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ずっとあなたを想ってます〜両親を亡くした公爵令嬢は幼馴染の第二王子に溺愛されます〜  作者: 千翔りさ
3章 知らないままではいられない

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EP.025

「あ、あとこれ。渡すの忘れてた」


ポスッ、と頭に乗せられたのはつばの大きな帽子。


「一応な。髪色とか目立つから」


私の髪色は薄いピンクゴールドで、貴族の中でも珍しい髪色なため、昔から王都に出かけるときは必ず帽子を被っていた。


「私が出かけるときに帽子を被ってたこと、覚えてたんですね。自分のことなのに、すっかり忘れてました…」


「何かあったら困るからな。…まぁ、俺がいるときにそんな変なことは起こさせないけど」


サラリとそう言いながら自然な動作で手を取られる。


「人が多いから、はぐれないように」


その言葉と共に私達は王都の中へ足を踏み入れた。

五年も経つと、店の顔ぶれも大きく変わっているもので。


見慣れない看板に流行りのもの、甘い香りが漂う菓子店など、すべてが眩しく珍しいものが沢山で、気づけば街をキョロキョロと見渡していたことが気付かれていたらしい。


「商会は夜までやってるし、せっかく来たんだから行きたい店は全部寄ればいい」


当然のように言われるその言葉に、思わず頬が赤くなったのを帽子のつばで隠せただろうか。


(本当に、いつもすぐ甘やかすんだから)


ただ、今回はその言葉に素直に甘えさせていただき、気になるお店はすべて覗きながら散策した。


「ちなみに、何かほしいものとかないのか?城にきてから、必要なものがあれば言えって言ったのに、なにも言わなかっただろ?」

「本当に十分ですもん!色々用意してくださって、ありがとうございます」

「別に、俺は何も用意してないけどな」


(そこはまだ認めないんだ…)


なんだか強情なレオン様に思わずクスッと笑うと、横から軽く小突かれる。

そのやり取りが、なんだかとても懐かしい感じがした。


二人で雑貨屋や文具屋など、道中様々なお店を巡りながら歩き回り、王都の中盤まで来た辺りで、一際大きくきらびやかなお店が目に入った。


「ここだな」

「ここが…す、ごいですね。大きい…」

「すごいか?キラキラし過ぎて悪趣味の間違いだろ」

「ちょ、やめてください。誰かに聞かれてたらどうするんですか」

「別にいい。ほら、入るぞ」


心の準備は!?という間もなく、他のお店と同じようにさっさと扉を潜るレオン様に、私は小さく息を吸い、心を落ち着かせながら慌ててついて行った。

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