40/43
女の闘い-1
真珠の涙を飲んだ翌朝。
洗面台に立った椿は、目を丸くした。
「(なんか透明感が出てる…!?)」
職業柄、人の何倍も美容に気を遣っているため、普通にしていても当たり前に美しいのだが、今日の椿は、皮膚の内側から潤いがジワっと滲み出ているような、新鮮な果実のような瑞々しさを放っている。
「(渚さんの言ったことって、本当なのかもしれない…)」
椿は、昨夜起こったことは飲み込んではいるが、まだ、全てを信じられてはいない。
それでも、綺麗になったのが嬉しくて、角度を変えながら、何度も自分の顔を確認した。
今日の椿は、高級ファッション誌の撮影を予定している。
調子の良い肌を見て、服にもスタッフにも、他の若いモデルにも負けない、強い自分でいられる気がした。
.




