一一〇話
突撃級と戦車級の『戦術歩行戦闘機』の搭乗員達の少数には、それなりに激戦を生き抜いた
選り抜きの『戦術歩行戦闘機』搭乗員も混じっていた
その搭乗員達は、華麗なフットワークと巧みな切り崩しで鬼獣群を分散、武装している二十ミリ機関砲や一〇五ミリ滑空砲を吠えさせている
だが、残り半数は激戦や混戦に慣れていない住民は早くも弾倉を使い果たし近接格闘戦へと
縺れ込んでいる
こうした「ソルジャー」で占められている鬼獣群と『戦術歩行戦闘機』の大半が
混戦になった時、新手の『戦術歩行戦闘機』6000機が到着した
練度と連携の取れた反撃は、まるで戦闘マシーンのように情け容赦がなかった
それもそのはず
大半の搭乗員は、日本決死隊として海外の激戦に派遣された経験があるベテラン勢だ
到着した『戦術歩行戦闘機』の中からと火炎放射器で武装した三〇機が、隊列を組み
押し寄せる鬼獣群に火炎放射器を解き放った
金切声と共に焦げる悪臭が辺りに立ち上る
火炎に焼かれる鬼獣は、恐れず隊列も乱さずに突き進んでくる
その光景を目の当りする三〇機内の搭乗員は、ある者は恐怖で歯をカチカチと鳴らし、
またある者は鬼の様な形相で、また別の者はヘラヘラとした余裕のある笑みを浮かべていた
「一旦後退だっ!!」
火炎放射器で武装する三〇機の『戦術歩行戦闘機』を率いる男性住民が、唇をかみしめ悲痛な
声で指示を無線から飛ばした
火炎がつきかけ、その上包囲される恐れが出てきたためだ
三〇機の『戦術歩行戦闘機』から、75m砲を搭載している数機が殿を務め砲撃をはじめた
正確な照準で次々と葬り、鬼獣群頭上に砲弾が降り注ぎ、爆炎で薙ぎ倒す
有効射程に到達する前に撃ち続けるが、鬼獣群は猛射に怯むことなく接近を続ける
「来るなら来てみろ!!
相手になってやる!!」
殿を務め砲撃を続ける搭乗員が絶叫を発しながら、75m砲のトリガーを引き続ける
撃破は続けるが、数は減りそうに見えなかった




