表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

87/112

八十五話

―――――18地区の露天商では喧騒が渦巻いていた。

17地区へと向かう他地区の住人がひっきりなしに商品を求め、店内の三十数台ある露店専用電話は、

鳴りりづめに鳴っている。

それら全てが17地区で死闘を行っている()()()()()()()()だ。

その喧騒の中商品の補充などをおこなっていた彼は、どごかぐったりとし様子で隣にいた男性店員

静納鷹谷に視線を向けていた。

「・・・嘘ですよね? 今、何か客同士が揉めているのはそれなんですか」

彼は、信じられない表情を浮かべながら尋ねる。



「うん。そりゃあ、まともな精神だと()()()()()()()()()()()()()()()よ 。

幾らなんでも、値引きセール商品でもねぇ」

静納も、何処かぐったりとした表情を浮かべながら応えた。

「・・・値段って、確か()()()()()()()()()?」

彼は尋ねた。

()()()()()()()

静納は、何処か諦めにも似た声で応える。

「・・・50円ですか・・・」

彼は、貌を引きつらせながら応えた。

「で、それを買うの買わせないとで、客同士が揉めてるんだな。これ」

そう告げながら、騒ぎの起こっている所に視線を向けた。




そこでは、迷彩服を纏った客が揉めていた。

複数の人間が、1人の人間を必死で止めていた。

「俺があの商品を買うんだ!! 鬼獣ども全滅させてやるっ!!」

止められている男性住民は、蒼白な貌色で喚き散らす。

その足元には、数人の客が呻き声を上げながら地面に倒れている。

「頭を冷やせ!! そんなもの購入してバラまいてどうするんだっ!? 」

後ろから羽交い締めしている男性住民が告げる。

「うるせぇぇぇぇっ!! 世紀前のアレクサンドロスもペスト菌使っているんだぞ!! 」

羽交い締めされている男性住民が叫ぶ

「そういう問題じゃねぇよ! 鬼獣は死滅するだろうが、俺たちも感染して死ぬだろうがっ!!?」

後ろから羽交い締めしている男性住民が、鬼の様な形相で応える

「鬼獣を殺せるなら本望じゃねぇぇかっ!! ペスト菌を寄こせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

羽交い締めされている男性住民が叫ぶ様につげる。

それは、心の奥からの叫びの様にも聞こえる。

その様子を、ペスト菌の商品を用意しようとしていた露店従業員が戸惑いながら見ていた。



「お客様、ご注文はペスト菌でよろしいのでしょうか?」

営業スマイルを浮かべながら、露店従業員が尋ねた

「あるだけ全部買う!! だからペスト菌を・・・ペスト菌を・・・」

羽交い締めされている男性住民が懇願するような声で、注文する

「すいません、キャンセルですっ、キャンセル!! マジでやめてください!!

シャンプーじゃなくて、軍事レーションください!! 糞まずいのでも構わないので」

後ろから羽交い締めしている男性住民が、すぐさまそう告げた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ