおどおどしてる。

ビビリなのか?

こたつに置かれるケーキ、、、4つあるな。

モンブランとショートケーキが2つあった。

「なんで4つあるんだよ」

二人しか食べないのに4つ置かれている。

「えー?お友達と、なおちゃんと私でしょ?」

「なんで母さんと自分が入ってんだよ。いらないって言ったじゃん」

あの時お母さんは話を聞いてたのか?いや聞いてないだろうな。

「はぁ、母さんはどっち食べる?」

諦めた直人はケーキを2つ見せて問いかけた。

「じゃあ、ショートケーキ!」

母さんはショートケーキを手元に寄せる。

子供かよ、、、母さん。俺、恥ずかしいよ。

直人はあきれている。

「それでそれで、なおちゃんのお友達になった理由知りたいわ!」

母さんはケーキを一口。

「僕は空也っす。彼女は氷織。」 

少しの沈黙が部屋に広がる。

「えっと、道に迷っていたら教えてくれたのが直人くんなんすよ。」

空也は少し冷や汗をかいている。

まさか、考えてなかったのか、、!

道を教えるだけで友達になるかよ!

「そ、そそれであーなってこーなってこんなったかんじ!」

氷織は人差し指をたてて話す。

氷織さんや!理由になってないよ!

2人の表情を見て焦る直人。

このままだと母さんにバレる、、、!

三人は母のほうへと視線を向け、返答をまつ。

息を呑む直人。焦る空也と氷織。

母が口にしたのは


「そうだったのね!あーなってこーなってこんなって友達になったのね!」


納得しちゃったよ!!

三人が同時に心のなかでツッコむ。

えぇー納得しちゃったよ。母さん、おかしいからね!

気づいて!いや、気づかなくていいけどさ!

直人はホッと安心するのだった。

「あっ、いっけなぁい!ジェルの散歩忘れてたわ!」

母は慌てて立とうとする。

「それなら僕がやるっす!」

「あたしもやるー!」

2人は母を止めるように話しかける。

「泊まらせてくれるのに何もしないわけにはいかないっす」

空也はその場から立ち直人の方を向いて

「ついでになおちゃんにここらへんの案内してほしいっす。」

「お、おれ?」

んまぁ、別にいいが、、、めんどくさい

「よっしゃーー!いくぞー!」

氷織は拳を振り上げ意気揚々としている。

氷織さんは元気だなぁ。

三人は玄関にいきジェルにリードをつなぐ。

ジェルはウチの犬だ。

チワワだが、自分のことをドーベルマンと勘違いしていると、、、思う。いつもチワワとは思えない運動量だ。1、2時間走り続けてたりする。

家では自宅警備犬として頑張ってもらっている。

「気をつけていってらっしゃい!なおちゃんのこと宜しくね!」

母は直人に投げキッスを贈る。

直人はそれを華麗に避け

「散歩いくだけだって。」

といって外に出るのだった。




「よし、晩ごはんつくらなきゃ!」

リビングにいき冷蔵庫を開ける。

ガチャ

「えぇーと白菜は、、、あったあった!」

冷蔵庫を閉め洗おうとしたがふと手をとめる。

「直人に友達ね、、、一人の親友しかいなかった直人に初めての友達。あんな事があったから心配だったけど、少しは安心して良さそう。」

軽く笑いまた手が動きだす。

「いつまでも引きずってちゃダメよ。直人。お母さんは直人の味方だからね。」





氷織がリードをもち少し先のほうをルンルンで歩いている。

暗くなり始めてる中、直人は少し気まずそうに問いかける。

「なぁ空也。」

「なんすかなおちゃん。」

「なおちゃんって呼ぶな。」

背が高いので見下ろす空也。

「天谷にあったこと、、、母さんには内緒にしててくれ。」

天谷が死んだことはもう知ってるだろう。

だが、天使に殺されたことは誰にも知ってほしくない。

「分かってるっす。巻き込みたくないんすよね。」

「それも一つだ、、、」

直人は言葉を濁す。

「、、、?」

空也は他の理由が気になった。

直人が歯を口走る。

「俺が天使を殺す。あいつらを全員殺すんだ。関係ないやつに知られたくない」

空也はゾワッと神経の端から端まで感じる。

計り知れない憎悪がまだ彼には残っていたのだ。

空也はそれに少し興奮している。

「それにしても凄いっすね。なおちゃんの個性。」

関心したかのように話す空也。

「なんだ?急に。個性はまだ使ってないだろ?」

「え?気づいてないんすか?」

空也の口調に疑問を抱く直人。個性はまだ使ってないし、、、てかまだ分からないし、、、

「それ、」

空也は直人の体の怪我を指す。

「さっきまで動けそうになかった怪我なのに普通にケーキ食って普通に歩いてる。おかしいと思わないんすか?」

た、たしかに!!

なんで気づかなかったんどろう。

まだ節々とか全然痛いが、普通に歩けるくらいまで回復している。

「な、これが俺の個性なのか?!」

両手を見つめて今の自分をじっくりとみる。

増強って、回復が早くなるってことだったのか。

「いやそういうことではないっす。」

すぐに否定した空也。

「個性じゃないのか?じゃあこれは?」

「厳密には個性の中に入っている能力っす。」

空也は説明をし始める。

「個性には色々な種類があるっすよね?その中には個性自体に加えて状態異常が含まれている個性があるっす。」

空也は人差し指を直人にむけ、

「その1つが今のなおちゃんの身に起きているということっす。」

なるほど、個性にもいろいろあるのか。

俺の回復が早いのも個性に含まれている能力の1つってことか。

「じゃあ個性自体はまだ分からないんだな。」

「そうっす。まさか、回復があるなんて思ってなかったっす。」

関心した口調で話す空也。

「だから、丁度いいので個性の確認をこのあとやるっす。」

そうだな。回復してるなら早めに確認したほうがいい。

「どこか広いとこないっすか?」

空也は直人に尋ねる。

「んー、河川敷、、、とか?」

「いいっすねそこでやるっす!氷織!河川敷にいくっす!」

「りょおおおかい!!ジェル!どっちが先につくか勝負だ!」

「ゥウワン!」

ガンダッシュしていく氷織とジェル。

あ、まって!

まぁいいか、このまま真っ直ぐいけばつくし。

俺たちは河川敷に行くことになった。




「よしよし!ジェルここでゆっくりしててね」

「ワオン!」

氷織はジェルのリードを近くの柵に結び直人たちのとこにいく。

「よっしゃあ、氷織!手合わせお願いします!」

直人は気を引き締め、踏ん張る。

「よっしゃあ!来なさい!」

氷織は左手をだし構える。

 


〜数分前〜

「個性ってどう発動させるんだ?」

空也に問う直人。

「基本的には使いたいときに自分の個性を口に出して、使うって意志と発言が繫がれば発動するっす。」

なるほど、まずはそこからだな。



〜現在〜

踏ん張る直人と構える氷織。

それを見守る空也。

「よし、いきます!」

目を閉じ直人は天使と戦った時を思い出す。

あの時天使の奴は個性増強とかいってたな、、、

個性を使うぞ、、、、発動させるぞ、、、、

イメージ、、イメージ、、、

直人は目をゆっくり開けて言い放った。

「個性増強!!」

















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