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倒したモンスターをカード化!~二重取りスキルで報酬倍増! デミゴッドが行く異世界旅~  作者: 乃神レンガ
第十二章

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SS Aランクパーティ『栄光への導き』

※推奨読了話数196話くらいです。

 城のダンジョンへと侵入した集団の中に、Aランクパーティが一組存在していた。


 パーティ名を『栄光への導き』といい、およそ三十代半ばの四人組のパーティである。


 リーダーは大剣使いのジグルスであり、大雑把な性格ではあるものの、皆を引っ張るだけのカリスマ性を有していた。


 また光属性の魔法使いでパーティ内の紅一点であるネイは、高威力の攻撃魔法だけではなく、癒属性魔法や無属性魔法も扱える万能魔法使いだ。


 他にもバーディは珍しい糸使いであり、斥候職も熟す万能な糸目の男である。戦闘能力自体も高く、とても器用な人物でもあった。


 最後は大弓使いのエクゾルは口調こそ荒いものの、根は仲間想いの真面目な男だ。また一見遠距離特化だが、意外にも近距離の戦闘も得意である。頑丈な大弓の先端に取り付けられた刃で、相手を斬り倒すことも可能だった。


 そうしたこの四名から構成されているのが、『栄光への導き』というAランクパーティである。


 また彼らは三十代半ばということもあり、冒険者としては一番脂が乗っている次期だ。


 知識や技術力が十分に備わっており、身体能力が一般人と比べて向上していることから、三十代を過ぎても衰えは一切ない。


 また精神も当然成熟しており、大抵のことには動じずに集中力を落すことは無かった。


 まさに、Aランクパーティに相応しい人物たちなのである。


 そんな彼らはある日、指名依頼を受けることになった。内容はアンデッドだらけの大陸にある、とあるダンジョン攻略の協力だ。


 情報ではダンジョンは城のような形状で、門番にはCランクのスケルトンナイトが二体いるとある。


 また門番が不在の時に、先遣隊を数名派遣して情報を得ていた。


 内部のモンスターにはゾンビやスケルトンがいたことから、門番だけが特殊であり、実際にはそこまでランクは高くない可能性がある。


 しかしダンジョン内は広大であり、推定ではBランク以上との評価だった。


 もしこれが彼らだけの攻略であれば、難易度の高さから依頼を断っていたかもしれない。


 ダンジョンのランクだけではなく、大陸全体の環境が過酷であったからだ。


 だが依頼内容には大人数が参加することが既に明記されており、物資も豊富とのこと。また彼らに求められたのは、不測の事態が発生した時や、ボス攻略の時である。


 加えてその成功報酬も莫大であり、彼らは相談の結果、最終的にはこの依頼を受けることにしたのだ。


 理由は三十代も既に半ばを過ぎていることから、将来的な引退も考えるようになったからである。


 今回の依頼を熟せば、引退後の資金を大きく稼ぐことができた。故に四人は、この依頼を受けたのである。


 また最悪の場合には命優先で撤退しても、問題がないように交渉もしていた。


 依頼の難易度が高いので、命を落とす可能性をできる限り排除したのである。


 しかしここまでしてもなお、彼らはこの先を予想することはできなかった。


 アンデッドのあふれるダンジョンの中腹で、三体のAランクモンスターが現れるのを、誰が予想できるであろうか。


 加えてそれはアンデッドとは、まったく種類も違うAランクモンスターである。アンデッド対策はしていても、それ以外の対策は万全ではなかった。


 更に予想できなかったのは、異常な数のモンスターを召喚する存在との遭遇である。それは決して、ダンジョンの途中で出てきていい存在ではない。


 Aランクパーティだとしても、それを乗り越えるのは困難を極めた。彼らは決して実力が低くはなく、油断もしていない。だが世の中には、どうしようもない理不尽が存在しているのである。


 人族の中では、Aランク冒険者は英雄だ。その名を多くの人たちが知っている。Aランクのモンスターでも、協力すれば討伐も可能なのだ。


 しかしそんな彼らが成す術もなく倒されるなど、予想できるはずもない。


 多くの人たちが彼らの帰りを待ち、彼らの英雄譚を待ち望んでいた。けれどもそんな日は、永遠に訪れることは無い。


 そして一国にとっても、この喪失は大きかった。Aランクパーティが消えた事実は、周辺国への抑止力が一つ無くなったことを意味するからである。


 それほどまでに、彼らは実力者たちだったのだ。けれども結果として、彼らは敗れてしまった。


 Aランクパーティ『栄光への導き』は、不運にもジンという理不尽との遭遇により、その命を散らしたのである。


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